妊娠中は必ず歯医者に行ってほしい!その理由を歯科医が解説
[公開日]2017/05/31[更新日]2017/06/01
妊娠中であっても安定期には通常通りの歯科治療を行えます。治療に対する不安によって歯医者通いを辞めてしまうことは、むしろ母胎にとってよくありません。
妊娠中はホルモンの影響などによって、どんなに注意していても口の中のトラブルは多くなります。歯医者である筆者でさえ、妊娠中は歯ぐきからの出血に悩まされました。
そのトラブルがさらにお腹の赤ちゃんに影響を与えてしまうこともあるのです。
今回は妊娠中の歯医者通いに不安を感じるママたちに、妊娠中における歯科治療の疑問点や注意点などについて詳しく解説していきます。
妊娠中の歯科治療は妊娠中期(妊娠16週から妊娠28週)に行いましょう。
妊娠中期であれば、お腹の赤ちゃんも安定しているため、歯科でのレントゲン撮影や麻酔、薬剤などが赤ちゃんに影響することはありません。
またママの体も安定しているためリラックスして治療を受けることができます。
それは以下のような危険を避けるためです。
この時期は胎盤を通して赤ちゃんにも薬などの影響が出る可能性があるため、本格的な治療が行えません。
また母体もまだ不安定でこの時期は流産のリスクも高くなります。もし虫歯が気になっても安定期に入るまで待ちましょう。
またこの時期は出産に向けて母胎に変化が起こりやすく、治療中に陣痛が始まるなどの危険も考えられます。
歯科医院では早産などのリスクを踏まえこの時期に治療は行いません。したがって特に異常を感じなくても、妊娠中期の間に必ず1度は歯医者を受診しましょう。
妊娠中はホルモンバランスの変化によって、ママの体の状態も大きく変わります。そのため妊娠中は普段よりももっと虫歯や歯周病などのトラブルが起こりやすいのです。
またつわりがあると歯ブラシを口に入れることができません。そのため普段以上に口の中が汚れやすく、虫歯や歯周病の原因になります。
そのため口の中に食べ物を含む時間がいつもよりも長くなり、虫歯のリスクが上がってしまいます。
歯周病菌の中にはこれらの女性ホルモンを好む菌があるため、妊娠性歯周病といった妊婦特有の病気を引き起こし、歯ぐきの腫れや出血の原因になります。
その原因を「お腹の赤ちゃんにカルシウムを奪われるから」と考える方もいますが、実際にそのような理由で歯が抜けやすくなるわけではありません。
先に述べてきたように妊娠中は虫歯や歯周病のリスクが上がることが、歯を失う原因になります。
したがって普段以上に口を清潔に保つことを心がけていれば、妊娠を重ねても歯を失うことはありません。
妊娠中の口の中のトラブルは、ママだけの問題にとどまりません。
虫歯や歯周病を放っておくと、お腹の赤ちゃんにも影響がでてしまう可能性があるため注意が必要です。
また歯周病菌が血流に乗って胎盤を通過してしまうことで、低体重児出産のリスクを高めることもわかっています。
早産とは?
またストレスによって血管が収縮するとお腹の赤ちゃんの栄養状態が悪くなり、赤ちゃんの成長にも大きな影響を与えてしまいます。
ママや赤ちゃんを守るためにも、むやみに治療を恐れず適切な時期に適切な治療を受けましょう。
その感染源の多くはママです。ママの口の中に虫歯菌が多いと赤ちゃんの虫歯のリスクが一気に上がってしまいます。
つまり赤ちゃんが生まれる前に虫歯を治療しておくことが、赤ちゃんの虫歯予防の始まりになるのです。
虫歯があってもなかなか歯医者に通えず、やっとの思いで治療に来た時にはすでに手遅れになってしまったママを筆者もたくさん見てきました。
大変な子育てが始まる前に体のメンテナンスを行っておくこともママの重要な仕事です。虫歯や歯周病の治療は赤ちゃんが生まれる前に済ませてしまいましょう。
しかしそのアセトアミノフェンも妊娠後期に服用すると、胎児に重大な影響を及ぼす可能性があることがわかっています。
したがって妊娠中に薬を服用するときは必ず産婦人科に相談し、自己判断で服用することは控えましょう。
また問診票に自分がどのような治療を希望するのか、また現在の体調などについても詳しく記載しておくと治療がスムーズに進められます。
妊娠中の歯科治療は決して危険ではないこと、妊娠中にこそ口の中のトラブルを未然に防がなければならないことはお分かりいただけたかと思います。
ただ実際に歯医者さんに行くとしても「自分が何を伝えるべき?」「どうすれば安心して治療を受けられる?」「途中で体調が悪くなったら?」など心配の種はつきませんね。
そんなママのために、最後に妊娠中に歯医者を受診する際に知っていてほしいポイントをまとめていきます。
母子手帳には現在の正しい周期や妊娠中の健康状態などが記載されているため、歯科医師がママの状態を把握しやすくなります。
また母子手帳には歯の健康状態を記載するページもあります。後に妊娠中の体の状態を知るのにとても役立ちますので、ぜひ記載をお願いしましょう。
診療中の姿勢に不安がある場合は、遠慮なくその旨を歯科医師に伝え、楽な姿勢で治療を受けるようにしましょう。
また妊娠中は体勢を急に変えると、立ちくらみやつわりの悪化につながることがあります。
診療台はあまり倒しすぎないよう、また起き上がる時もゆっくり起き上がれるように伝えるのもポイントです。
たとえ治療中でもそのような場合は我慢せず歯科医師に申し出ましょう。もしその日に治療を続行できくても、別の日に治療を再開できるので安心してください。
ほんの些細なことでも妊娠中の無理は禁物です。また妊娠中はこのような体調の変化はつきものなので、安定期に入ったら余裕をもって歯科治療に臨みましょう。
しかしそれでもやはり不安がぬぐえない、レントゲンも麻酔もできればしたくないと思う場合はその旨を遠慮なく歯科医師に伝えましょう。
歯科医の多くはママの思いに寄り添いながら、その時期に1番良い治療法を提案してくれます。ただ残念ながら妊婦の体の状態に対する知識が不十分な歯科医もいます。
不安や疑問を抱いたまま治療を受けるのは、かえって母体には良くありません。もし治療に納得がいかない、もしくは歯科医が信頼できないと感じたら治療を断ることも時には必要です。
妊娠中はホルモンバランスの変化による口の中のトラブルが絶えません。またそのトラブルを放っておくと、母体やお腹の赤ちゃんにも重大な影響を及ぼします。
妊娠中でも妊娠中期(妊娠16週から妊娠28週)であれば普段通りの治療を行うことができ、麻酔やレントゲンも問題ありません。
それでも不安なこと、疑問なことがあれば歯医者さんに遠慮なく申し出ましょう。
妊娠中はホルモンの影響などによって、どんなに注意していても口の中のトラブルは多くなります。歯医者である筆者でさえ、妊娠中は歯ぐきからの出血に悩まされました。
そのトラブルがさらにお腹の赤ちゃんに影響を与えてしまうこともあるのです。
今回は妊娠中の歯医者通いに不安を感じるママたちに、妊娠中における歯科治療の疑問点や注意点などについて詳しく解説していきます。
目次
この記事は、歯科医師の方に執筆していただき、アンチエイジングの神様チームで編集しております。
妊娠中期の歯医者さんはママにも赤ちゃんにも問題はない
妊娠中の歯科治療は妊娠中期(妊娠16週から妊娠28週)に行いましょう。
妊娠中期であれば、お腹の赤ちゃんも安定しているため、歯科でのレントゲン撮影や麻酔、薬剤などが赤ちゃんに影響することはありません。
またママの体も安定しているためリラックスして治療を受けることができます。
虫歯、歯周病、矯正治療は問題ナシ
妊娠中期であれば通常の歯科治療は基本的に問題はありません。妊娠中にできる歯科治療
・虫歯を削って詰め物を入れる
・歯の神経を取る
・30分以内で終わる簡単な抜歯
・妊娠前から行っている矯正治療の続き
・クリーニング(歯ぐきの治療)
・歯の神経を取る
・30分以内で終わる簡単な抜歯
・妊娠前から行っている矯正治療の続き
・クリーニング(歯ぐきの治療)
親知らずの抜歯など大きな外科治療は控える
妊娠中でも抜歯は可能ですが、親知らずの抜歯やインプラントなどの大きな外科治療は控えます。それは以下のような危険を避けるためです。
・大きな外科手術は治療時間が長く、母体に多大な負担をかける。
・術中に大量出血した場合、早産などのリスクを高める。
・通常の治療よりも、鎮痛剤や抗生物質の服用が多くなる。
・術中に大量出血した場合、早産などのリスクを高める。
・通常の治療よりも、鎮痛剤や抗生物質の服用が多くなる。
妊娠初期や後期は応急処置だけ
妊娠中期に行える治療も、初期や後期は母胎に何らかの影響を及ぼすリスクが高まります。そのため治療が行えないケースが多く、その場合は応急処置のみとなります。応急処置とは?
歯科における応急処置は主に消毒と投薬の2つです。具体的には、
・虫歯の穴に薬を詰める
・炎症の強い場所を消毒する
・必要に応じて鎮痛剤や抗生物質を投与する
などになります。
・虫歯の穴に薬を詰める
・炎症の強い場所を消毒する
・必要に応じて鎮痛剤や抗生物質を投与する
などになります。
赤ちゃんの体が作られる妊娠初期は流産のリスクが高くなる
妊娠4週から妊娠15週までの妊娠初期は、赤ちゃんの体が作られる時期にあたります。この時期は胎盤を通して赤ちゃんにも薬などの影響が出る可能性があるため、本格的な治療が行えません。
また母体もまだ不安定でこの時期は流産のリスクも高くなります。もし虫歯が気になっても安定期に入るまで待ちましょう。
母胎に変化が起こりやすい妊娠後期は早産のリスクが高くなる
妊娠29週から妊娠40週までの妊娠後期になるとママのお腹も大きくなり、体の負担もどんどん大きくなります。またこの時期は出産に向けて母胎に変化が起こりやすく、治療中に陣痛が始まるなどの危険も考えられます。
歯科医院では早産などのリスクを踏まえこの時期に治療は行いません。したがって特に異常を感じなくても、妊娠中期の間に必ず1度は歯医者を受診しましょう。
妊娠中の体の変化は虫歯や歯周病のリスクを高める
妊娠中はホルモンバランスの変化によって、ママの体の状態も大きく変わります。そのため妊娠中は普段よりももっと虫歯や歯周病などのトラブルが起こりやすいのです。
つわりによって口の中が「酸性」になりやすい
妊娠中はつわりによって胃酸が逆流し、口の中が酸性に傾きます。口の中が酸性になると歯が弱くなり虫歯になりやすくなります。またつわりがあると歯ブラシを口に入れることができません。そのため普段以上に口の中が汚れやすく、虫歯や歯周病の原因になります。
食事の回数が増え、口の中が汚れやすい
妊娠中期以降にお腹が大きくなると、1回に食べられる量が限られるため食べる回数が増えます。そのため口の中に食べ物を含む時間がいつもよりも長くなり、虫歯のリスクが上がってしまいます。
歯周病菌の増殖を促すホルモンが増える
妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンが急激に増加します。歯周病菌の中にはこれらの女性ホルモンを好む菌があるため、妊娠性歯周病といった妊婦特有の病気を引き起こし、歯ぐきの腫れや出血の原因になります。
「お腹の赤ちゃんに栄養を取られて歯が抜けやすくなる」はウソ
妊娠回数が多くなるほど歯を失いやすくなるのは事実です。その原因を「お腹の赤ちゃんにカルシウムを奪われるから」と考える方もいますが、実際にそのような理由で歯が抜けやすくなるわけではありません。
先に述べてきたように妊娠中は虫歯や歯周病のリスクが上がることが、歯を失う原因になります。
したがって普段以上に口を清潔に保つことを心がけていれば、妊娠を重ねても歯を失うことはありません。
妊婦の歯周病は早産や赤ちゃんの低体重の原因になる
妊娠中の口の中のトラブルは、ママだけの問題にとどまりません。
虫歯や歯周病を放っておくと、お腹の赤ちゃんにも影響がでてしまう可能性があるため注意が必要です。
妊娠中に歯周病になると早産や低体重児のリスクが上がる
歯周病によって発生する炎症物質は子宮を収縮させてしまい、早産の原因になる場合があります。また歯周病菌が血流に乗って胎盤を通過してしまうことで、低体重児出産のリスクを高めることもわかっています。
早産とは?
妊娠22週から妊娠37週に出産してしまうのが早産です。お腹の赤ちゃんがまだ未発達のまま生まれてくるため、重篤になると障害が残る可能性があります。
低体重児とは?生まれてきた時の体重が2500g未満の赤ちゃんを低体重児と言います。多くは早産の場合に低体重児が誕生しますが、妊娠期間が十分なのに低体重で生まれる赤ちゃんもいます。
歯の痛みが母体にストレスを与える
体の中でも特に歯の痛みは激しく、強いストレスの元となります。妊娠中のトラブルの中でも注意すべきなものに妊娠高血圧症候群がありますが、その原因の1つがストレスです。またストレスによって血管が収縮するとお腹の赤ちゃんの栄養状態が悪くなり、赤ちゃんの成長にも大きな影響を与えてしまいます。
ママや赤ちゃんを守るためにも、むやみに治療を恐れず適切な時期に適切な治療を受けましょう。
ママの虫歯は赤ちゃんにもうつる
お腹の中にいる赤ちゃんには虫歯菌が1匹もいません。しかし、生まれて間もなく周囲の大人の口から虫歯菌が感染します。その感染源の多くはママです。ママの口の中に虫歯菌が多いと赤ちゃんの虫歯のリスクが一気に上がってしまいます。
つまり赤ちゃんが生まれる前に虫歯を治療しておくことが、赤ちゃんの虫歯予防の始まりになるのです。
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赤ちゃんが生まれてからの歯医者通いは難しい
出産後の歯科治療は産後1か月から可能です。しかし、実際に赤ちゃんが生まれてしまうと、ママが自分の時間を持つことはとても困難です。虫歯があってもなかなか歯医者に通えず、やっとの思いで治療に来た時にはすでに手遅れになってしまったママを筆者もたくさん見てきました。
大変な子育てが始まる前に体のメンテナンスを行っておくこともママの重要な仕事です。虫歯や歯周病の治療は赤ちゃんが生まれる前に済ませてしまいましょう。
妊娠中も歯医者さんはOK?歯科治療のQ&A
こんにちは!「アンチエイジングの神様」管理人の安藤美和子です。
ここでは実際に治療をしている歯医者さんに、妊娠中の歯科治療における疑問点を聞いてみましょう。
ここでは実際に治療をしている歯医者さんに、妊娠中の歯科治療における疑問点を聞いてみましょう。
- 妊娠中はいつでも歯科治療を受けられる?
- 通常の歯科治療が受けられるのは妊娠中期(16週から28週)です。
妊娠初期や妊娠後期は母胎への影響を考えて、応急処置のみの対応となります。
- レントゲンは胎児に影響はない?
- 歯科でのレントゲン撮影においては、腹部に放射線が当たることはほとんどありません。
また歯科医院では妊婦さんのレントゲン撮影をする際に防護エプロンを着用するので、安心して検査を受けられます。 - 麻酔をしても大丈夫?
- 歯科治療で使用する麻酔は局部麻酔なので胎児に影響はありません。
痛みを我慢しながら治療を受けるとかえってストレスなるので、必要に応じて麻酔を使用するほうが母胎にとって安全です。
デジタルレントゲンであればもっと安心
近年ではデジタルレントゲンを導入する歯科医院も増えています。デジタルレントゲンの放射線量は通常のレントゲンの10分の1です。
放射線の影響がどうしても気になる方は、歯科医院を受診の際にデジタルレントゲンがあるか確認してみるのも良いでしょう。
放射線の影響がどうしても気になる方は、歯科医院を受診の際にデジタルレントゲンがあるか確認してみるのも良いでしょう。
- 歯医者さんでもらう薬は飲んでも大丈夫?
- 妊婦さんに対しては痛みや炎症が強く、そのままにしておくとかえって母胎に負担をかけると判断した場合のみ薬を出します。
その際は産婦人科の先生と連携し、ママの体に合わせた投薬を行いますので安心して服用してください。
市販の薬は自己判断で飲まない!
妊婦の方でも安心して飲める鎮痛剤は「アセトアミノフェン」という成分の薬です。歯科医院で投与する鎮痛剤もこのアセトアミノフェンで市販薬でも多く販売されています。しかしそのアセトアミノフェンも妊娠後期に服用すると、胎児に重大な影響を及ぼす可能性があることがわかっています。
医薬品医療機器総合機構から「妊娠後期の妊婦にアセトアミノフェンを投与すると、胎児に動脈管収縮を起こす可能性がある」との添付文書の使用上の注意の書き換えを行なうとの通知がありました。
- 妊娠中は歯のクリーニングをした方が良い?
- 以後に詳しく述べますが、妊娠中は普段よりも口の中が汚れやすくトラブルが多くなります。
そのため妊娠中は特に口の中を清潔にしておく必要があり、歯科医院でもクリーニングを積極的に勧めています。
問診票は正確に記入すること
妊娠中に歯科医院を受診する時は問診票に必ず妊娠している事を記入し、妊娠週数なども正しく記載しましょう。また問診票に自分がどのような治療を希望するのか、また現在の体調などについても詳しく記載しておくと治療がスムーズに進められます。
妊娠中は急に具合が悪くなることも!歯医者に行く4つの心構え
妊娠中の歯科治療は決して危険ではないこと、妊娠中にこそ口の中のトラブルを未然に防がなければならないことはお分かりいただけたかと思います。
ただ実際に歯医者さんに行くとしても「自分が何を伝えるべき?」「どうすれば安心して治療を受けられる?」「途中で体調が悪くなったら?」など心配の種はつきませんね。
そんなママのために、最後に妊娠中に歯医者を受診する際に知っていてほしいポイントをまとめていきます。
歯医者に行くときは「母子手帳」を持参する
まず歯科医院を受診する際は母子手帳を持参することをお勧めします。母子手帳には現在の正しい周期や妊娠中の健康状態などが記載されているため、歯科医師がママの状態を把握しやすくなります。
また母子手帳には歯の健康状態を記載するページもあります。後に妊娠中の体の状態を知るのにとても役立ちますので、ぜひ記載をお願いしましょう。
お腹が大きい時は診療台を倒しすぎないようにお願いする
お腹が大きい時に仰向け寝を長く続けると、その下にある下大静脈を圧迫し血圧が下がりやすくなるので注意が必要です。診療中の姿勢に不安がある場合は、遠慮なくその旨を歯科医師に伝え、楽な姿勢で治療を受けるようにしましょう。
また妊娠中は体勢を急に変えると、立ちくらみやつわりの悪化につながることがあります。
診療台はあまり倒しすぎないよう、また起き上がる時もゆっくり起き上がれるように伝えるのもポイントです。
具合が悪くなった時、トイレに行きたい時は我慢しない
妊娠中の体の状態は普段とは大きく違い、どんなに注意をしていても急に具合が悪くなる場合もあります。またお腹が大きくなるほどトイレも近くなってきますよね。たとえ治療中でもそのような場合は我慢せず歯科医師に申し出ましょう。もしその日に治療を続行できくても、別の日に治療を再開できるので安心してください。
体調がすぐれないと感じたら、迷わずキャンセルする
せっかく歯医者を予約したのにその日にどうも体調が悪いと感じたら、迷わずキャンセルをして別の治療日に変えて下さい。ほんの些細なことでも妊娠中の無理は禁物です。また妊娠中はこのような体調の変化はつきものなので、安定期に入ったら余裕をもって歯科治療に臨みましょう。
納得がいかない治療は断ってもOK
これまで妊娠中の歯科治療の安全性について述べてきました。しかしそれでもやはり不安がぬぐえない、レントゲンも麻酔もできればしたくないと思う場合はその旨を遠慮なく歯科医師に伝えましょう。
歯科医の多くはママの思いに寄り添いながら、その時期に1番良い治療法を提案してくれます。ただ残念ながら妊婦の体の状態に対する知識が不十分な歯科医もいます。
不安や疑問を抱いたまま治療を受けるのは、かえって母体には良くありません。もし治療に納得がいかない、もしくは歯科医が信頼できないと感じたら治療を断ることも時には必要です。
妊娠中のママにとって1番大切なのは「安心して治療をうけること」なのね。
まとめ 妊娠中に歯医者へ行くことはママの大事な仕事
妊娠中はホルモンバランスの変化による口の中のトラブルが絶えません。またそのトラブルを放っておくと、母体やお腹の赤ちゃんにも重大な影響を及ぼします。
妊娠中でも妊娠中期(妊娠16週から妊娠28週)であれば普段通りの治療を行うことができ、麻酔やレントゲンも問題ありません。
それでも不安なこと、疑問なことがあれば歯医者さんに遠慮なく申し出ましょう。
《編集:安藤美和子》
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。