市販歯ブラシはどれがおすすめ?歯科医がドラッグストアで買って比較検証
[公開日]2017/09/01[更新日]2017/09/24
歯科医である筆者は、よく患者さんに「どんな歯ブラシを使ったらいいんでしょうか?」と聞かれます。
確かにドラッグストアに行くと、ずらりと歯ブラシが並んでおりどれにしようか迷うものです。
そこでこの記事では、歯科医である筆者が実際に使ってみて良いと感じた市販の歯ブラシをランキング形式で紹介します。
歯科医が注目するポイントも合わせて解説するので歯ブラシを買う前に参考にしてみてください。
ドラッグストアでも購入できる日本歯科医師会が推奨する歯ブラシの中から3商品を選び、歯科医である筆者自らが使って比較調査しました。
磨きやすく汚れ落ちが良い歯ブラシを選ぶポイントとして以下に注目して選んでいます。
また、柄の部分が鉛筆と同じ六角形なので、ペングリップ(鉛筆持ち)で握りやすくなっています。
ブラシはテーパード型で、さらに毛先をザラザラに加工することでプラーク(歯垢)をからめとりやすく設計しています。
超極細毛ですがブラシに弾力があるため、隅々まで汚れをしっかり落とせる設計になっています。
そこで今回選んだ3商品を筆者が実際に手に取り、使用したうえでそれぞれの歯ブラシの細かい違いをチェックしてみました。
ヘッドとは歯ブラシのブラシがついた部分のことです。
3商品ともヘッドの幅は1㎝以下、長さは2.2~2.4mmと、コンパクトなサイズです。
大きさを比較すると、ヘッドが一番小さいのは「ガム」、次いで「クリニカ」、「システマ」となり、ほんのわずかな差ですが、口に入れてみるとシステマは他の2商品を使用した後ではヘッドが大きく感じます。
「ガム」と「クリニカ」のヘッドの使用感にそれほど大きな違いは感じませんが、「クリニカ」はヘッドの厚みが非常に薄いため、頬の肉に厚みのある人や舌の力が強い人は「クリニカ」の方が奥歯の側面を磨きやすいでしょう。
ネックが特徴的なのは「クリニカ」で、他の商品よりも細長く、奥歯の奥にブラシが届きやすい形状になっています。
口の大きな人にはネックの長い「クリニカ」はおすすめできますが、一方で女性や子どもなど口の小さな人にはややネックが長すぎるかもしれません。
「ガム」のネックは2つの歯ブラシと比べるとシンプルですが、どの部位にもストレスなく当てられるのが魅力です。
「システマ」はネックにやや厚みがあり、「ガム」や「クリニカ」よりも磨きにくいと感じるかもしれません。
「システマ」は極細毛でありながらしっかりとしたコシがあり、実際に使用して最も汚れが落ちる歯ブラシでした。
しかし毛先の細さはプロ仕様で、磨き方によっては歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるかもしれません。
「ガム」は毛先の形状や毛量、ブラシの硬さも程よく、どんな人でも磨きやすい形状になっています。
それでは先ほど選んだ歯ブラシ3商品を、歯科医である筆者が皆さんにおすすめできる順にランキング形式でご紹介します。
それでは今回のおすすめを選ぶ際に重視した歯ブラシ選びのポイントを解説します。
ヘッドの大きさは幅が1㎝、長さが2㎝程度を基準にし、これより大きいものは控えるようにしましょう。
また奥になるにつれて頬や舌の力を受けやすくなるため、ヘッドが大きいと奥歯の外側や内側の面が磨きにくくなります。
歯ぐきが腫れたり出血があるなど、何らかの炎症がある場合や歯ぐきの弱っている人は「やわらかめ」を使用しましょう。
ただ、基本的に「かため」の歯ブラシは手の力が弱い高齢者やハンディキャップのある人向けの歯ブラシです。
歯ブラシはブラシを歯面に垂直に当てるのが基本で、汚れが効率良く落とせます。
まっすぐのネックはブラシの角度を意識しやすいため、どの部位においても当てる角度をコントロールできるメリットがあります。
その他に山切り型、凹型、凸型など様々な形態がありますが、どの部分の汚れも効率よく落とせるのは直線型です。
先にものべたように、歯ブラシはブラシを歯面に対して垂直にあてないと汚れをうまく落とすことはできません。
山切り型は歯と歯の間を磨くのには良いですが、平面に対してブラシを垂直に当てづらく、磨き残しがでやすくなります。
そのため山切り型の歯ブラシはおすすめできません。
それぞれに良い点はありますが、普段使いで使用する歯ブラシに適しているのは円状型もしくはテーパード型になります。
テーパード型は先端がやや細く、細かい隙間にも毛先が届きやすいため、効率よく汚れを落とすことができます。
しかしテーパード型は歯ブラシの当て方や力加減に注意しないと、歯ぐきを傷めてしまう可能性があるため、歯ぐきがヒリヒリしたり、歯磨きにあまり自信のない人には円状型がおすすめです。
ただ歯ブラシは毛が細くなるほどブラシ全体がやわらかくなるため、歯の平面に当るとブラシが寝てしまい、汚れが落ちにくくなります。
先端極細毛は歯ぐきに炎症がある場合や歯周病が進んでいる人にはお勧めできますが、それ以外の人が普段使うには向いていません。
最後に、歯ブラシに関する様々な疑問に歯科医である筆者がお答えします。
詳しいホワイトニング歯磨き粉選びについては別記事で解説します。
今回は歯科医という立場から市販の歯ブラシをランキング形式でご紹介しましたが、歯ブラシは自分自身が使ってみないことにはその良し悪しを判断するのは難しいと思います。
歯科医である筆者でも、今回使用した3商品について使用する前の評価と、実際に使用してみた後の評価では異なる結果がでました。
口の中は大きさや歯並びなど個々に違いがあるため、他人が良いと思った歯ブラシが必ずしも自分に良いとは限りません。この記事を参考に歯ブラシは選ぶ基本を押さえたうえで、実際に試してみて、自分に合う歯ブラシを選んでみてくださいね。
確かにドラッグストアに行くと、ずらりと歯ブラシが並んでおりどれにしようか迷うものです。
そこでこの記事では、歯科医である筆者が実際に使ってみて良いと感じた市販の歯ブラシをランキング形式で紹介します。
歯科医が注目するポイントも合わせて解説するので歯ブラシを買う前に参考にしてみてください。
目次
この記事は、歯科医師の方に執筆していただき、アンチエイジングの神様チームで編集しております。
ドラッグストアの市販歯ブラシを歯科医が使って比較調査
ドラッグストアでも購入できる日本歯科医師会が推奨する歯ブラシの中から3商品を選び、歯科医である筆者自らが使って比較調査しました。
磨きやすく汚れ落ちが良い歯ブラシを選ぶポイントとして以下に注目して選んでいます。
《歯科医が歯ブラシを選ぶ5つのポイント》
ヘッド(ブラシの部分)が小さめのもの
ネック(歯ブラシの柄)がまっすぐのもの
ブラシが直線にカットされているもの
毛先が円状もしくはテーパード(先端が細いタイプ)のもの
硬さが「ふつう」のもの
ヘッド(ブラシの部分)が小さめのもの
ネック(歯ブラシの柄)がまっすぐのもの
ブラシが直線にカットされているもの
毛先が円状もしくはテーパード(先端が細いタイプ)のもの
硬さが「ふつう」のもの
今回選んだ3商品はこちら
クリニカアドバンテージハブラシ/ライオン(画面左)
ヘッドの厚さを極薄にしたほか、ネックも細長くし、奥歯の磨きにくいところまで磨ける形状にこだわった歯ブラシです。また、柄の部分が鉛筆と同じ六角形なので、ペングリップ(鉛筆持ち)で握りやすくなっています。
ガム・デンタルブラシ♯191/サンスター(画面中央)
「歯科医がすすめる基本設計」でおなじみのガム・デンタルブラシは、形状自体が非常にシンプルです。ブラシはテーパード型で、さらに毛先をザラザラに加工することでプラーク(歯垢)をからめとりやすく設計しています。
システマハブラシ しっかり毛腰タイプ/ライオン(画面右)
ライオンのシステマハブラシは歯科医でも愛用している人が多い歯ブラシです。超極細毛ですがブラシに弾力があるため、隅々まで汚れをしっかり落とせる設計になっています。
3商品をヘッドの大きさ、ネックの形状、ブラシの硬さで比較
歯ブラシは目で見るだけでは、その商品の良さや欠点などを把握することはできません。そこで今回選んだ3商品を筆者が実際に手に取り、使用したうえでそれぞれの歯ブラシの細かい違いをチェックしてみました。
ヘッドの大きさは「ガム」が一番コンパクト
ヘッドとは歯ブラシのブラシがついた部分のことです。
3商品ともヘッドの幅は1㎝以下、長さは2.2~2.4mmと、コンパクトなサイズです。
大きさを比較すると、ヘッドが一番小さいのは「ガム」、次いで「クリニカ」、「システマ」となり、ほんのわずかな差ですが、口に入れてみるとシステマは他の2商品を使用した後ではヘッドが大きく感じます。
「ガム」と「クリニカ」のヘッドの使用感にそれほど大きな違いは感じませんが、「クリニカ」はヘッドの厚みが非常に薄いため、頬の肉に厚みのある人や舌の力が強い人は「クリニカ」の方が奥歯の側面を磨きやすいでしょう。
「クリニカ」のネックは細長く、奥歯の奥にブラシが当てやすい
ネックは3商品ともまっすぐタイプですが、「システマ」はネックと柄(持ち手部分)の境目にわずかに段差があります。ネックが特徴的なのは「クリニカ」で、他の商品よりも細長く、奥歯の奥にブラシが届きやすい形状になっています。
口の大きな人にはネックの長い「クリニカ」はおすすめできますが、一方で女性や子どもなど口の小さな人にはややネックが長すぎるかもしれません。
「ガム」のネックは2つの歯ブラシと比べるとシンプルですが、どの部位にもストレスなく当てられるのが魅力です。
「システマ」はネックにやや厚みがあり、「ガム」や「クリニカ」よりも磨きにくいと感じるかもしれません。
「クリニカ」のブラシはやや硬め 「システマ」は極細毛でもコシがある
硬さは3商品とも「ふつう」を選びましたが、実際に使ってみると、「クリニカ」は他の2商品と比較してブラシがやや硬めです。また「クリニカ」はブラシの毛量が少ないため、他の2商品よりも汚れの落ち具合が少し劣ります。「システマ」は極細毛でありながらしっかりとしたコシがあり、実際に使用して最も汚れが落ちる歯ブラシでした。
しかし毛先の細さはプロ仕様で、磨き方によっては歯ぐきを傷つけてしまう可能性があるかもしれません。
「ガム」は毛先の形状や毛量、ブラシの硬さも程よく、どんな人でも磨きやすい形状になっています。
歯科医が厳選!市販の歯ブラシおすすめランキング
それでは先ほど選んだ歯ブラシ3商品を、歯科医である筆者が皆さんにおすすめできる順にランキング形式でご紹介します。
ガム・デンタルブラシ♯191/サンスター
どんな人でも使いやすいシンプルな歯ブラシ
ガム・デンタルブラシは数ある歯ブラシの中でもいたってシンプルですが、その形状は非常に細かい部分まで計算して設計されています。
実際に使ってみて、やはり「歯ブラシはシンプルイズベストだ!」と改めて実感できる歯ブラシでした。
特にヘッドの大きさ、毛先の形状や毛量、ブラシの硬さのバランスが非常に良く、どのようなタイプの人でも使いやすい歯ブラシです。
実際に使ってみて、やはり「歯ブラシはシンプルイズベストだ!」と改めて実感できる歯ブラシでした。
特にヘッドの大きさ、毛先の形状や毛量、ブラシの硬さのバランスが非常に良く、どのようなタイプの人でも使いやすい歯ブラシです。
システマハブラシ しっかり毛腰タイプ/サンスター
汚ちは抜れ落群!歯磨き中級~上級者向けの歯ブラシ
システマハブラシはヘッドの大きさや柄の太さなどがコンパクトさに欠けるものの、比較した歯ブラシの中で最も汚れ落ちが良い歯ブラシです。
極細毛と言えば細かい隙間の汚れは落とせても、ブラシの柔らかさゆえに平面の汚れは落としにくいのが欠点ですが、システマはブラシにコシがあるので、歯の表面から歯間までくまなく汚れをおとすことができます。
ただ毛先の細さが「合う」「合わない」と分かれる歯ブラシです。人によっては使った後に歯ぐきがヒリヒリしたり、ブラシ圧の強い人は歯ぐきを痛めてしまう可能性もあります。
システマハブラシは歯磨きのテクニックにある程度自信のある中級~上級者向けの歯ブラシです。
詳しい歯磨き方法については、歯科医が教える正しい歯磨きの方法をご覧ください。極細毛と言えば細かい隙間の汚れは落とせても、ブラシの柔らかさゆえに平面の汚れは落としにくいのが欠点ですが、システマはブラシにコシがあるので、歯の表面から歯間までくまなく汚れをおとすことができます。
ただ毛先の細さが「合う」「合わない」と分かれる歯ブラシです。人によっては使った後に歯ぐきがヒリヒリしたり、ブラシ圧の強い人は歯ぐきを痛めてしまう可能性もあります。
システマハブラシは歯磨きのテクニックにある程度自信のある中級~上級者向けの歯ブラシです。
クリニカアドバンテージハブラシ/ライオン
奥歯の奥に歯ブラシが届きにくい人にお勧めしたい歯ブラシ
3商品の中でヘッドが最も薄く、ネックも非常に細いので、奥歯のどの面に対してもブラシが届きやすくなっています。
残念なのは、毛量がやや少ないため他の商品より汚れを落とす効率が悪いことと、ブラシがやや硬い点です。
ただ歯ブラシの形状は非常に工夫されています。クリニカアドバンテージは歯ぐきと頬の間が狭かったり、奥歯が磨けていない人におすすめできる歯ブラシです。
残念なのは、毛量がやや少ないため他の商品より汚れを落とす効率が悪いことと、ブラシがやや硬い点です。
ただ歯ブラシの形状は非常に工夫されています。クリニカアドバンテージは歯ぐきと頬の間が狭かったり、奥歯が磨けていない人におすすめできる歯ブラシです。
歯ブラシを選ぶ時に注意すべき5つのポイント
それでは今回のおすすめを選ぶ際に重視した歯ブラシ選びのポイントを解説します。
ヘッドは幅1㎝長さ2㎝程度のものを選ぶ
歯ブラシのヘッド(ブラシがついている部分)は、コンパクトなものを選びます。ヘッドの大きさは幅が1㎝、長さが2㎝程度を基準にし、これより大きいものは控えるようにしましょう。
ヘッドが大きいと磨き残しが出やすい
歯は1つ1つが小さく、また細かい隙間も多いため、ヘッドが大きすぎると磨き残しを生じやすくなります。また奥になるにつれて頬や舌の力を受けやすくなるため、ヘッドが大きいと奥歯の外側や内側の面が磨きにくくなります。
硬さはふつうを選ぶ
歯ブラシの硬さには「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3種類ありますが、通常は「ふつう」を選んでください。歯ぐきが腫れたり出血があるなど、何らかの炎症がある場合や歯ぐきの弱っている人は「やわらかめ」を使用しましょう。
「かため」の歯ブラシは歯の表面を削ってしまう危険が
ブラシが「かため」の歯ブラシは汚れが落としやすく、使った後のすっきり感を好んで愛用する人も多くいますが、「かため」を使用すると歯の表面を削ったり、歯ぐきを傷める危険があるので使用は控えましょう。ただ、基本的に「かため」の歯ブラシは手の力が弱い高齢者やハンディキャップのある人向けの歯ブラシです。
ネックはまっすぐなものを選ぶ
歯ブラシにはネック(ヘッドと柄の間の部分)がまっすぐなものと、少しカーブがかかっているものがありますが、歯ブラシはネックがまっすぐなものがお勧めです。歯ブラシはブラシを歯面に垂直に当てるのが基本で、汚れが効率良く落とせます。
まっすぐのネックはブラシの角度を意識しやすいため、どの部位においても当てる角度をコントロールできるメリットがあります。
ブラシは直線型を選ぶ
歯ブラシはヘッドを真横から見た時、ブラシの長さがそろってブラシ面が直線型になっているものを選びましょう。その他に山切り型、凹型、凸型など様々な形態がありますが、どの部分の汚れも効率よく落とせるのは直線型です。
山切り型は平面を磨くのに向いていない
市販の歯ブラシで、直線型の次に多いのは山切り型の歯ブラシです。先にものべたように、歯ブラシはブラシを歯面に対して垂直にあてないと汚れをうまく落とすことはできません。
山切り型は歯と歯の間を磨くのには良いですが、平面に対してブラシを垂直に当てづらく、磨き残しがでやすくなります。
そのため山切り型の歯ブラシはおすすめできません。
毛先は円状もしくはテーパードのものを選ぶ
歯ブラシの毛先を拡大すると、先端の形態には平面型、円状型、テーパード型、先端極細毛、球型などがあります。それぞれに良い点はありますが、普段使いで使用する歯ブラシに適しているのは円状型もしくはテーパード型になります。
テーパード型は先端がやや細く、細かい隙間にも毛先が届きやすいため、効率よく汚れを落とすことができます。
しかしテーパード型は歯ブラシの当て方や力加減に注意しないと、歯ぐきを傷めてしまう可能性があるため、歯ぐきがヒリヒリしたり、歯磨きにあまり自信のない人には円状型がおすすめです。
先端極細毛は毛がやわらかいため、平面が磨きづらい
歯ブラシには歯と歯ぐきの間にある隙間(歯周ポケット)に入り込んだ汚れまで落とせるよう、毛先が極細になっているタイプも多く販売されています。ただ歯ブラシは毛が細くなるほどブラシ全体がやわらかくなるため、歯の平面に当るとブラシが寝てしまい、汚れが落ちにくくなります。
先端極細毛は歯ぐきに炎症がある場合や歯周病が進んでいる人にはお勧めできますが、それ以外の人が普段使うには向いていません。
大人が子ども用歯ブラシを使わない方が良い理由
最後に、歯ブラシに関する様々な疑問に歯科医である筆者がお答えします。
- 歯ブラシは安いものでも問題はない?
- 歯ブラシは高価なものほど機能性に優れています。しかし歯ブラシは消耗品なので、ある程度コストパフォーマンスも考えなければなりません。
安いものが必ずしも悪いわけではありませんが、安価なものほどヘッドが大きかったり、ブラシがやわらかすぎるなど機能面に問題が多いと言えます。
歯ブラシは先に述べた5つのポイントを押さえ、なおかつ毎月交換できる価格帯のものが理想的です。
- 子供用の歯ブラシはコンパクトだが大人が使っても問題ない?
- 子供用の歯ブラシはヘッドが小さく、細かい部位も磨きやすいため、大人でも好んで使う人はいらっしゃるでしょう。
ただ子供用の歯ブラシは成人用と比べ、ブラシの長さが短くなっています。そのためブラシ圧が直に伝わりやすく、成人用と同じ力加減で使用すると歯を削りすぎたり、歯ぐきを傷めてしまう可能性があります。
歯ブラシはその年代に適した形態で作られています。近年は成人用でもヘッドの大きさの種類は豊富にあるので、自身の年齢に合った歯ブラシを選ぶようにしましょう。
- 歯ブラシの交換時期はいつ頃?
- 歯ブラシは最低でも1ヵ月に1回のペースで交換しましょう。
歯ブラシは使用するにつれて毛がへたって弱くなるため、ブラシを当てても汚れが落ちにくくなります。また、長期間使用することは衛生面においてもよくありません。
1ヵ月経っていなくてもブラシが外側に開き、ヘッドからはみ出すようであれば交換してください。
- 手動よりも電動歯ブラシのほうが良い?
- 電動歯ブラシのほうが汚れがよく落ちるイメージがあるかもしれませんが、実は手動でも電動でも汚れの落ち具合はあまり変わりません。
電動歯ブラシのメリットは、同じ汚れの量でも手動より早く落とせる点にあります。歯磨きの時間を短縮したい人に電動歯ブラシはお勧めですが、機能を過信しすぎるとかえって磨き残しが増えるので注意しましょう。
- 歯磨き粉は使用した方が良い?
- 歯磨き粉は使用してもしなくてもどちらでも構いません。
歯磨き粉は茶渋やヤニ汚れによる黄ばみを予防したり、歯磨き粉に配合される薬用成分の効果(虫歯予防、歯周病予防)を期待できるなどのメリットがあります。
しかし、市販の歯磨き粉に含まれる研磨剤は黄ばみを効率よく落とす反面、歯を傷つけたり削ってしまう恐れもあるので注意が必要です。
研磨剤が入った歯磨き粉を使用する場合は、1回に使用する量(ブラシの長さの1/4~1/3程度)を守り、使用する回数も1日1回程度にしましょう。
歯のホワイトニングやフッ素による虫歯予防、抗菌剤による歯周病予防を期待したいのであれば、研磨剤が入っていない液体タイプやジェル状タイプの歯磨き粉がお勧めです。
詳しいホワイトニング歯磨き粉選びについては別記事で解説します。
- 歯ブラシを清潔に管理する方法は?
- 歯ブラシは使用した後、水できれいに洗い、風通しの良い場所で乾かします。
また、人によって口の中の細菌の種類は異なるため、歯ブラシの使いまわしは厳禁です。
そして必ず1ヵ月に1回は新品に交換するようにしましょう。
歯ブラシは安くてもOK!値段よりも形状を重視して選ぶ
今回は歯科医という立場から市販の歯ブラシをランキング形式でご紹介しましたが、歯ブラシは自分自身が使ってみないことにはその良し悪しを判断するのは難しいと思います。
歯科医である筆者でも、今回使用した3商品について使用する前の評価と、実際に使用してみた後の評価では異なる結果がでました。
口の中は大きさや歯並びなど個々に違いがあるため、他人が良いと思った歯ブラシが必ずしも自分に良いとは限りません。この記事を参考に歯ブラシは選ぶ基本を押さえたうえで、実際に試してみて、自分に合う歯ブラシを選んでみてくださいね。
《編集:安藤美和子》
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。