法律のプロ解説!どんなチケット転売が違法なの?転売サイト利用の注意点とは

[公開日]2016/10/06[更新日]2017/12/16

チケット転売
インターネットでライブチケットを探したところ、定価の数倍の転売チケットしかなく何とも言えない怒りを覚えた。こんな経験はありませんか?

2016年の夏、一つの意見広告が話題を呼びました。「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」というインパクトがある言葉とともに、多くの有名アーティスト・バンドの連名で出された広告です。

インターネットの普及で、コンサートチケットが手軽にオークションに出品され、高額な値段で取引されています。一部では、チケットを買い占めて転売し、本来コンサートに行きたいファンにチケットが届かない事態も発生しています。

このような事態を見かねた多くの歌手が、ついに抗議の声を上げたのです。今回は、チケットの転売方法や注意すべきことを詳しくご説明します。

こんにちは!「アンチエイジングの神様」管理人の安藤美和子です。この記事では社会問題にもなりつつあるチケット転売問題を、法律の専門家である行政書士さんに解説してもらいました。



そもそもチケット転売は違法なのか?


そもそもチケットの転売すべてが違法なのでしょうか?もちろん全てが違法ではありません。営利目的と判断される、高額な価格設定での転売が問題なのです。

この項目では問題のある転売方法について具体的に解説いたします。

違法な転売の法律上の意義とは?

チケット転売
上にある図を用いて説明いたします。安藤さんがある人気歌手のコンサートのチケットを「1万円」で買ったとします。もちろん、安藤さんは大ファンであり、自分がコンサートに行くために購入したものです。

しかし、安藤さんに急用ができ、コンサートに行けなくなってしまったので、安藤さんは知人のマミちゃんに、購入した値段の「1万円」でチケットを転売しました。

マミさんもこの歌手のコンサートに行こうと思い、チケットを「1万円」で買いました。しかし、急に行けなくなり、仕方なくネットオークションに出品しました。その結果、人気歌手のコンサートということもあり、「3万円」で落札されました。

上の例では、安藤さんは違法でなく、マミちゃんは(厳密に言えば)違法となります。どこに違いあるのでしょうか?
ラッキー!1万円のチケットが3万円で売れたわ!…え、この売り方は問題あるの?


ポイントは、転売した行為が「営利目的だったか」、つまり「儲けようという気持ちがあったか」ということです。

ここで、一つ疑問が出てきます。確かに、マミちゃんはネットオークションに出品して2万円の利益を上げましたが、最初はコンサートに行くつもりでチケットを購入したのだから、いくら転売したとしても「営利目的」とは言えないのではないか、という考え方です。

確かに、初めからコンサートに行くつもりがないのにチケットを購入した人とマミちゃんとは、線引きをしなければなりません。
そうよ!私はファンの一人としてコンサートに行きたかったのよ!でも、行けなくなったから泣く泣く手放した…それだけなのに何が悪いのよ!?


しかし一方で、購入時の3倍の値段で転売したという事実には変わりなく、結果的に儲けているのだから、やはりチケットの「購入動機」に関わりなく、マミちゃんは「営利目的だ」という考え方もあります。

一般的に、「営利目的の転売」とは、初めからコンサートに行く気はなく、チケットの転売によって儲けようという行為ですから、1枚を「ネットオークション」に出品したからと言って、すぐに違法とは言えません。

もし一人の人がチケットを10枚、20枚と大量に購入して、転売した場合には、明らかに「営利目的」と判断されます。いくら友人・知人と一緒にコンサートに行くつもりで購入したと主張されても、常識的に無理があるからです。

従って、一人で大量のチケットを購入して転売した場合には、初めからコンサートに行く目的ではなく、「営利目的」だとみなされ、違法であると判断されます。
一枚だったからたまたま見逃されたような感じですね…。


ダフ屋行為は迷惑防止条例によって禁止されている

人気歌手のコンサートに行くと、入り口付近でチケットを手にして、「チケットありますか?余分なチケットがあれば買いますよ」等と声をかけてくる人がいます。ダフ屋と呼ばれる人たちですが、一部ではこのダフ屋がコンサートに現れるかどうかが、人気のバロメーターになると言う人もいます。
  
この「ダフ」という言葉は、元々「チケット」を表す「札(フダ)」を逆さまにした隠語がその由来です。

このダフ屋は、定価でチケットを転売目的で購入し、定価より高く売り、その差額を利益として得ている商売(?)です。このダフ屋の行為を取り締まる直接の法律はありませんが、多くの都道府県では、「迷惑防止条例」で禁止しています。

迷惑防止条例では、具体的に「転売目的でチケット類を公衆に対して発売する場所で購入、あるいは購入しようとする行為」と「公衆の場で、チケット類を転売、あるいは転売しようする行為」を禁じているのです。
購入しようとする行為でさえ条例で禁止されているんだ…大好きなアーティストのチケットでも絶対に手を出しちゃダメだね。


ウェブサイトでのチケット転売は違法なのか?

現在多くのウェブサイトでチケットの売買が可能になっています。特に「チケット転売サイト」は、営利目的ではなく、ファンによって支えられ、運営されているものも多いです。

余分なチケットを別の日時のコンサートチケットと交換したり、定価で購入できたりするという便利なサイトです。もちろん、営利目的ではありませんから、このサイトを利用すること自体は違法ではありません。

ただ、このサイトを利用してチケットを入手し、ネットオークションに出品した人が逮捕されるという事件が2016年9月に発生しています。この犯人はチケットを持っていないのにも関わらず、ウェブサイトを利用してチケットを交換し、入手した数枚のチケットをオークションに出品したというものです。

もちろん犯人はチケットを持っていないため、相手にはチケットを渡さず不正に入手したチケットを転売したため、営利目的の転売と判断されたのでした。

行けなくなったライブチケットを適切に譲る方法


コンサートへ行くつもりでチケットを購入したが、コンサートの数日前に行けないことが判明した、あるいは急用ができていけなくなった場合、どのように対処したらいいでしょうか?4つのチケット譲渡パターンを考えていきます。
好きなアーティストのライブチケットは無駄にしたくないですよね。法律的に問題のないチケットの譲り方を把握しておきましょう!


パターン1:友人に譲る

最も考えられるパターンとしては、ファン同士の交流を通じて、チケットを譲るという方法です。この場合、ほぼ定価に近い値段で譲らないと、営利目的と受け取られてしまいます。もちろん、チケットを譲ってもらったお礼として、数千円を上乗せする程度は「許容範囲内」です。

しかしチケットを定価で譲ってもらった場合に、どうしてもお礼がしたい場合はコンサート会場のグッズをお土産として渡す程度にした方が無難です。


パターン2:金券ショップに売却

街中で目にする「金券ショップ」には、様々なチケットや金券が取り揃えてあり、売る側も買う側も重宝します。この金券ショップに不要になったチケットを売ることは、最も手軽であり、特に法に触れることもありません。

金券ショップや質屋等は、「古物営業法」という法律によって規制されており、「古物商」としての許可を受けなければなりません。この法律の考え方としては、盗品の売買の防止や盗品の発見、あるいは窃盗等の犯罪の防止や回復を図るものです。

ですから、金券ショップでチケットを買い取ってもらう際に、身分証明書の提示をしなければならないのです。このように公に認められた金券ショップに不要なチケットを売ることは、問題がないと言えます。

ただ、売れる可能性があるチケット(ある程度人気がある歌手のチケット、コンサート当日まで日数がある等)でないと、買い取ってもらえないこともあります。また、金券ショップのシステムとして、定価よりもやや安い値段で買い取られるということは前もって認識しておく必要があります。

パターン3:ウェブサイトで売る

現在「Liveチケット掲示板」や「チケット交換サイト」等、多くのウェブサイトでチケットの売買が可能です。このようなサイトは、営利目的ではなく、タレントや歌手のファンによって支えられ、運営されているものです。チケットが余った時に別の日時のコンサートチケットと交換できたり、あるいは定価でチケットの取引ができたりするというものです。

チケットの受け渡しは、郵送等を避け、中身が見える封筒を利用して手渡しで行うなどのルールをきちんと守れば、かなり安全な方法だと言えます。また同じタレント・歌手のファンの多くはチケットを定価で譲るわけですから、買う側も売る側も納得できるはずです。

ただ、良心的な人ばかりとは限りませんから、取引途中で「怪しい」と感じたら、即取引を中止することが大事です。サイトの運営会社は、取引の場を提供するだけですから、あくまでも自己責任で行わなければならないからです。

パターン4:オークションサイトで売る。

「チケット転売は違法なのか?」でも説明したように、オークションサイトに出品すること自体は、違法にはなりません。ただ、一人で大量に購入し出品した場合には、「営利目的」の転売であるため、違法とされます。

一方で、最近はコンサートを主催する側も、「チケットの転売」については、頭を悩ませており、様々な対策を講じています。例えば、チケット販売者の規定として、「いかなる転売も禁止する」という項目を設けたり、ファンクラブを通じてチケットを購入するシステムを執っている場合には、「転売」が発覚した時点でファンクラブの強制退会という措置を執ったりする所もあります。

このようなチケットを出品した場合、たとえ落札して転売することができても、コンサート会場の入場を拒否されることが考えられます。そうなれば、出品した人の責任問題も出てきます。

オークションサイト以外での譲渡がオススメ

以上の点から、余分なチケットがある場合にチケットを転売する方法としてトラブルが少ない方法としては、
・知人に定価で売る
・日数に余裕を持って金券ショップに売る
・ウェブサイトに出品する
ということになります。

もちろん、転売するチケットは購入者の氏名が記載されていないチケットに限ります(詳細は後ほど説明します)。

転売されたチケットを購入する時の注意点とリスク


チケットの先行発売、ファンクラブ限定販売、一般発売。どの販売窓口に応募してもチケットの抽選に当選することができず悔しい思いをしたことはありませんか?

「落選したライブにどうしても行きたい」という時には転売されたチケットの購入を検討する方も多いでしょう。この項目では転売チケット購入の注意点を解説いたします。

本人確認が必要なチケットは購入はお金を無駄にするリスク大

現在人気歌手のコンサートでは、入場の際に本人確認が行われている場合も少なくありません。一般的な方法としては、チケットに記載された名前と入場者が持参した「身分証明書」を照合するものです。この身分証明書は免許証、パスポート、あるいはファンクラブの会員証等です。

ただ、この本人確認にも落とし穴があります。例えば、人気歌手のコンサートともなれば、数百人、数千人規模の観客になります。一人一人を入り口でチェックするとなると、数時間はかかってしまうでしょう。

そのため、開場時間を大幅に繰り上げて、スタッフを増やして対応しなければなりません。もちろん全く不可能ではありませんが、かなり労力と時間がかかる作業であることは確かです。

そうなると、あらかじめ「コンサートでは本人確認をします」と告知されていても、実施されない、あるいは実施できないことも考えられます。また、数百人、数千人の人が全員「身分証明書」を忘れずに持ってくることは不可能です。

「間違いなく自分でチケットを買って、自分の氏名が印字されているチケットを持ってきているのに、コンサート当日にたまたま身分証明書を忘れた人にどう対応するのか」という問題も出てきます。

中には、「『本人確認』をすると言っているが、そう警告するだけで、どうせ出来ないだろう」と高をくくって、「本人確認」が必要なチケットを買う人がいるかもしれません。

しかし、コンサートを主催する側は不当な転売を防止する意味で、抜き打ち的に「本人確認」を行うことも十分に考えられます。本人確認が必要なチケットの購入は、代金が無駄になってしまうリスクもあるため控えた方が賢明です。
定価の何倍もする転売チケットを買ったのに肝心のライブを観れないなんて…考えただけで恐ろしいわ!


「ダフ屋からチケットを購入すると逮捕される」は本当

ダフ屋が違法であることは、先に説明したとおりです。それでは、そのダフ屋から転売チケットを購入した人は、処罰されるのでしょうか?

結論から申し上げますと、購入した人も違法になりますから、逮捕される可能性があります。

「物価統制令」という法律によって、ダフ屋から定価よりも著しく高い値段で購入することが禁止されています。この法律の目的は、社会に流通する商品の物価を安定させるためのものですから、高い値段でチケットを買うことは、それに違反するという考え方です。

ただ、「著しく高い値段で」という感覚が人によって違うため、逮捕・摘発された例は少ないのですが、それでも「10年以下の懲役、または500万円以下の罰金」という厳しい処罰ですから、ダフ屋から購入することは、厳に慎むべきです。

オークションサイトでチケット転売を見つけたら通報


今まで説明しましたように、ネットオークションに出品されているチケットは明らかに違法、あるいは不当ですから、発見次第取引を止めさせることが必要です。

そうでないと、タレントや歌手のコンサートを食いものする行為を野放しにすることになります。それでは具体的に、誰にどのような方法で通報すればいいのでしょうか?場合別に、ご説明します。
転売されたチケットを見つけたら通報!これで好きなアーティストのためになるならどんどん通報するわ!


出品者の個人情報が分かる場合
出品されたチケットに氏名や座席番号が記されている場合には、コンサートを主催する事務局に直接通報します。事務局によっては、通報システムが確立していて、アイコンに必要事項(通報者の氏名、違反チケットの情報等)を入力して、送信できる所もあります。

通報を受けた事務局は、事実確認をした上で、そのチケットを「無効チケット」として登録し、コンサート当日に入場拒否の措置を執ることになります。

出品者の個人情報がわからない場合
出品されたチケットの氏名や座席が隠されていたり、チケットが届く前だったりした場合も、一応コンサートを主催する事務局に通報しましょう。ただ、出品者やチケットが特定されないため、無効チケットとなる可能性はかなり低いと言えます。

もう1つの方法としては、ネットオークションを主催する事務局に通報する方法です。転売禁止のチケットをオークションに出品することは、明らかに「規約違反」ですから、事務局は出品者に対して、「規約に違反している」旨の警告を行います。また、その警告従わない場合には、取引に必要なIDを停止する等の措置を執ることもあります。

まとめ:違法な転売を許さないファンの姿勢が重要


チケットは完売しているのに、実際のコンサートでは、空席が目立つという事態は珍しくありません。これは、チケットを転売目的で買い占めた人が、全部のチケットをさばききれなかった結果なのです。

このような事態に危機感を持った歌手たちが「音楽文化の危機だ」と声を上げ始めたのは、当然のことです。

コンサートを主催する事務局も本人確認や顔認証システム等の対抗策を講じていますが、物理的に限界があります。「違法な転売は許さない」という私たちファンの姿勢が、多くのミュージシャンや歌手を支えていると言えます。

※記事中の商品「アヤナストライアルセット」は販売終了し、「ディセンシア」にリニューアルされています。


◇参考文献・WEBサイト一覧
厚生労働省 統合医療情報発信サイト
日本化粧品技術者会
日本抗加齢学会
公益社団法人 日本皮膚科学会
※本サイトの薬事法に対する考え方、商品ランキング・点数付けの根拠は「アンチエイジングの神様とは」をご確認ください。


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