経験者が語る、双子妊娠〜出産のリスク!父親が違う双子も?

[公開日]2016/10/20

twins-3-1 「双子に安産はない」という言葉を、耳にしたことがある人も多いかもしれませんね。
それほど、双子出産にはリスクが付きもの。知っているのと知らないのでは、心構えも不安の度合いも違ってきます。

筆者は双子を出産した経験があります。筆者の場合、双子ということがまったく想定外の自然妊娠だったため、いきなり「ハイリスク」と言われて不安のどん底に突き落とされました。

双子であることに、まず驚きと戸惑いがあるのに、そこに「無事に産まれるのだろうか?」という不安があれば、心も不安定になってしまいます。

調べようにも、双子など多胎に関しては極端に資料が少ないのも現実。双子の妊娠~出産の経験者である筆者が、体験を交えて丁寧に説明していきます。



なぜ双子はリスクが高いのか?


不思議な存在の双子は、一卵性でも二卵性でも神秘的で、憧れる人も多いようです。しかしながら、ヒトは1度の妊娠で1人の赤ちゃんを産む身体のシステムになっているため、複数の赤ちゃんを妊娠・出産するのは母体にも赤ちゃんにも多少の無理がくるということです。

どんな無理があるのか、詳しく見ていきましょう。

こんにちは!「アンチエイジングの神様」管理人の安藤美和子です。元々、人間の身体は一人を産むようにできているのよ。だから多胎だというだけで、医学的には「異常妊娠」なの。

双子って憧れてたけど、大変なんだな~・・・

膜性(絨毛膜性)の違い

単胎(赤ちゃんが一人)の場合、赤ちゃんは羊膜に包まれ、その外側を絨毛膜が覆っています。もちろん胎盤は自分専用ですよね。

ところが、双子の場合、この膜性が大きく分けて3パターンあり、このパターンによっては大変リスクが高い状態になることもあるのです。

二絨毛膜二羊膜(DD双胎)
二絨毛膜二羊膜 DD双胎 赤ちゃん一人に一つずつ部屋があり、胎盤もそれぞれにある。二卵性はすべてこのタイプ。一卵性は約25%となり、一番危険度は低い。
一絨毛膜二羊膜(MD双胎)
一絨毛膜二羊膜 MD双胎 赤ちゃんは一人ずつ分かれているが、外側の絨毛膜が1つで、二人が一つの胎盤を共有する。一卵性の約75%。単胎の10倍のリスク。
一絨毛膜一様膜(MM双胎)
一絨毛膜一様膜 MM双胎 二人の赤ちゃんが同じ部屋にいる。胎盤を共有しており、赤ちゃん同士がぶつかる、へその緒が絡まるトラブルが考えられる。一卵性の約1%。単胎の100倍のリスク。
膜性によってリスクの高さが変わってくるので、双子とわかったら膜性診断をしましょう。
エコー(超音波)で子宮内を見る検査です。
意外にも膜性がわからないまま出産した人は40%近くおり、必ず診断するものではないようです。もし診断がない場合は主治医に尋ねてみましょう。膜性診断は12週を過ぎると確認しにくくなるので、双子と言われたら早目に診断してもらうことをおすすめします。

筆者の体験談 ハイリスクと言われ続けて不安がピークに!
妊婦 不安 筆者は、最初に受診した産婦人科で「双子だからうちでは診られない」と、大きな病院へ紹介状を書かれました。

何の知識もありませんでしたが、膜性診断は自動的に行われ、結果は「一絨毛膜二羊膜(MD双胎)」。赤ちゃんはそれぞれの部屋に分かれているけれど、胎盤を共有しているタイプです。

診察の度に、診察台に上がって足を広げたまま、お腹のところでカーテンをひかれ、その向こうに何人もの話し声が聞こえてきます。

診察台に上がった姿を、その向こうに何人いるのかも、誰がいるのかもわからず「あ~、ハイリスクだね~」「リスク高いね~」という声だけが漏れ聞こえてくるのは、本当に不安でたまりませんでした。しかも長い!

せっかく主治医が女性でも、結局は何人もの医師に診てもらうことになりました。医師だって医師同士で相談しながら診察していくのは理解できますが、カーテンの向こうで、診察台の上に患者が乗ったまま話し合うのはやめて欲しかったです。

そして、定期検診も単胎に比べて頻繁で、2週間に1度病院に行っていました。
単胎の場合は、定期検診は1ヶ月に1度なので、倍の回数病院に通うことになります。もちろん、費用もその分かかってきます。

帰宅後、色々と調べてみても、膜性の違いでどう危険なのかもよくわからず、不安は募るばかり。

双子のどちらかが育たない場合もあると聞かされていたので、どうか二人とも無事に育ちますようにと、毎日祈りながらトイレ掃除をしていました。

一絨毛膜性だと起こりやすい異常


一絨毛膜性は、二人の赤ちゃんが1つの胎盤を共有しています。羊膜(赤ちゃんの部屋)は2つの場合と1つの場合の2パターンがありますが、どちらの場合にも起こりうる異常があります。

双胎間輸血症候群(TTTS)

一絨毛膜性は、胎盤を二人の赤ちゃんが共有しています。それぞれのへその緒が一つの胎盤に繋がっているため、一人の赤ちゃんからもう一人の方へ血液が大量に流れ込むことがあります。そうなると、二人の成長がアンバランスになるだけでなく、様々なトラブルが起こってしまいます。

血液が減ってしまった赤ちゃんは、発育不全や貧血、低血圧となり、尿の量も減ってしまいます。
一方で、血液が増えてしまった赤ちゃんは、水分が増えてむくみがひどくなったり、心臓に負担がかかって最悪の場合は心不全を起こしてしまいます。

状態が悪くなると片方の赤ちゃんがお腹の中で亡くなってしまう「バニシングツイン」が起こることも。
バニシングツインが起こると、生存している赤ちゃんに一気に血液が流れ込むことがあり、高血圧や心不全を起こしかねません。無事に産まれても、身体や脳に障害が残るリスクも出てきます。

双胎間輸血症候群が起こる原因は胎盤にあるので、予防や発症後の治療ができないのが辛いところ。どの時点で発症したかが問題ですが、赤ちゃんが外に出ても育つ大きさなら、早目に産んでNICUで対応ということもあります。
いずれにしても、赤ちゃんたちの生命力を信じ、安静にして医師の指示に従いましょう。

そんなぁ!片方の赤ちゃんだけいなくなるなんて!どういうこと?

バニシングツインとは?
twins-3-3 バニシングとは、英語で「見えなくなる、消える」という意味があります。バニシングツインはその意味の通り、双子の赤ちゃんのうち、1人が消えてしまうこと。双子妊娠の場合だけに見られる現象で、最初のエコーでは胎嚢(赤ちゃんの袋)が2つ見えたのに、次の検査では1つしか確認されなかった、ということが起こります。

わかりやすくいえば、片方の赤ちゃんだけを初期流産するようなものです。
妊娠初期であれば、亡くなった胎児は子宮内で吸収されてしまうため「消えた」と表現されるのですね。

発生の確率は1割程度と言われており、単胎妊娠での自然流産の確率約15%と比べても、それほど多い訳ではありません。
そして、妊娠初期でのバニシングツインは、自然に子宮に吸収されて消えてしまうため、残った方の胎児への影響はほとんどないのです。

ただし、妊娠中期(妊娠5ヶ月)を過ぎてからバニシングツインが起こった場合、残った赤ちゃんに影響を与えることがあります。二卵性や二絨毛膜性の双子なら、それぞれに胎盤を持っているのでほとんど影響がないのですが、一絨毛膜性は胎盤を共有しており、片方の死亡により、もう片方に血液が流れ込んだりするためです。

無事に産まれても、身体や脳に障害が出てしまうこともあると言います。

また、稀にバニシングツインが起こらず死亡した胎児がそのまま子宮内に残ってしまうことがあります。
この場合は、生存している赤ちゃんの成長を経過観察しながら、出産時に死亡した胎児も一緒に取り出すことになります。

いずれにしても、二人いた赤ちゃんが一人になってしまうことはとても悲しいことです。その悲しみは、「一人いるからいいじゃない」というものではありませんよね。

しかしバニシングツインは誰にでも起こる可能性があり、決してお母さんのせいではありません。85%は、バニシングツインが起こってももう一人は無事に産まれるという統計もあります。

双子でも赤ちゃんがいなくなってしまうのはとても悲しいわね。でも、バニシングツインのことは、知っているといざという時の心構えができるかもしれないわ。

子宮内胎児発育遅延

お母さんの体格にもよりますが、双子の子宮は窮屈になります。そのため双子は単胎の赤ちゃんに比べて、小さめに成長しますが、それを考慮しても尚赤ちゃんの発育が悪い場合のことを「子宮内胎児発育遅延」と呼びます。

二卵性であれば、一人の赤ちゃんだけに機能障害や染色体異常などのトラブルがある場合も考えられます。
同じ染色体を持っているはずの一卵性でも、片方の赤ちゃんのへその緒が卵膜にくっついていたり、胎盤の機能が落ちていたりして成長が止まってしまうこともあります。

一人でも発育の遅れが見られた場合は、入院して経過を見ます
2週間以上の成長ストップは、最悪の場合赤ちゃん死亡へも繋がりかねないので、週数をみながら出産のタイミングを探します。

できるだけお腹にいて欲しいけれど、お腹にいる方が危険と判断された場合、ある程度週数が進んでいるなら出産してNICUで対応となることもあります。
一絨毛膜性の双子は、ある意味「運命共同体」。そのため、定期検診も2週に1度行われます。

母体をおそうマイナートラブル


双子妊娠は、母体にかかる負担が単胎妊娠よりも大きくなります。単胎の場合でも起こるマイナートラブルですが、双子妊娠の場合は、より重症だったり、早目に症状が出たりするので、知っておくと落ち着いて対処ができるでしょう。

つわり

双子 出産 リスク つわり 双子の妊娠は、単胎妊娠よりつわりが重いと言われます。そのメカニズムははっきりわかっていませんが、妊娠すると女性ホルモンの分泌が多くなることが関係しているとされています。

つわりは個人差がありますが、重症になると水さえ飲めないことも。食べられないようなら、葉酸や不足しがちな栄養素をサプリメントで摂ることも考えましょう。

特に、つわりの時期は赤ちゃんの主要器官が作られる大切な時期なので、葉酸は積極的に摂ることをおすすめします。
あまりに辛い場合は受診しましょう。「つわりで病院?」なんて思わず、早目に対処することが大切です。

葉酸はサプリメントで摂取することもできます。詳しくはこちら
妊婦の方にオススメの葉酸サプリと比較ランキング

むくみ

むくみ 双子 リスク 妊婦 二人の赤ちゃんを育てている子宮は、単胎より大きくなり、子宮の裏側にある静脈や、足の付け根の静脈を圧迫します。そのため血流が滞り、むくみがひどくなりやすくなります。

単胎なら軽い体操もいいのですが、双胎の場合は安静第一ですので、足を高くして寝たり、マッサージしたりして楽な方法を見つけてください。

便秘

妊婦 便秘 妊娠 双子 出産 リスク 単胎でも妊婦は便秘になりやすいのに、双子なら尚更です。普通より大きくなった子宮が腸を圧迫してぜん動運動を邪魔するために便秘になりやすくなります。

また、それに伴って痔になってしまうこともあるので、ガマンしないで医師に相談しましょう。自分で便秘薬を飲むことは絶対にしないでください。

お腹の張り

妊婦 お腹のハリ 双子 出産 リスク 妊娠 初めての妊娠なら、お腹が張るというのがどの状態なのかよくわからないことがあります。双子は早目にお腹が大きくなるのでお腹も張りやすいのですが、切迫早産に繋がる危険なものと、そうでないものがあります。

安静にしていても張りが治まらない、痛みが治まらない、出血があった場合は、大袈裟だと思っても受診してみましょう。
筆者の体験談 一生に1度の大便秘
妊娠 便秘 出産 双子 リスク 妊娠4ヶ月を過ぎると、お腹が目立ち始めました。それまで便秘とは縁遠かった筆者ですが、その頃人生初の大便秘を体験することになります。

色々と勉強して、双子のリスクもわかってきた頃だったので、トイレで「踏ん張るのが怖い(力むと産まれそう)」というのも手伝って、1週間ほど勝負がつかない時がありました。

その1週間はトイレの度に冷や汗を垂らし、便秘の苦しみをイヤという程味わいました。
便秘がこんなに苦しいなんて、今まで知らなくてごめんなさい、という気持ちでした。
お腹が大きいから苦しいのか、便秘だから苦しいのか、もう最後はよくわからなくなり、幸いにも検診は2週間に1度なので、すぐにドクターに相談しました。

すると、便秘薬を処方していただき、1~2日で楽になりました。あんなに辛かった便秘は、後にも先にも初めてです。
普段便秘ではない筆者でも、頑固な便秘に見舞われる双子妊娠。普通なら便秘で病院に行くなんて!と思っても、医師に相談した方がいいことを実感した体験でした。
筆者の体験談 こんな多胎妊婦がいた!
双子 出産 リスク 妊婦 多胎 産婦人科に入院している人は、ほとんどが単胎妊娠ですが、やはり双子妊娠の確率も高いもの。
同時期に入院していた双子ママは、不妊治療による二卵性双生児。
入院した理由は、「赤ちゃんが大きくなって下に下がっていき、足の付け根辺りに赤ちゃんの頭があって歩けなくなった」という衝撃的なもの。

トイレに行くにも歩行器を使って、とても辛そうでした。
しかし、赤ちゃんたちはちゃんと38週で産まれ、保育器に入ることもなかったようです。

番外編~双子なのに父親が違う?~

双子 異父 出産 妊娠
たとえ二卵性の双子でも、父親は一人…というのが普通よね。だけど、アメリカでなんと父親の違う双子が生まれたことがわかったの。

えー!!どうして父親が違うの!??

精子の寿命は平均で2~3日。一方で卵子の寿命は12~36時間です。この両方が生存している間に、女性が複数の男性と性行為を行えば、二卵性の受胎が可能となります。
もちろん、この場合、卵子は2個以上排卵されている必要があります。

確率は100万分の1!

非常に珍しいとはいえ、学術的にも認められており、「異父過妊娠」と言われます。
また、女性の排卵が妊娠後にもあると、受精の日が数週間から数ヶ月ずれた双子となる場合もあるようです。この場合は、双子というより、同時期に子宮にいるきょうだい、と言った方が正しい気がしますね。

この場合も父親が違うことが充分にあり得ます。
いずれにしても、世界に数例しか報告されていないレアなケースです。

双子出産のリスクまとめ


双子 出産 赤ちゃん 双子の妊娠は、大変なことも倍以上ですが、それをひとつずつ乗り越えていくことで、無事に産まれた時の喜びも倍以上です。

そして、たとえ残念な結果が待っていたとしても、貴重な経験であったことに変わりはありません。

双子を授かった喜びも束の間、不安のどん底に陥る人も少なくないでしょう。

ただし、知ることで不安はかなり解消されます。知識によってそれなりの覚悟もできるというものです。
どんなことが起こっても、きっと誇りに思えますよ!

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◇参考文献・WEBサイト一覧
厚生労働省 統合医療情報発信サイト
日本化粧品技術者会
日本抗加齢学会
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