母乳育児したいのにおっぱいが出ない・赤ちゃんが飲まない時はどうすべき?
[公開日]2017/09/26[更新日]2017/09/27
赤ちゃんを母乳で育てたいと思うママは9割もいます。
厚生労働省の資料によると、2005年に生後1ヶ月の赤ちゃんを母乳のみで育児をしたのは42.4%、母乳とミルクとの混合は52.5%、ミルクのみは5.1%となり、母乳を飲ませたお母さんの割合は94.9%にものぼっています。
しかし、生後3ヶ月になると母乳は38%、混合は41%、ミルクのみ21%となって、母乳の割合は減り、ミルクのみが増加します。
我が子を母乳で育てたいと思っていてもおっぱいが思うように出なかったり、赤ちゃんが飲んでくれないこともあり、母乳育児に悩む方も多いのではないでしょうか。
筆者は双子を出産しましたが、母乳が足りず母乳とミルクの混合で育てました。
この記事では、筆者の経験談や助産師さんに電話取材してわかった母乳の出を良くする方法や赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれるコツについてお伝えします。
初めての育児で、母乳の出が良くないと赤ちゃんの成長が心配になりますよね。
筆者も赤ちゃんがどのくらい飲んだかわからず心配になり、赤ちゃんがよくぐずるのも気になっていました。
母乳の量はストレスによっても左右されます。深く思い悩まず、まずは筆者も試した自分でできる方法を紹介します。
それだけの水分量が母乳を出すために必要ですし、出産後は育児のために運動量も増えています。つまり、以前と同じ水分摂取量では足りないのです。
母乳育児中は、1日に最低でも3L程度の水を飲むことを「日本助産師会」の助産師も推奨しています。
一度にガブガブ飲むのではなく、常にテーブルにコップを置いておき、5分おきに少しずつ飲むというのが理想の水分補給の仕方です。
筆者は水分を摂ることを気にかけていませんでした。2人分の母乳が出なかったのは、水分不足だったのかもしれません。
鉄分には、ヘム鉄・非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄はレバーや魚介類に多く、非ヘム鉄は野菜や大豆食品など植物に多く含まれています。
吸収性はヘム鉄のほうが5倍高くなりますが、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収されやすくなるため、ヘム鉄・非ヘム鉄両方をバランス良く摂るようにしましょう。
また、多くのお茶に含まれるタンニンや、コーヒー紅茶などに含まれるカフェインは鉄分の吸収を妨げるので控えめにしましょう。
筆者は普段から献血ができないほどの貧血で普段からレバーや貝類を多く摂るよう心がけていましたが、切迫早産で入院中も毎日鉄を点滴されていました。
もし入院して鉄分を補給していなかったら、もっと母乳がでにくかったのかもしれないと思います。おっぱいの量や質はママの栄養バランスが大きく関係してくるため、出産後の食事・栄養バランスにも気をつけましょう。
とはいえ、おっぱいをあげたり、おむつを替えたりと寝る暇もなく食事をつくることもままならないときもあります。そのときは、最低限栄養が補える鉄分サプリや葉酸サプリを摂ることもおすすめします。
授乳期に必要な鉄分と葉酸、ビタミンCがまとめて摂れる葉酸サプリについて「245人にアンケート調査!安心して飲める葉酸サプリ比較ランキング」で詳しく解説しています。
母乳をよりたくさん出すためには、乳腺を開き、乳首を柔らかくする必要があります。
それにはおっぱいマッサージが有効とされ、いろんな方法が紹介されていますが、ここではおっぱいの量を増やすために筆者も実践したおっぱいマッサージの方法を紹介します。
産後のおっぱいは張っていて、ただでさえ痛みを感じやすいため、あくまでも優しく乳腺を傷つけないように行いましょう。
筆者は、8ヶ月での早産→子どもたちがNICUに2ヶ月入院という経緯があり、直接授乳することは叶いませんでした。
しかし、赤ちゃんに初乳を届けるため、助産師さんがおっぱいマッサージをしてくれたおかげて、次第に張っていたおっぱいも柔らかくなり、赤ちゃんに初乳を届けることができました。
【おっぱいマッサージ】
【乳首マッサージ】
おっぱいマッサージは、毎日しなくてはいけないというものではなく、育児や家事の合間に時間が取れたら行う程度で大丈夫です。
1日でもやらなければ即母乳が出なくなるということもありません。
また、乳輪や乳首はとても敏感ですし、乳腺を傷つけると乳腺炎の原因ともなってしまうので、痛みを感じる場合はおっぱいマッサージを中止しましょう。
おっぱいは、赤ちゃんが吸えば吸うほど良く出るようになるので、母乳が出にくい人は、1日10回以上の授乳をしましょう。
さっき授乳したのにすぐ赤ちゃんが泣き出したり、夜中に授乳して睡眠不足になったりと、完全母乳(完母)育児は精神的にキツいこともあります。
しかし授乳は赤ちゃんとの大切なスキンシップの時間なので、ママが楽しい、嬉しいと感じていることも大事なことです。
生後1ヶ月はおっぱいを上手に飲めないためすぐお腹を空かせ、授乳間隔が1〜2時間ですが、体力がついてくると生後3ヶ月頃には6〜7時間寝てくれることもあります。
筆者は2人を順番に授乳していたので、授乳回数は多かったのですが、夜中の授乳は添い寝しながら与えて、一緒に眠ってしまうこともしばしばありました。
いつ断乳・卒乳するかは特に決まりはなく、ママのストレスにならない方法で育てることをおすすめします。
全国に日本助産師会が運営する「子育て・女性健康支援センター」があり、気軽に相談することができます。
母乳のこと以外にも、子どもや自分の悩みなどにも乗ってくれます。1人で思い悩まず、まずは電話してみるのも手です。聞いてもらうだけでも、心が軽くなりますよ。
当然、初乳を直接飲ませることも叶わず、その後2ヶ月入院していた息子たちに、搾乳した母乳を冷凍して毎日届けていました。
入院中、体重が2000gになった頃から病院での授乳ができるようになりましたが、私の母乳だけでは2人分は足りなかったため、母乳とミルクの混合で育てました。
赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれないと、自分が母親失格のように思い悩んでいませんか?
筆者は、妊娠8ヶ月での早産だったため、直接授乳できたのは生後1ヶ月を過ぎていました。
それまで冷凍した母乳を哺乳瓶で飲んでいたせいか、直接授乳した時は、なかなか乳首をくわえてくれませんでした。
しかし、自分で乳首をつまみ、少量の母乳を出してから赤ちゃんの口に近づけることで、おっぱいと認識し直接授乳できるようになったのです。
赤ちゃんが飲んでくれないのには、何か理由があるのかもしれません。ここでは赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれない3つの原因をお伝えしますね。
赤ちゃんが母乳を飲んでくれない理由のひとつに、赤ちゃん自身が上手に飲むコツをつかんでいないことが挙げられます。
母乳を飲むには、赤ちゃんが自分でアゴと舌を使い、乳腺を刺激する必要があるからです。
ママが怖がって乳頭を浅めにくわえさせてしまっていると、上手に吸えないので、深めにくわえさせ、赤ちゃんの唇がめくれてアヒルのような口になるようにしましょう。
また、ママの乳頭が陥没していたり、扁平だったりしてくわえにくいこともあるので、後述するマッサージで対策も行ってみてください。
特に新生児は体力もないので、母乳を吸うのはとても疲れてしまいます。しかし、赤ちゃんが吸ってくれないと母乳は出にくくなるし、おっぱいが張って痛いし、精神的に辛いということもありますよね。
その場合は、哺乳瓶の乳首を乳頭混乱対策用の乳首に変えてみましょう。
首が前に倒れて息が苦しくないか、よく様子を見てください。
前述したように抱き方を変えて、必要なら授乳クッションを使ったり、ソファに座ったりして母子ともに楽な姿勢を見つけましょう。
筆者は双子のため授乳回数が多く、床へ座っての授乳は腰に負担がかかって大変でした。
ソファに座り、おっぱいをあげる方の足だけあぐらをかくようにします。
その足に授乳クッションを置き、赤ちゃんを乗せるようにすることで、腰への負担がかなり減り、姿勢が楽になりました。
生後2〜3ヶ月までの赤ちゃんには原始反射があり、口元に乳首を持って行くと吸い付く「吸てつ反射」によって、ママの乳首に慣れてもらうというものです。
この時、母乳を1滴ほど出してから近づけると、赤ちゃんがよく吸い付いてくれました。
直接授乳訓練用の乳首だと赤ちゃんはある程度の吸う力がないと飲めないので、直接母乳を飲むのに必要な力をつけるというものです。
乳頭混乱の対策にも向いているので、上手に取り入れてみましょう。もちろん、哺乳瓶だからといってミルクでなければいけないということはなく、母乳を搾って訓練用哺乳瓶で飲ませてかまいません。
乳頭が陥没していたり、乳頭が短い場合は、赤ちゃんが十分に口に含むことができず、飲んでくれない原因になります。
1日1回程度の簡単なマッサージで改善できることもあるので、やってみましょう。
乳頭マッサージは根気よく、無理なく、ストレスを感じない程度で行いましょう。
また、赤ちゃんが吸ってくれることで、だんだんと乳頭が柔らかく出てくるようになります。
清潔にし、滑りをよくするために乳首にオイルを塗ってもOKです。乳首を傷つけないように注意してください。
陥没乳頭は人それぞれで状態も違いますので、心配な方は母乳外来で診てもらいましょう。
筆者の場合2人いるので、授乳の回数も普通より多く乳首が切れて痛い思いを何回もしました。
また、双子の歯が生え始めると、乳首を噛むこともあるので乳首の根元が切れたように傷つき、ほんの少しのことでしみて激痛が走ります。
あまりの痛さに乳頭保護器を使ったりもしましたが、赤ちゃんが上手に吸えなかったため、傷のない方でおっぱいを飲ませ、足りない時はミルク混合でなんとか乗り切っていました。
タンパク質、アミノ酸、ミネラル、ビタミン、脂質、炭水化物、糖質といった重要な成分を含み、母乳は赤ちゃんの成長時期によって成分や栄養素が変化します。ミルクではできない調整です。
赤ちゃんが「免疫グロブリンA(IgA)」を含む初乳を飲むと、免疫力が高まり、病気にかかりにくくしてくれます。生後半年は初乳の効果は続きます。
母乳育児を望む方が多いのは母乳だけに含まれる成分が赤ちゃんの成長に役立つから、という理由も多いに考えられますね。
産後はできるだけ早く元の子宮に戻すことで、内臓や骨盤にかかる負担が減り、産後のママの体調回復にも役立つのです。
そのため、母乳育児でない場合(混合・完ミ)であっても定期的に搾乳をおこなうことが母体回復にもつながります。
肌と肌を触れあわせることで、母と子の絆が結ばれていきます。
ミルクを作る手間もかからないので、余計な家事が増えることもありません。ただし、完全母乳(完母)でも搾乳した母乳を哺乳瓶で飲ませることもあるので、哺乳瓶の準備はしておいた方がよいでしょう。
それは、母乳を作ることと、母乳を赤ちゃんに飲ませるという行為が、カロリーを消費するからです。
授乳中はおよそ500kcalも多くカロリーを消費するので、普段通りの食事をしていると、自然と痩せることになります。
さらに、抱っこすることも増えるため筋力アップも期待できます。母乳育児をしているだけでかなりのカロリーを消費するため、痩せたいからといって食事制限やハードな運動などの無理なダイエットは控えましょう。
産後ダイエットをはじめる時期と方法については「産後ダイエットで失敗してしまう7つの落とし穴とおすすめの方法」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
完全母乳(完母)で赤ちゃんを育てたいとと思っても、いざとなるとさまざまな壁があって実行できないこともあります。
完全母乳にこだわるあまり、ママがストレスをため込んでしまっては意味がありません。
授乳期におっぱいがでないときや赤ちゃんが飲んでくれないとき、お母さんが体調を崩したときは、ミルクという選択肢もあるので無理しないようにしましょう。
以下は、筆者の経験談に基づく母乳育児のデメリットです。
授乳から10分以内にまた赤ちゃんが泣くと、足りないのかな?と心配になったり、頻繁に授乳しなければならず、ママも不安になってしまいます。
突然、赤ちゃんを預けなければならない状況になった場合に困るので、母乳を搾ったものを哺乳瓶で飲ませて、赤ちゃんが哺乳瓶からも飲めるかどうか確かめておいた方がいいでしょう。
赤ちゃんの成長には個人差があるので、心配しすぎなくても良いのですが、赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれないときは看護師さんや助産師さんに相談してみましょう。
また、育児をしながら母乳の質や量を増やすためにこまめな水分補給や鉄分・葉酸といった栄養素もかかさずに摂る必要があるため、ストレスが溜まりやすくもなります。
あまりに完全母乳(完母)にこだわるあまり、ストレスが溜まり、おっぱいの出が悪くなっては元も子もありません。
時にはミルクでも大丈夫、という楽な気持ちで赤ちゃんに接するようにしてみてください。
そんな時は、搾乳して冷凍した母乳を、預けた人に哺乳瓶で飲ませてもらったり、搾乳できなかった場合はミルクを使ってもまったく問題ありません。
今回は実際に、助産師の方に電話で相談してみました。どんな質問でも迷うことなく応えてくださり、とても頼もしく、安心できました。思い悩むときは、電話して聞いてもらうことをおすすめします。
赤ちゃんにとってもママにとってもメリットの大きい母乳育児ですが、あまりに完全母乳(完母)にこだわると、ストレスの原因にもなりかねません。
ミルクで育てる選択肢も頭にいれる、お母さん自身がもっと育児を楽しむようにしましょう。
なんでも完璧にやろうとしなくてよいので、食事も食べたいものを食べて問題ありません。それよりも、良い母乳のためにと、食事制限をしてストレスを溜めてしまうこが母乳育児に悪影響をもたらします。
一番いいのは、親子ともに母乳育児を楽しみ、幸せを実感することです。母乳でなくてはダメ!と自分を追い詰めないで、肩の力を抜いて、貴重な授乳期間を楽しんでください。
◆参考資料、取材先
厚生労働省の資料によると、2005年に生後1ヶ月の赤ちゃんを母乳のみで育児をしたのは42.4%、母乳とミルクとの混合は52.5%、ミルクのみは5.1%となり、母乳を飲ませたお母さんの割合は94.9%にものぼっています。
しかし、生後3ヶ月になると母乳は38%、混合は41%、ミルクのみ21%となって、母乳の割合は減り、ミルクのみが増加します。
我が子を母乳で育てたいと思っていてもおっぱいが思うように出なかったり、赤ちゃんが飲んでくれないこともあり、母乳育児に悩む方も多いのではないでしょうか。
筆者は双子を出産しましたが、母乳が足りず母乳とミルクの混合で育てました。
この記事では、筆者の経験談や助産師さんに電話取材してわかった母乳の出を良くする方法や赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれるコツについてお伝えします。
目次
母乳育児はお母さんの水分不足と貧血に注意
初めての育児で、母乳の出が良くないと赤ちゃんの成長が心配になりますよね。
筆者も赤ちゃんがどのくらい飲んだかわからず心配になり、赤ちゃんがよくぐずるのも気になっていました。
母乳の量はストレスによっても左右されます。深く思い悩まず、まずは筆者も試した自分でできる方法を紹介します。
授乳期はおっぱいのためにも1日3Lの水分補給をする
標準的な母乳の量は1日に600〜1000ccとされており、そのうち80%以上(480~800cc)は水分です。それだけの水分量が母乳を出すために必要ですし、出産後は育児のために運動量も増えています。つまり、以前と同じ水分摂取量では足りないのです。
母乳育児中は、1日に最低でも3L程度の水を飲むことを「日本助産師会」の助産師も推奨しています。
一度にガブガブ飲むのではなく、常にテーブルにコップを置いておき、5分おきに少しずつ飲むというのが理想の水分補給の仕方です。
筆者は水分を摂ることを気にかけていませんでした。2人分の母乳が出なかったのは、水分不足だったのかもしれません。
貧血に要注意!授乳期は鉄分・葉酸をしっかり摂る
妊娠から出産にかけても貧血は注意されてきたことですが、ママの貧血は母乳の出に影響を与えてしまうため、出産後も鉄分不足に注意する必要があります。鉄分には、ヘム鉄・非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄はレバーや魚介類に多く、非ヘム鉄は野菜や大豆食品など植物に多く含まれています。
吸収性はヘム鉄のほうが5倍高くなりますが、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収されやすくなるため、ヘム鉄・非ヘム鉄両方をバランス良く摂るようにしましょう。
・ヘム鉄の多い食材
鶏レバー、豚レバー、牛の赤身、アサリ、しじみ、かつお
・非ヘム鉄の多い食材
小松菜、ほうれん草、ひじき、卵黄、大豆製品
尚、赤血球を作るサポートをしてくれる「葉酸」や、鉄分の吸収をよくする「ビタミンC」も一緒に摂ることで、鉄分の吸収がよくなります。鶏レバー、豚レバー、牛の赤身、アサリ、しじみ、かつお
・非ヘム鉄の多い食材
小松菜、ほうれん草、ひじき、卵黄、大豆製品
また、多くのお茶に含まれるタンニンや、コーヒー紅茶などに含まれるカフェインは鉄分の吸収を妨げるので控えめにしましょう。
筆者は普段から献血ができないほどの貧血で普段からレバーや貝類を多く摂るよう心がけていましたが、切迫早産で入院中も毎日鉄を点滴されていました。
もし入院して鉄分を補給していなかったら、もっと母乳がでにくかったのかもしれないと思います。おっぱいの量や質はママの栄養バランスが大きく関係してくるため、出産後の食事・栄養バランスにも気をつけましょう。
とはいえ、おっぱいをあげたり、おむつを替えたりと寝る暇もなく食事をつくることもままならないときもあります。そのときは、最低限栄養が補える鉄分サプリや葉酸サプリを摂ることもおすすめします。
授乳期に必要な鉄分と葉酸、ビタミンCがまとめて摂れる葉酸サプリについて「245人にアンケート調査!安心して飲める葉酸サプリ比較ランキング」で詳しく解説しています。
おっぱい&乳首マッサージで母乳の量を増やす
母乳をよりたくさん出すためには、乳腺を開き、乳首を柔らかくする必要があります。
それにはおっぱいマッサージが有効とされ、いろんな方法が紹介されていますが、ここではおっぱいの量を増やすために筆者も実践したおっぱいマッサージの方法を紹介します。
産後のおっぱいは張っていて、ただでさえ痛みを感じやすいため、あくまでも優しく乳腺を傷つけないように行いましょう。
筆者は、8ヶ月での早産→子どもたちがNICUに2ヶ月入院という経緯があり、直接授乳することは叶いませんでした。
しかし、赤ちゃんに初乳を届けるため、助産師さんがおっぱいマッサージをしてくれたおかげて、次第に張っていたおっぱいも柔らかくなり、赤ちゃんに初乳を届けることができました。
【おっぱいマッサージ】
・左手で左のおっぱいを下から持ち上げるように支え、右手でおっぱいの上から下、脇から乳首へと数回やさしくさする
・反対側のおっぱいも同様にする
・右手で右のおっぱいを、左手で左のおっぱいを脇の下から持ち上げるようにし、軽く揺する
・反対側のおっぱいも同様にする
・右手で右のおっぱいを、左手で左のおっぱいを脇の下から持ち上げるようにし、軽く揺する
【乳首マッサージ】
・乳輪を親指と人差し指で軽くつまむ
・つまんだ乳首の根元の方を、圧力を強めたり弱めたりして揉みほぐす
・つまんだ乳首の根元の方を、圧力を強めたり弱めたりして揉みほぐす
おっぱいマッサージは、毎日しなくてはいけないというものではなく、育児や家事の合間に時間が取れたら行う程度で大丈夫です。
1日でもやらなければ即母乳が出なくなるということもありません。
また、乳輪や乳首はとても敏感ですし、乳腺を傷つけると乳腺炎の原因ともなってしまうので、痛みを感じる場合はおっぱいマッサージを中止しましょう。
母乳が出にくいときは授乳回数を増やすとおっぱいが出やすくなる
頻回授乳OK!母乳がでにくいときは授乳回数を増やす
完全母乳(完母)の場合の1日の授乳回数は、平均で8〜10回です。おっぱいは、赤ちゃんが吸えば吸うほど良く出るようになるので、母乳が出にくい人は、1日10回以上の授乳をしましょう。
さっき授乳したのにすぐ赤ちゃんが泣き出したり、夜中に授乳して睡眠不足になったりと、完全母乳(完母)育児は精神的にキツいこともあります。
しかし授乳は赤ちゃんとの大切なスキンシップの時間なので、ママが楽しい、嬉しいと感じていることも大事なことです。
生後1ヶ月はおっぱいを上手に飲めないためすぐお腹を空かせ、授乳間隔が1〜2時間ですが、体力がついてくると生後3ヶ月頃には6〜7時間寝てくれることもあります。
夜中の授乳がツライときは断乳という選択肢も
赤ちゃんによってそれぞれなので、1歳前後まで夜中の授乳が続いているなら、思い切って断乳するという方法もあります。筆者は2人を順番に授乳していたので、授乳回数は多かったのですが、夜中の授乳は添い寝しながら与えて、一緒に眠ってしまうこともしばしばありました。
いつ断乳・卒乳するかは特に決まりはなく、ママのストレスにならない方法で育てることをおすすめします。
母乳育児の悩みを助産師に相談する
いろんな方法を試したけれど、やっぱり母乳が出ないという場合は、助産師に相談してみましょう。もちろん、産んだ産婦人科でも相談できますが、母乳外来は保険適用外となります。全国に日本助産師会が運営する「子育て・女性健康支援センター」があり、気軽に相談することができます。
母乳のこと以外にも、子どもや自分の悩みなどにも乗ってくれます。1人で思い悩まず、まずは電話してみるのも手です。聞いてもらうだけでも、心が軽くなりますよ。
筆者の体験談1〜帝王切開、2ヶ月直接授乳できなかった〜
筆者は双子を出産しましたが、切迫早産で入院中に前期破水し、緊急帝王切開で産まれたので、赤ちゃんは2人ともNICUにでしばらく入院していました。当然、初乳を直接飲ませることも叶わず、その後2ヶ月入院していた息子たちに、搾乳した母乳を冷凍して毎日届けていました。
入院中、体重が2000gになった頃から病院での授乳ができるようになりましたが、私の母乳だけでは2人分は足りなかったため、母乳とミルクの混合で育てました。
母乳育児で赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれない3つの原因
赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれないと、自分が母親失格のように思い悩んでいませんか?
筆者は、妊娠8ヶ月での早産だったため、直接授乳できたのは生後1ヶ月を過ぎていました。
それまで冷凍した母乳を哺乳瓶で飲んでいたせいか、直接授乳した時は、なかなか乳首をくわえてくれませんでした。
しかし、自分で乳首をつまみ、少量の母乳を出してから赤ちゃんの口に近づけることで、おっぱいと認識し直接授乳できるようになったのです。
赤ちゃんが飲んでくれないのには、何か理由があるのかもしれません。ここでは赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれない3つの原因をお伝えしますね。
赤ちゃんが上手に飲むコツをつかんでいない
ママも授乳が初めてなら、赤ちゃんだっておっぱいを飲みはじめたばかりです。赤ちゃんが母乳を飲んでくれない理由のひとつに、赤ちゃん自身が上手に飲むコツをつかんでいないことが挙げられます。
母乳を飲むには、赤ちゃんが自分でアゴと舌を使い、乳腺を刺激する必要があるからです。
ママが怖がって乳頭を浅めにくわえさせてしまっていると、上手に吸えないので、深めにくわえさせ、赤ちゃんの唇がめくれてアヒルのような口になるようにしましょう。
また、ママの乳頭が陥没していたり、扁平だったりしてくわえにくいこともあるので、後述するマッサージで対策も行ってみてください。
授乳の姿勢が悪くておっぱいを飲みにくい
授乳の基本姿勢には4つあり、それぞれ利点があります。・横抱き…一般的な授乳姿勢で、安定感がある
・縦抱き…乳首を深くくわえやすく、陥没や扁平乳首にオススメ
・フットボール抱き…首がすわる前、吸い付きが苦手な赤ちゃんにオススメ
・寝乳(添い乳)…お互いに横になって授乳できるので、夜間授乳にオススメ
ママは背筋を伸ばした姿勢が母乳が出やすく、赤ちゃんは首が背筋と平らになっているのが飲みやすい姿勢です。飲みにくい場合は、色々な姿勢を試してみましょう。・縦抱き…乳首を深くくわえやすく、陥没や扁平乳首にオススメ
・フットボール抱き…首がすわる前、吸い付きが苦手な赤ちゃんにオススメ
・寝乳(添い乳)…お互いに横になって授乳できるので、夜間授乳にオススメ
乳頭混乱が起きている
乳頭混乱とは、母乳とミルクの混合育児をしている場合に起こるもので、赤ちゃんが母乳よりも哺乳瓶の方が飲みやすいことから母乳を拒否することです。特に新生児は体力もないので、母乳を吸うのはとても疲れてしまいます。しかし、赤ちゃんが吸ってくれないと母乳は出にくくなるし、おっぱいが張って痛いし、精神的に辛いということもありますよね。
その場合は、哺乳瓶の乳首を乳頭混乱対策用の乳首に変えてみましょう。
赤ちゃんに母乳をうまく飲ませる方法
赤ちゃんがおっぱいを飲みやすい姿勢に変える
赤ちゃんにとって吸いにくい、飲み込みにくい姿勢になっていませんか?首が前に倒れて息が苦しくないか、よく様子を見てください。
前述したように抱き方を変えて、必要なら授乳クッションを使ったり、ソファに座ったりして母子ともに楽な姿勢を見つけましょう。
筆者は双子のため授乳回数が多く、床へ座っての授乳は腰に負担がかかって大変でした。
ソファに座り、おっぱいをあげる方の足だけあぐらをかくようにします。
その足に授乳クッションを置き、赤ちゃんを乗せるようにすることで、腰への負担がかなり減り、姿勢が楽になりました。
寝ている時に飲ませてみる
赤ちゃんが母乳を拒否している場合、寝ている時にそっとくわえさせてみましょう。生後2〜3ヶ月までの赤ちゃんには原始反射があり、口元に乳首を持って行くと吸い付く「吸てつ反射」によって、ママの乳首に慣れてもらうというものです。
この時、母乳を1滴ほど出してから近づけると、赤ちゃんがよく吸い付いてくれました。
直接授乳訓練用の哺乳瓶を使ってみる
直接授乳訓練用の乳首は、普通の哺乳瓶ものより固いのが特徴で、わざと赤ちゃんがミルクを吸いづらいようにしています。直接授乳訓練用の乳首だと赤ちゃんはある程度の吸う力がないと飲めないので、直接母乳を飲むのに必要な力をつけるというものです。
乳頭混乱の対策にも向いているので、上手に取り入れてみましょう。もちろん、哺乳瓶だからといってミルクでなければいけないということはなく、母乳を搾って訓練用哺乳瓶で飲ませてかまいません。
陥没乳頭・扁平乳頭はマッサージで改善
1日1回程度の簡単なマッサージで改善できることもあるので、やってみましょう。
【乳頭マッサージ】
・乳首をひっぱり出す(吸引器具などで隆起させてもよい)
・右手で右のおっぱいを支え、左手の親指、人差し指、中指で乳首をつまむ
・つまんだ乳首を3秒、乳首が硬ければ5〜10秒ほど、ゆっくり圧力をかける。この時、指が白くなるまでしっかり圧迫。ただし、痛みを感じたら無理をしない(1分程度、左右行う)
・次に、つまんだ乳首を、やさしくねじりながら横方向、タテ方向にずらしていく。最初は痛くないようにし、慣れてきたらよくマッサージする
・乳首をひっぱり出す(吸引器具などで隆起させてもよい)
・右手で右のおっぱいを支え、左手の親指、人差し指、中指で乳首をつまむ
・つまんだ乳首を3秒、乳首が硬ければ5〜10秒ほど、ゆっくり圧力をかける。この時、指が白くなるまでしっかり圧迫。ただし、痛みを感じたら無理をしない(1分程度、左右行う)
・次に、つまんだ乳首を、やさしくねじりながら横方向、タテ方向にずらしていく。最初は痛くないようにし、慣れてきたらよくマッサージする
乳頭マッサージは根気よく、無理なく、ストレスを感じない程度で行いましょう。
また、赤ちゃんが吸ってくれることで、だんだんと乳頭が柔らかく出てくるようになります。
清潔にし、滑りをよくするために乳首にオイルを塗ってもOKです。乳首を傷つけないように注意してください。
陥没乳頭は人それぞれで状態も違いますので、心配な方は母乳外来で診てもらいましょう。
筆者の体験談2〜乳首が切れて、授乳時に痛い!〜
退院後、母乳とミルク混合で双子を育てましたが、母乳のトラブルで思い出すのは、2人に歯が生え始めた6ヶ月頃のことです。筆者の場合2人いるので、授乳の回数も普通より多く乳首が切れて痛い思いを何回もしました。
また、双子の歯が生え始めると、乳首を噛むこともあるので乳首の根元が切れたように傷つき、ほんの少しのことでしみて激痛が走ります。
あまりの痛さに乳頭保護器を使ったりもしましたが、赤ちゃんが上手に吸えなかったため、傷のない方でおっぱいを飲ませ、足りない時はミルク混合でなんとか乗り切っていました。
母乳育児は出産後の母体回復・産後ダイエットにも効果的
母乳育児はママと赤ちゃんにとってメリット大
母乳の栄養価が高い
母乳には赤ちゃんの成長に必要な栄養分がすべて詰まっています。タンパク質、アミノ酸、ミネラル、ビタミン、脂質、炭水化物、糖質といった重要な成分を含み、母乳は赤ちゃんの成長時期によって成分や栄養素が変化します。ミルクではできない調整です。
母乳によって赤ちゃんの免疫機能が上がる
赤ちゃんを産んですぐの初乳には免疫機能に役立つ「免疫グロブリンA(IgA)」が含まれますが、粉ミルクには含まれていません。赤ちゃんが「免疫グロブリンA(IgA)」を含む初乳を飲むと、免疫力が高まり、病気にかかりにくくしてくれます。生後半年は初乳の効果は続きます。
母乳育児を望む方が多いのは母乳だけに含まれる成分が赤ちゃんの成長に役立つから、という理由も多いに考えられますね。
産後の母体回復
妊娠で大きくなった子宮は、母乳を作る時に分泌されるプロラクチン、オキシトシンといったホルモンによって収縮していきます。産後はできるだけ早く元の子宮に戻すことで、内臓や骨盤にかかる負担が減り、産後のママの体調回復にも役立つのです。
そのため、母乳育児でない場合(混合・完ミ)であっても定期的に搾乳をおこなうことが母体回復にもつながります。
母と子のスキンシップ
授乳はママと赤ちゃんが密着して行うので、赤ちゃんは安心感を得られ、ママも母になった実感や喜びを直接感じることができる大切なスキンシップです。肌と肌を触れあわせることで、母と子の絆が結ばれていきます。
ミルク代がかからない
当然ですが母乳ならミルクを買う必要もなく、もちろん費用もかかりません。ミルクを作る手間もかからないので、余計な家事が増えることもありません。ただし、完全母乳(完母)でも搾乳した母乳を哺乳瓶で飲ませることもあるので、哺乳瓶の準備はしておいた方がよいでしょう。
母乳育児は産後ダイエットに有利
授乳中は痩せたという話を聞いたことがありませんか?それは、母乳を作ることと、母乳を赤ちゃんに飲ませるという行為が、カロリーを消費するからです。
授乳中はおよそ500kcalも多くカロリーを消費するので、普段通りの食事をしていると、自然と痩せることになります。
さらに、抱っこすることも増えるため筋力アップも期待できます。母乳育児をしているだけでかなりのカロリーを消費するため、痩せたいからといって食事制限やハードな運動などの無理なダイエットは控えましょう。
産後ダイエットをはじめる時期と方法については「産後ダイエットで失敗してしまう7つの落とし穴とおすすめの方法」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
おっぱいがでないときは完全母乳育児にこだわらなくてよい
完全母乳(完母)で赤ちゃんを育てたいとと思っても、いざとなるとさまざまな壁があって実行できないこともあります。
完全母乳にこだわるあまり、ママがストレスをため込んでしまっては意味がありません。
授乳期におっぱいがでないときや赤ちゃんが飲んでくれないとき、お母さんが体調を崩したときは、ミルクという選択肢もあるので無理しないようにしましょう。
以下は、筆者の経験談に基づく母乳育児のデメリットです。
赤ちゃんがおっぱいをどのくらいの量を飲んだかわかりにくい
哺乳瓶なら目盛りがあるため、赤ちゃんが何ccミルクを飲んだか明確にわかるのですが、母乳の場合はまったく量がわかりません。授乳から10分以内にまた赤ちゃんが泣くと、足りないのかな?と心配になったり、頻繁に授乳しなければならず、ママも不安になってしまいます。
完全母乳(完母)だと他人に長時間預けられない
母乳を直接授乳するためには、必ずママが赤ちゃんと一緒にいることが必要なので、長い時間家族や他の人に預かってもらう場合に困ります。突然、赤ちゃんを預けなければならない状況になった場合に困るので、母乳を搾ったものを哺乳瓶で飲ませて、赤ちゃんが哺乳瓶からも飲めるかどうか確かめておいた方がいいでしょう。
外出先で授乳室がない
子供と外出した際、まだまだおむつを替えるスペースや授乳室が少ないため、事前にどこに何があるかを調べておく必要もあります。
ミルクであれば、哺乳瓶に粉ミルクやキューブとお湯ですぐにできますが、母乳育児の場合は授乳できる場所も限られるため、いつ泣くかヒヤヒヤしていた頃もありましたね。
ミルクであれば、哺乳瓶に粉ミルクやキューブとお湯ですぐにできますが、母乳育児の場合は授乳できる場所も限られるため、いつ泣くかヒヤヒヤしていた頃もありましたね。
乳腺炎や乳首トラブルで授乳できないときもある
用事などで長時間授乳できないと、おっぱいが張って痛くなったり、乳腺が詰まると乳腺炎を起こすこともあります。また、赤ちゃんに吸われることによって乳頭が傷つき、授乳が困難になるほど傷むこともあります。母乳分泌量によって赤ちゃんの体重が左右される
離乳食前の赤ちゃんは、母乳を飲んだ量で体重が増えていきます。検診で医師や看護師さんに「赤ちゃんの体重が増えていない」と言われて不安になってしまうこともあります。赤ちゃんの成長には個人差があるので、心配しすぎなくても良いのですが、赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれないときは看護師さんや助産師さんに相談してみましょう。
自分自身の栄養バランスに配慮が必要
ママが食べたり飲んだりしたものが、直接母乳に出てしまうので、普段の食事や甘い物、特にアルコールには配慮が必要になります。また、育児をしながら母乳の質や量を増やすためにこまめな水分補給や鉄分・葉酸といった栄養素もかかさずに摂る必要があるため、ストレスが溜まりやすくもなります。
母乳育児にこだわりすぎるとおっぱいがでなくなることも
母乳に含まれる栄養価や赤ちゃんとのスキンシップという面は母乳育児のメリットですが、大切なのは「母乳で育てなきゃ!」というママの思い込みによって、ママ自身が追い詰められないことです。あまりに完全母乳(完母)にこだわるあまり、ストレスが溜まり、おっぱいの出が悪くなっては元も子もありません。
時にはミルクでも大丈夫、という楽な気持ちで赤ちゃんに接するようにしてみてください。
そんな時は、搾乳して冷凍した母乳を、預けた人に哺乳瓶で飲ませてもらったり、搾乳できなかった場合はミルクを使ってもまったく問題ありません。
助産師に聞いた母乳育児の疑問!頻回授乳って良くないの?完母じゃないとママ失格?
今回は実際に、助産師の方に電話で相談してみました。どんな質問でも迷うことなく応えてくださり、とても頼もしく、安心できました。思い悩むときは、電話して聞いてもらうことをおすすめします。
- とても頻繁におっぱいを欲しがるのですが、頻回授乳してもいいのでしょうか?
- 体重が3000gになるまでは、赤ちゃんは一度にたくさんのおっぱいを飲めません。赤ちゃんはおっぱいを飲むのにも体力がいるんです。
だから、頻繁に泣くのはおなかいっぱいになるまで飲めてないせいだと考えられます。心配しないで、おっぱいを欲しがったらあげてください。
ママが疲れた時や家事の合間は、ミルクにしても大丈夫ですよ。赤ちゃんの体重が3000gを越えると、一度にたくさん飲めるようになってくるので安心してください。
- 母乳が出ないため、完全ミルク(完ミ)にしても大丈夫でしょうか?
- どちらでもいいですよ。日本の粉ミルクは栄養面でも衛生面でも問題ないので、粉ミルクにしたから赤ちゃんが育たないということはありません。
ママが育児を楽しいと思えるようにしてください。もし完全母乳(完母)が辛いなら、ミルク混合や完全ミルク(完ミ)にしても大丈夫ですよ。
- 母乳はいつまでにやめるべきですか?
- ママの気分次第でいいですよ。夜中の授乳がおっくうならやめても大丈夫です。
赤ちゃんはとっても前向きなので、おっぱいに慣れててもミルクなど飲むものがあり腹いっぱいになり満足します。母乳をやめる時期は決まっていないので、ママが授乳に喜びを感じるなら、続けて問題ありません。
- 母乳の質を良くするためには、どんな食事をしたらいいのでしょうか?
- ママが食べたいものを食べて大丈夫です。極端に甘い物ばかり食べるなどの偏りはよくないですが、基本的には好きなものを食べてOKです。でも、水分はとにかくたくさん摂るようにしてください。
そうしないと、母乳の質も悪くなります。いつもテーブルの上にコップを置いて、ちょこちょこ飲むようにしてくださいね。母乳は、ママが多少食べなくても出なくなることはありません。それよりストレスが一番大きく影響するので、あんまりがんばり過ぎないようにしてください。
- 授乳期はカフェインやアルコールは絶対にとってはダメですか?
- カフェインは赤ちゃんの寝付きが悪くなってしまうため授乳期はおすすめしません。ただ、どうしてもコーヒーが飲みたかったら、朝一番に飲むと夕方にはカフェインも消えるので、夕方以降の母乳は飲ませても大丈夫です。また、授乳期のアルコール摂取は、控えた方がいいのは確かです。
おっぱいを飲む赤ちゃんなら、アルコールを飲んで7〜8時間の間はミルクを飲ませればOKです。アルコールがおっぱいに入ってしまうので、もしも飲んだ場合は、完全にアルコールを抜いてから授乳しましょう。
- ママが病気の時は母乳をあげない方がいいのでしょうか?
- 具合が悪くてお薬を飲んでいても、母乳はあげて大丈夫です。市販の薬でも問題ありません。もし心配なら、産婦人科でお薬をもらうといいですね。
- 乳腺炎になったらどうしたらいいの?
- 高熱が出るようなら、病院に行った方がいいですが、赤ちゃんが飲むと痛い程度か、熱がそれほどでもなければ、おっぱいを冷やすのがオススメです。
私はキャベツ湿布をオススメしています。キャベツを1枚ちぎって、赤くなっているところにペタッと貼ると、気持ちいいですよ。
- 長時間間隔が空いた時の母乳は、古くなるんですか?
- お母さんの身体の中にあるものが、腐ったりしません、大丈夫です。おっぱいが張っていても、母乳が古くなったり、悪い成分になったりすることはないので安心してください。
母乳育児じゃなくてもよい!ストレスを溜めないことを優先して
赤ちゃんにとってもママにとってもメリットの大きい母乳育児ですが、あまりに完全母乳(完母)にこだわると、ストレスの原因にもなりかねません。
ミルクで育てる選択肢も頭にいれる、お母さん自身がもっと育児を楽しむようにしましょう。
なんでも完璧にやろうとしなくてよいので、食事も食べたいものを食べて問題ありません。それよりも、良い母乳のためにと、食事制限をしてストレスを溜めてしまうこが母乳育児に悪影響をもたらします。
一番いいのは、親子ともに母乳育児を楽しみ、幸せを実感することです。母乳でなくてはダメ!と自分を追い詰めないで、肩の力を抜いて、貴重な授乳期間を楽しんでください。
《管理人:安藤美和子》
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。
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