法律のプロ解説 | 配偶者・扶養控除廃止で知るべき夫婦控除のポイント2017年

[公開日]2016/10/11[更新日]2017/03/21

配偶者控除 2017年、政府は「配偶者控除の廃止」とそれに伴う「夫婦控除の創設」を検討しています。この背景には、女性を貴重な労働力として尊重しようという政府の考えがあります。今回、制度の見直しは先送りになりましたが、「配偶者控除」とは何か、「夫婦控除」とはどのようなものかを踏まえて大切なお金について考えてみましょう。

この記事は行政書士の方に執筆頂き、アンチエイジングの神様チームで編集しています。

配偶者控除の廃止理由と今後の流れ


「配偶者控除」は、パートやアルバイトとして働く主婦に恩恵をもたらしていることは事実ですが、そのために、「年収103万円」を超えないように、労働時間、給与を抑えようとする考え方が根強くあります。

これが、「103万円の壁」と言われるものです。政府はこの「壁」をなくしてしまえば、女性、特に主婦がもっと社会に活躍できるのではないかと考えたのです。そのため、配偶者控除の廃止が検討されているのです

そもそも配偶者控除とは何か?

配偶者とは、通常「夫から見た妻」、あるは「妻から見た夫」のことです。夫Aさんがある会社で働いていて、配偶者である妻Bさんは専業主婦で収入がないとします。この場合、BさんはAさんの「配偶者」であり、税務申告の際に、「配偶者控除」の対象となります。
  
配偶者控除とは、Aさんの配偶者であるBさんが、もしアルバイトやパートで収入があり、年収が年103万円以下の場合には、Aさんが税申告をする場合、所得税で年38万円、住民税で年33万円の所得控除を受けることができる、というものです。
知ってる制度でも、言葉だけで考えるとよく分からないよね。具体的な金額で説明されている内容を見てみよう!


103万を上回っただけで所得税の金額が大きく変わる
例えば、Aさんの所得(年収ではありません)が400万円、Bさんの年収が103万円以下だった場合には、所得が「400−38=362万円」となり、この金額に所得税がかかることになります。

もしBさんの年収が104万円だった場合は、「配偶者控除」の対象外となり、Aさんの所得400万円全てに所得税がかかります。ですから、Bさんはアルバイトやパートで働く際に、年収が103万円を超えないように注意して働くことになるのです。これが「103万円の壁」と言われるものです。
たった一万円違うだけで所得税の金額が大きく違うんだ!だから103万円のラインを超えないようにする人が多いんだね。


配偶者特別控除と配偶者控除との違いは?

このように「配偶者控除」は、一見家計に考慮した制度に思えますが、別の面から見ると、Bさんの年収103万円を超えた途端に、「配偶者控除」の恩恵が受けられなくなり、世帯の手取り額が減少するというデメリットがあります。
  
そこで、もう1つの制度として「配偶者特別控除」が設けられています。この制度は、配偶者の年収が103万円を超えて141万円未満の時に、所得税で3~38万円、住民税で3~33万円の所得控除が受けられるというものです。ただこれには、納税者本人の合計所得金額が1,000万円という制限があります。
配偶者控除の金額を上回ったとしても、納税者の所得が1千万円以内であれば配偶者特別控除が代わりに適用されるってことね!


配偶者控除の廃止はなぜ検討されているのか?

本来であれば、所得の低い配偶者がいる世帯の助けとなるはずの「配偶者控除」ですが、昔に比べて女性が男性と同じように働ける社会になった現代では、「配偶者控除」が優遇措置ではなく、働きたい女性の足かせになっている一面があります。
配偶者控除の金額以内での働き方となると、働く時間や内容がどうしても限定されてしまうんです。


そこで政府としては、配偶者控除を廃止することによって、「年収103万円」の壁を取り払い、主婦にも労働時間を気にすることなく、働いてもらおうと考えたのです。また、そのような女性を雇う会社にとっても会社の戦力として期待している女性が、配偶者控除を気にして労働時間をセーブすることは、マイナスになってしまいます。

さらに、政府の思惑としては、「配偶者控除」を廃止することで、女性が労働時間や年収を気にせず働く</ようになり、その結果として税収が増加することも期待しているのです。
配偶者控除の廃止理由はわかったけど、でも廃止するだけじゃ働きに出たくても働けない子育て世帯はどうなるのかしら?


配偶者控除に代わる夫婦控除とは?


配偶者控除が廃止された後は、夫婦控除という新たな仕組みが導入される予定です。詳しい具体的な内容は検討段階でありますので、ここでは民間のシンクタンクが発表した概要を用いて解説いたします。

シンクタンク…さまざまな分野の専門家を集めて現状分析・未来予測・技術開発などを行い、企業・政府機関などに必要な知識や情報を提供する組織。頭脳集団。

出典:明鏡国語辞典

シンクタンクって言葉の響きからかっこいいと思ってたけど、専門家の頭脳集団がバリバリ世の中の問題を分析しているんだね!


夫婦控除の仕組みは?

「配偶者控除」に代わる制度として検討されている「夫婦控除」とは、一体どのようなものでしょうか?政府の方針は、夫婦世帯に対して、一律の所得控除、あるいは税額控除を設けることを考えていますが、具体的な年収額については明らかになっていません。

ただ、民間のシンクタンクである「大和総研」では、「夫婦控除」を世帯の総額年収(夫婦の合算年収)別に、5つのパターンで試算しています。その5つの案は、以下のとおりです。
A案
年収の額に関係なく、全ての夫婦世帯に適用される案で、対象となる世帯は約1,781万世帯です。1世帯の控除額は、所得税「26,000円」、住民税「19,000円」の合計「45,000円」となります。

B-1案
夫婦のうち多い方の年収が1,000万円未満の世帯に適用される案で、対象となる世帯は約1,645万世帯です。1世帯の控除額は、所得税「28,000円」、住民税「21,000円」の合計「49,000円」となります。

B-2案
夫婦のうち多い方の年収が900万円未満の世帯に適用される案で、対象となる世帯は約1,587万世帯です。1世帯の控除額は、所得税「29,000円」、住民税「22,000円」の合計「51,000円」となります。

B-3案
夫婦のうち多い方の年収が800万円未満の世帯に適用される案で、対象となる世帯は約1,489万世帯です。1世帯の控除額は、所得税「31,000円」、住民税「23,000円」の合計「54,000円」となります。

C案
夫婦合計の年収が1,000万円未満の世帯に適用される案で、対象となる世帯は約1,516万世帯です。1世帯の控除額は、所得税「31,000円」、住民税「23,000円」の合計「53,000円」となります。

上の5つの案はあくまでも試算ですが、上記のような内容になることが予測されています。


夫婦控除の目的は?

現在の「配偶者控除」、「配偶者特別控除」の対象世帯は、約1,062万世帯ですから、先程の5つの案よりも少ない世帯数になります。ただ、単純に「配偶者控除が廃止され、夫婦控除が導入されれば、控除される世帯が増えるから、国の税収は減る」と考えるのは、早計です。
  
現在の「配偶者控除」では、所得税で年38万円、住民税で年33万円の所得控除を受けることができますから、導入を考えている「夫婦控除」の控除額とは、桁が違うのです。従って、政府の思惑としては、「夫婦控除」を導入しても、「配偶者控除」を廃止するので、かなりの税収増が見込まれるとしているのです。

財務省の試算では、「配偶者控除」の廃止による増収額を平成26年度予算ベースの国税分で、6,000億円程度としています。消費税10%の導入を見送った政府としては、願ってもない「財源」と言えます。
夫婦控除が導入されて配偶者控除が廃止されてしまうと、結局納税者が損しちゃうじゃない!


配偶者控除と夫婦控除で生じる負担金額の大きな差


配偶者控除と夫婦控除とでは、家庭の所得金額に差が出てくるのでしょうか?男性サラリーマンの平均年収が514万円(平成26年度分、国税庁調べ)ですから、ここでは夫の年収を500万円、として比較してみます。

また所得控除は「給与所得控除」、「基礎控除」以外にもありますが、ここでは「給与所得控除」と「基礎控除」と2つの控除に限定して、ご説明します。

現行制度と新制度との比較:妻の収入が70万円の場合

➀ 現行制度の場合
・夫の給与所得控除…年収×20%+54万円(年収360万円超~660万円以下)
(500×0.2+54=154万円)
・夫の基礎控除…38万円(一律)
(38万円)
◎夫の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(500−154−38=308万円)
・妻の給与所得控除…162.5万円に満たない場合は一律65万円
(65万円)
・妻の基礎控除…一律38万円(一律)
(38万円)
◎妻の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(65−65-38=−38万円)
世帯の所得金額…夫の所得金額+妻の所得金額
(308+0=308万円)
※現行制度では、夫婦は別々に所得金額を計算するため、妻の基礎控除分(38万円)が無駄になります。

➁ 新制度の場合
・夫の給与所得控除…年収×20%+54万円(年収360万円超~660万円以下)
(500×0.2+54=154万円)
・夫の基礎控除…38万円(一律)
(38万円)
◎夫の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(500−154−38=308万円
・妻の給与所得控除…162.5万円に満たない場合は一律65万円
(65万円)
・妻の基礎控除…38万円(一律)
(38万円)
◎妻の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(65−65-38=−38万円)
世帯の所得金額…夫の所得金額+妻の所得金額
(308+(−38))=270万円
※新制度では、夫婦の所得金額を合算します。

新制度に移行した場合、妻の基礎控除(38万円)が夫の控除額に加算されることになり、結果的に「世帯の所得金額」が38万円低くなります。ただ、上記の現行制度の計算式に「配偶者控除(38万円)」を入れていませんので、結果的に現行制度と新制度の「世帯の所得金額」は同じになり、所得税も同じということになります。
所得の金額によっては現状と変わらないってこともあり得るんだね!


現行制度と新制度との比較:妻の収入が100万円の場合

➀ 現行制度の場合
・夫の給与所得控除…年収×20%+54万円(年収360万円超~660万円以下)
(500×0.2+54=154万円)
・夫の基礎控除…38万円(一律)
(38万円)
◎夫の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(500−154−38=308万円)
・妻の給与所得控除…162.5万円に満たない場合は一律65万円
(65万円)
・妻の基礎控除…一律38万円(一律)
(38万円)
◎妻の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(100−65-38=−3万円)
世帯の所得金額…夫の所得金額+妻の所得金額
(308+0=308万円)
※現行制度では、夫婦は別々に所得金額を計算するため、妻の控除の余り(3万円)が無駄になります。

➁ 新制度の場合
 ・夫の給与所得控除…年収×20%+54万円(年収360万円超~660万円以下)
 (500×0.2+54=154万円)
 ・夫の基礎控除…38万円(一律)
 (38万円)
◎夫の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(500−154−38=308万円)
 ・妻の給与所得控除…年収×40%(162.5万円に満たない場合は一律65万円)
 (65万円)
 ・妻の基礎控除…38万円(一律)
 (38万円)
◎妻の所得金額…年収−給与所得控除−基礎控除
(100−65-38=-3万円)
●世帯の所得金額…夫の所得金額+妻の所得金額
(308+(-3))=305万円
※新制度では、夫婦の所得金額を合算します。
新制度に移行した場合、妻の余った控除額(3万円)が参入され、「世帯の所得金額」が現行制度よりも3万円上低くなります。ただ、上記の現行の計算式に「配偶者控除(38万円)」を入れていませんので、結果的に現行制度の「世帯の所得金額」は、新制度よりも低くなります。従って、新制度(夫婦控除)の方が所得税は低くなります。

以上のような試算になります。ただ、「基礎控除」については、「夫婦控除」が導入された場合、夫婦それぞれに「基礎控除」を適用するのか、あるいは世帯全体の所得に「基礎控除」を適用するのか、はっきりしていません。

仮に、世帯の所得全体に適用されるとしたら、ほとんどの世帯で増税となります。また、後で説明する「社会保険の改正」と併せて考えても、今まで「配偶者控除」の恩恵を受けていた大部分の世帯にとっては、「夫婦控除」が導入されると、増税につながる可能性は高くなると考えておいた方がいいでしょう。
これからの改正で、基礎控除がどうなるのか注目しておかなくちゃね!


社会保険の年収130万円の壁は2016年10月の変更で消滅!

  
所得控除の目安である「103万円の壁」と同じく、長年共働き世帯を悩ましていたものに「130万円の壁」がありました。

「ありました」と過去形で説明したのは、平成28年10月1日から一定の条件を満たす世帯には、この「壁」がなくなったからです。妻の年収が130万円未満の場合、夫の社会保険での「扶養」扱いとなり、健康保険及び年金については、自分で支払う必要はありませんでした。これを「130万円の壁」と言っていたのです。

しかし平成28年10月1日から、次の4つの条件を満たす場合に、月収入88,000円(年収1,056,000円)以上の妻は、夫の「扶養扱い」ではなくなり、新たに厚生年金や健康保険に加入し、年金保険料を支払わなければならなくなりました。 
4つの条件
・従業員501人以上の企業で働いている
・残業を除いて週20時間以上働いている
・残業代を除き年収1,056,000円以上である
・勤続1年以上である

今回、配偶者控除の廃止・夫婦控除への移行は見送られましたが、社会保険加入の目安である「130万円の壁」は「105.6万円の壁」に代わりました。

妻が厚生年金や社会保険に加入すれば、老後の年金加算等の手厚い保障が期待できます。しかし、特に子育て世代にとっては、手取りが維持できる程、勤務時間を確保できないのが現状です。そうなれば、あえて勤務時間を週20時間未満に抑える主婦の増加も予想されます。

もし、勤務時間を減らすパートやアルバイトが増えた場合には、企業側も人手の確保が難しくなってくる可能性があります。

これに対して政府では、勤務時間を減らさないように賃金を上げた企業に対して、助成金を出す仕組みを用意しています。今後の少子高齢化、労働人口の減少を考えると、政府としてはもっと主婦に働いてもらいたいと考えているのです。
「女性だから、男性だから」って考えるのは古い考えになってきたけど、女性の社会進出に向けての下地はまだまだ整ってないのが現状ね。


夫婦控除は「実質的増税」


これまで配偶者控除と比べながら、夫婦控除について考えてきました。まだ検討段階の夫婦控除ではありますが、制度が導入された際にどのように対処すべきか解説いたします。

結局は増税なのか?

先程の事例でもおわかりのように、今まで「配偶者控除」の恩恵を受けてきた家庭の多くは、実質的な増税になってしまいます。さらに、「社会保険」の改正によって、一部の世帯には年金・保険料の負担がのしかかってくるのです。

もちろん、労働時間が確保できる主婦であれば、新たに年金・保険料の支払いが可能となり、また「夫婦控除」が導入された場合には、十分その恩恵を受けることができます。

しかし、子育て世帯では、妻が年収200万円以上でなければ、「夫婦控除」の恩恵を受けられません。そうなると最低週40時間程度の労働時間が必要になるという計算ですが、子育て世代には、かなり確保が難しい時間数でしょう。仮にその労働時間を確保できても、年金・保険料を妻が負担するということになりますから、ますます家計の負担が重くなります。
やっぱり子育てしている人たちにとっては不利な仕組みよね!少子化を解決するためにも、なんとかしてほしいわ!


夫婦控除が導入された時にはどのように対処すべきか?

今回見送りとなった「夫婦控除」ですが、もし導入された場合には、どう対処したらいいのでしょうか?

政府が現在、明確な案を提示していませんが、「女性の社会進出の促進」という政府の考えの裏には、配偶者控除の廃止による増収という思惑があることを考えれば、ほとんどの世帯にとって「増税」となることは否定できません。そこで、家庭においては長期に渡って節税できる制度を利用することを考えてみましょう。

手軽にできる方法としては、「個人型確定拠出年金」というものがあります。これには、掛金(積立金)の全額が所得控除の対象で、所得税・住民税ができるというメリットがあります。さらに、運用益も非課税です。この制度は、平成29年1月から「※第三号被保険者」も加入できるようになりました。

※「第三号被保険者」…第二号被保険者(公務員や給与所得者)に扶養されている配偶者。

現在の仕組みとして、第三号被保険者(妻)が受け取れる基礎年金は、平均月額55,000円程度です(平成25年厚労省調査)。

夫が亡くなった場合、遺族基礎年金や遺族厚生年金も受け取れますが、18歳未満の子どもがいなければなりません。18歳未満の子どもがいない場合には、基礎年金だけで、その後は生活していかなければなりません。先程説明した「個人型確定拠出年金」であれば、夫が亡くなった場合に、今まで積み立てていたお金を一時金として妻が受け取れることになっています。

このように、夫婦控除で恩恵を受けられないのであれば、逆に節税につながるような資産の運用方法を利用することを考えましょう
税制が変わった時には悔しいけど、その時に合わせた方法で乗り切るしかないね!


まとめ:政府の動向に注目しつつ資産の運用を考えよう


政府は、「配偶者控除の廃止」、「夫婦控除の創設」を今回見送りましたが、国の財政等を考えると、今後も引き続き検討されていくことが予想されます。今後の政府の動きを注視するとともに、家庭、世帯では長期的に節税できる資産の運用を考えておくべきです。

※記事中の商品「アヤナストライアルセット」は販売終了し、「ディセンシア」にリニューアルされています。


◇参考文献・WEBサイト一覧
厚生労働省 統合医療情報発信サイト
日本化粧品技術者会
日本抗加齢学会
公益社団法人 日本皮膚科学会
※本サイトの薬事法に対する考え方、商品ランキング・点数付けの根拠は「アンチエイジングの神様とは」をご確認ください。


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