歯医者さんおすすめは1本100円の市販歯ブラシだった!

[公開日]2017/04/27

歯磨き粉 研磨剤 歯ブラシ

歯科医師だから、さぞかし歯ブラシにもこだわりがあるのでは?と思われがちですが、磨き方のコツを知っているため、それほどこだわりを持たない歯科医師もいます。

実際に筆者が愛用する歯ブラシは1本100円前後のどこにでも売っているもので、価格も形も非常にシンプルです。

しかし、どんな歯ブラシでも上手く磨けるのか?と聞かれれば答えはNO。どんなに歯磨きが得意な歯科医師であっても、歯ブラシ選びには一定の基準があります。

この記事では、歯科医師だからわかる歯ブラシ選びのコツを詳しく解説していきます。

この記事は、歯科医師の方に執筆していただき、アンチエイジングの神様チームで編集しております。

歯科医師はコンパクトな歯ブラシを選んでいる

 

さっそく、歯ブラシ選びで押さえておきたい基本的なポイントをご紹介します。

歯ブラシは以下の図のように先端からヘッド(頭部)ネック(頸部)、ハンドル(柄)の3つ部分で構成されています。
歯ブラシ おすすめ 歯科医師

ヘッド(頭部)が小さく小回りが利くもの
口の中は非常に狭く、そのなかに小さな歯がいくつも並んでいます。したがって歯ブラシのヘッド(ブラシのついた部分)は小回りが利いて磨きやすいコンパクトな歯ブラシがおすすめです。

具体的には成人の場合、長さは2㎝以内、幅は1㎝以内のものが理想的です。またヘッドのプラスチック部分も薄いほうが、頬や舌など粘膜の力を受けやすい場所にもスムーズに入れやすいでしょう。

ネック(頸部)は真っすぐの方があらゆる部位にあてやすい
歯ブラシのネックとは、ヘッド(頭部)とハンドル(柄)の間の部分です。歯ブラシによってはネックをわずかにカーブさせたものがありますが、基本的には真っすぐ(ストレートタイプ)のものをおすすめします。

歯ブラシは、歯に対してブラシを垂直に当てると汚れがしっかり落ちます。ストレートネックの歯ブラシは垂直に当てやすいので磨き残しが少なくなります。

厚みのある歯ブラシ・ブラシが硬い歯ブラシはNG
どんなに磨き方に自信があっても、歯磨きはブラシが歯に当たらなければ意味がありません。ゆえに大きくて厚みのある歯ブラシでは必ず磨き残しが生じます。

またブラシの硬さについては以後に詳しく説明しますが、硬い歯ブラシはよほどの理由がない限り選ばないようにしましょう。

歯科医院でしか買えない歯ブラシはプロ仕様が多い
歯科医院でしか買えない歯ブラシは、市販のものよりプラークの除去効果が高くなっています。ただ使用に際しては、正しいブラッシング法を身に着けることが前提です。

なぜなら、間違った歯磨き方法で使うと歯や歯茎を傷つける可能性があるからです。歯科医院で販売している歯ブラシは、歯科医院でブラッシング指導を受けた方におすすめする歯ブラシと考えましょう。

コンパクトな歯ブラシがおすすめ!ただし子ども用歯ブラシには注意

歯ブラシは乳児用、幼児用、学童用、成人用と各年代によってヘッドの大きさやネックとハンドルの長さが違います。

基本的に歯ブラシは自分の年代にあったものを選びましょう。ただし、口の小さな女性は、ヘッドの小さい幼児用や学童用の歯ブラシが使いやすい場合もあります。

ただその場合、ブラシが柔らかすぎて磨き残しが生じやすいデメリットがあることを理解しておきましょう。また子供用の歯ブラシはブラシが短く、力がそのまま歯に伝わりやすくなっているので、力加減に注意が必要です。

歯垢を落としやすいのは山切りカットより直線型の歯ブラシ


歯ブラシ おすすめ 市販

コンパクトな歯ブラシと一口に言っても形態は様々です。ここでは歯磨きするときに重要になるブラシと毛先の形状の2点にポイントを置き、それぞれのメリット、デメリットなどをご紹介します。

市販歯ブラシのほとんどは直線型!

まずはブラシの形状から解説します。市販されている歯ブラシのほとんどは以下の4つの形状に分類できます。

メリット
デメリット
直線型
どの部位にも当てやすい
歯と歯の間や凹凸に磨き残しがある
凸型
歯の凹みに当てやすい

全体を磨くには適さない

凹型
歯の凸部に当てやすい
全体を磨くには適さない

山切り型
歯と歯の間に当てやすい
全体を磨くには適さない


そのなかでも、ホテルなどによくある直線型の歯ブラシが汚れ落としには適しています。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

直線型
歯ブラシ おすすめ 直線

横から見たとき、ブラシが直線に並んでいるのが直線型です。歯のどの部位にも当てやすいため、市販されている歯ブラシのほとんどが直線型となっています。

凸型
歯ブラシ おすすめ 凸

横から見たとき、ブラシの中央の毛が長いのが凸型です。歯の凹みに当てやすく、歯の裏側を磨くのには適していますが、それ以外の部位は磨きにくい形状になっています。

凹型
歯ブラシ おすすめ 凹

横から見たとき、ブラシの中央の毛が短いのが凹型です。歯の膨らんだ部分に当てやすく、特に頬側の歯を磨くのに適していますが、それ以外の部位は磨きにくい形状と言えます。

山切り型
歯ブラシ おすすめ 山切り型

横から見ると、ブラシがギザギザに並んでいるのが山切り型です。歯と歯の間や細かい隙間を磨くのに適していますが、平らな部分は磨き残しが生じやすくなります。

毛先のタイプで磨きやすさが変わる

さらに、毛先のタイプも大きく分けて4タイプあります。市販でよく見かけるのは円状(ラウンドカット)になっている毛先です。

メリット
デメリット
円状(ラウンドカット)
歯ぐきを傷つけにくく、どの部位も磨きやすい
歯周ポケットを磨くのは難しい
テーパード
奥歯の溝など細かい部分が磨きやすい
歯ぐきを傷めやすいため磨き方にコツがいる
先端極細加工
歯と歯の間や歯周ポケットまで毛先が届く
毛が寝易く、汚れが落ちにくい
球状
平面の汚れが落としやすい
細かい溝や歯と歯の間は届かない

こちらもそれぞれ特徴を解説します。

円状(ラウンドカット)
毛先が円形に処理された(ラウンドカット)歯ブラシです。市販の歯ブラシに多く、プラークの除去効果が高い上、歯ぐきを傷つけにくいという特徴があります。

テーパード
毛先が円すい状にカットされた歯ブラシです。歯科医院で販売される歯ブラシで多いタイプですが、汚れが落としやすい反面、円状よりも磨き方に工夫が必要になります。

先端極細加工
毛先が非常に細く加工された歯ブラシです。歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)まで毛先が届きますが、毛が柔らかいため、普段使いには不向きと言えます。ただし、毛が柔らかいので歯ぐきに炎症がある人にはおすすめです。

球状
毛先がボールのように丸く加工された歯ブラシです。歯に接する面積が大きくなるため平らな面は磨きやすくなっていますが、細かい溝や隙間などは磨きにくい歯ブラシと言えます。

歯ぐきに問題がなければ、ブラシの形状は直線型・毛先は円状のものでOK

ブラシの形状は直線型が歯のあらゆる部位に当てやすく、普段使いに適しています。他の形状にも良い点はありますが、あくまで補助的な歯ブラシとして磨きにくい部位のみ使用するほうが良いでしょう。

毛先に関してはテーパードがプラークの除去効果は高くなりますが、歯ぐきを傷めやすいので磨き方にコツが必要となります。歯磨きに自信のある人にはおすすめできますが、そうでない人は円状のものが普段使いには良いでしょう。

歯ブラシの硬さは「ふつう」を選ぶ!やわらかめは磨き残しが多くなる


歯ブラシには「かため」「ふつう」「やわらかめ」と3種類の硬さがあります。歯科医師の視点からどのように選ぶべきか解説します。

歯ブラシの硬さは「ふつう」を選ぶ
歯ブラシの硬さは、口の中に特に問題がない場合は「ふつう」を選びます。磨いたあとにスッキリしやすいという理由で「かため」を選ばれる方もいますが、ブラシが硬いと歯や歯ぐきも傷つけてしまいます

「かため」の歯ブラシは手先の不自由な方や高齢の方など、手に力が入りにくい方が使用するための歯ブラシです。

歯ぐきに炎症がある場合は「やわらかめ」のほうが良いことも
歯肉炎や歯周病などで歯ぐきに炎症があり、ブヨブヨして出血しやすい場合は、「やわらかめ」の歯ブラシを使用し炎症を抑えます。

ただし「やわらかめ」の歯ブラシは、プラークの除去効果は低くなるため、あくまで炎症のある間だけに限ります。炎症がある程度落ち着いたら「ふつう」の硬さに戻しましょう。

電動歯ブラシの最大のメリットは時間短縮!汚れを落とす力は大差なし

 
電動歯ブラシ おすすめ

最近は電動歯ブラシの種類も増え、「手動と電動とどちらがいいの?」と迷う方も増えています。そこで、電動歯ブラシのメリットを普通の歯ブラシと比べながら解説していきます。

電動歯ブラシをつかっても汚れの落ち具合は同じ

電動歯ブラシと手動の歯ブラシでは、電動歯ブラシのほうが汚れがよく落ちると思われがちですが、実のところ汚れの落ち具合にはそれほど差はありません

どちらも歯ブラシである以上、ブラシが歯に当たらなければ汚れは落ちません。電動歯ブラシの中には、超音波歯ブラシのように振動と口の中の水分によって歯に直接当たらなくても汚れも落とすことができる高性能なものもあります。しかし、超音波歯ブラシであっても毛先が接していない2mm以内と非常に限られています。

電動歯ブラシのメリットは「汚れを落とすスピード」
汚れの落ち具合は両者とも変わりませんが、圧倒的に違うのはその効率です。同じ汚れを落とすにも電動歯ブラシの場合、普通の歯ブラシで磨く時間の3分の1程度の時間で済みます。

したがって電動歯ブラシの最大のメリットは、歯ブラシよりも短い時間で効率よく汚れを落とせることです。毎日忙しくて歯ブラシに時間をかけられない方に電動歯ブラシはおすすめできます。

超音波歯ブラシは細菌に直接作用できる
電動歯ブラシの中でも超音波歯ブラシは、その高速振動によって細菌の塊を覆う膜(バイオフィルム)や細菌同士がくっつきやすくなる成分(不溶性グルカン)を破壊することができます。

従来の電動歯ブラシはただ先端が動くだけでしたが、近年はこのような高性能電動歯ブラシも販売されており、プラークの除去効率もさらに高くなっています。

電動歯ブラシのデメリットはずばり「面倒くさい」

プラーク除去効率の高い電動歯ブラシですが、デメリットは値段が高く、充電や電池交換が面倒な点です。また、構造上ある程度重さがあるため、普通の歯ブラシのような気軽さには欠けてしまいます。

さらに、電動歯ブラシにおいても衛生上、定期的にブラシの交換が必要です。その買い替えのブラシも普通の歯ブラシよりも高価であるため、長く使用するにはある程度のコストがかかる点も頭に入れておきましょう。

磨き残しを防ぐには?歯科医師が教える歯磨きのコツ


歯科医師が実践する歯ブラシの選び方をお伝えしてきましたが、どんなに良い歯ブラシを使っても磨き方が下手だと虫歯や口臭の原因になります。

ただし、歯科における専門的なブラッシング法は10数種類に及ぶため、そのすべてをマスターするのは至難の業です。

したがって、今回は歯磨きにおける基本的な考え方や、磨き残しを減らすための工夫の仕方を紹介します。

自分の「歯磨きのクセ」を知ることが大切
歯磨きは同じように磨いていても、人それぞれに磨き癖というものがあります。それはプロである歯科医師でも同じです。

磨いているようで磨いていない歯があったり、毛先が当たってるようで当たっていない部分は必ず存在し、そこがその人の歯磨きにおけるウィークポイントになります。まずはそのポイントを見つけることが、歯磨きが上手になる秘訣です。

「歯垢染め出し液」を定期的に使用する
歯磨きにおける自分の弱点を知るのに1番良い方法は、「歯垢染め出し液」を使ってみることです。歯垢染め出し液とは、CMなどで良く見かける、プラークを赤く染める染色液です。

今はドラッグストアでも販売されているため、誰でも気軽に使用できます。普段通り磨いた後に染色液を使用し、どこが磨けてないのか定期的にチェックしてみましょう。

見えにくい歯の裏側などはデンタルミラーを使うとよいでしょう。100円ショップでもデンタルミラーは販売されているので、試してみてください。

歯ブラシは「つま先」「わき」「かかと」も工夫して使う
歯ブラシのヘッドは先端を「つま先」、両端を「わき」、後ろを「かかと」と3つの部位に分け、磨く場所に応じてそれぞれを使いわけます。
歯科医師 歯ブラシ おすすめ


具体的には

・つま先・・上の歯の裏側や奥歯の側面
・わき・・・歯と歯の間や歯と歯茎の隙間
・かかと・・下の歯の裏側や手前の歯の側面

というように、ブラシの面全体を使いながら磨くと細かな部分も磨きやすくなります。

歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシが必須
どんなに優れた歯ブラシを使っても、歯と歯の間だけは歯ブラシでは磨くことができません。したがってデンタルフロスや歯間ブラシを使うことはオーラルケアでは欠かすことのできない要素です。

しかし1日3度の歯磨きに毎回使うのは、なかなか面倒だと感じる方も多いでしょう。そのような場合はせめて1日に1回、できれば就寝前の歯磨きで使用するように心がけてください。

歯科医師おすすめ歯ブラシは「コンパクト」で「シンプル」なもの


歯ブラシに様々な形態があるのは、人によって口の大きさや歯や歯茎の状態が変わるからです。そのため、それぞれの形にメリットがあります。

しかし口の中に特に異常がなければ、ブラシもハンドルも直線的で、ヘッドは小さめの「ふつう」の硬さの歯ブラシをおすすめします。

歯磨きは1日3回が基本です。高価な歯ブラシを選ぶ必要はありません。衛生面を考えて1か月に1度は交換できる、形も価格もシンプルでコンパクトな歯ブラシが長く使いやすいでしょう。

《編集:安藤美和子》
サプリメントアドバイザー、化粧品検定一級、薬事法管理者の有資格者チームの管理人。化粧品開発・プロモーションの実務経験を活かし、雑誌・WEBメディアの執筆/ディレクションを行う。

※記事中の商品「アヤナストライアルセット」は販売終了し、「ディセンシア」にリニューアルされています。


◇参考文献・WEBサイト一覧
厚生労働省 統合医療情報発信サイト
日本化粧品技術者会
日本抗加齢学会
公益社団法人 日本皮膚科学会
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