栄養士が解説 | 青汁ダイエットで痩せる人とリバウンドする人の違い

青汁ではダイエットできないという意見もありますが、栄養士目線から見ると青汁はダイエットサポートに役立つと考えています。

なぜなら、青汁に含まれる栄養価が高く、継続的に取り入れていくことで無理なく体質改善効果が期待できるからです。ただし、青汁の取り入れ方を間違えるとリバウンドし、太りやすくなるデメリットもあります。

この記事では、栄養士である筆者が青汁ダイエットのメリットから青汁ダイエットのコツまで解説していきます。

青汁ダイエットは、特に運動不足の方や代謝が落ちる20代後半〜の方に適しています。

ダイエットサポートに役立つおすすめ青汁を見る（別記事へ）

青汁でダイエットできる理由を教えてください

青汁がダイエットに役立つ理由は以下の3つです。


ひとつずつ詳しく解説していきますね。

ダイエットの基本は消費カロリーより摂取カロリーを少なくすることです。青汁は、1杯あたり10kcalと低カロリーでダイエットの妨げになりません。

また、食前に飲むことで満腹中枢を刺激し、少量の食事でも満足感を得られ、1日の摂取カロリーを効率よく削減することが可能です。

どうしても間食がやめられないという場合も、低カロリーかつ栄養価の高い青汁を間食の前に飲むと食べ過ぎ防止にもなります。

ビタミンやミネラルはエネルギーを燃焼する上で欠かせない栄養素です。青汁にはダイエットに効果的なビタミン・ミネラルがまんべんなく含まれており、一度にまとめて摂れるというメリットがあります。

バナナダイエットなど単品ダイエットで失敗する人が多いのは、一部の栄養素しか補えないからです。これまで何度やってもダイエットがうまくいかった方は、はじめの1週間青汁を1日2杯〜3杯飲むようにしてみてください。

ビタミンがダイエットに不可欠な理由

ミネラルがダイエットに不可欠な理由

青汁には、主に水溶性食物繊維が配合されています。水溶性食物繊維とは、さまざまなダイエット効果が期待できるネバネバとしたゲル状になる食物繊維のことです。

水溶性食物繊維に期待できる効果

青汁には脂肪燃焼効果はありませんが、これら3つの働きによりダイエット効果が期待できるのです。また、青汁はダイエット効果だけでなく美容・健康維持効果も期待できます。

では、具体的に青汁ダイエットの方法を解説していきますね。

青汁ダイエットは"どんな青汁をいつ飲むか"がポイント

青汁ダイエットは、「どんな青汁をいつ飲むか？」が重要です。即効性はないので「1日で◯kg痩せたい」方には不向きですが、長期的に取り組むことでヤセ体質も目指せるダイエット方法です。

では、ポイントを見ていきましょう。

青汁に使われている大麦若葉、明日葉、ケールは、低カロリーなのにダイエット効果を高めるビタミンやミネラル、食物繊維を効率よく補えます。

大麦若葉、明日葉、ケールは、ひとつの野菜で代謝を良くするビタミンから食物繊維、ミネラルやポリフェノールまでまんべんなく栄養補給ができるため、ダイエットに効果的な青汁原料と言えるでしょう。

栄養豊富なおすすめ青汁ランキングを見る（別記事へ）

ダイエット目的で青汁を飲むときは、食事の前がおすすめです。

空腹時に飲むことで、青汁に含まれる食物繊維が満腹中枢を刺激し血糖値の上昇も穏やかになるため、食事の量を減らす効果も期待できるでしょう。

血糖値を穏やかにすることで、GL値が低い食材を食べた時と同じように脂肪燃焼を促す代謝の良い体質になります。

《検証》青汁ダイエット1ヶ月で2kg痩せられるのか？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

ここでは、栄養士である筆者監修のもと、1ヶ月青汁ダイエットをしたスタッフのダイエット方法と結果を紹介します。筆者（栄養士)がアドバイスした内容は以下の6つです。

食事前に青汁を飲むと満腹中枢が刺激されるため、食前（朝・昼・晩、毎食）に飲むことで食べ過ぎを抑えることができます。特にダイエットに挑戦してもらったスタッフのように、食べることが好きな方はこの方法を取り入れてみましょう。

甘いものを食べたいときやどうしても口さみしくなったときは、お菓子やジュースと置き換えに青汁を飲んでもらいました。お茶のように飲める青汁やほんのり甘味のある青汁を活用することで、ストレスなく間食を控えることができます。

朝食を抜いてしまうと、昼・夜で食べ過ぎてしまいがちです。平日だけでなく、休みの日も必ず朝食を食べるようにしましょう。

ダイエット中は菓子パンではなく、噛みごたえがあり食物繊維が豊富なオールブランを積極的に食べてもらいました。時間がない朝も牛乳、もしくは豆乳をいれるだけですぐに食べることができるのでおすすめです。

ダイエット中は食べる時間帯を意識することも大切です。最低でもベッドに入る3〜4時間前迄には晩御飯を済ませるとダイエット効果を実感しやすくなります。

難しい場合は、朝・昼しっかり好きなものを食べて、夜はサラダや豆腐など糖質や脂質の少ない食事にしましょう。

お酒には食欲増進作用があるため、おつまみ等もつい必要以上に食べ過ぎてしまう可能性があります。1ヶ月間はノンアルコールビールや炭酸水に置き換えてもらいました。

どうしても断れない飲み会などは「1本だけ」と前もってルールを決め、枝豆やスルメなど糖質の少ないおつまみを選ぶようにしましょう。

1ヶ月でマイナス2キロ落とすには食事制限だけでなく、運動も取り入れていきましょう。運動と言っても、TVを見ながらできる踏み台昇り降り(お風呂の椅子でもOK）を毎日するだけでも効果的です。

結果！3食＋青汁ダイエット1ヶ月でマイナス1.95kg

青汁ダイエットに挑戦したスタッフは、目標のマイナス2kgにほんのわずか届きませんでした。

しかし、トイレに行く回数が増え、食べる量も自然と減っていきました。青汁ダイエットは、溜め込みやすい体質の方や食事制限して何度もダイエットに失敗してきた方に向いています。

簡単だから失敗しやすい！青汁ダイエットで失敗する3つの理由

ここまで青汁ダイエットの方法をお伝えしてきましたが、青汁ダイエットで効果がなかったと感じる方もいるかと思います。そこで、ダイエットに失敗する3つのパターンをまとめました。青汁に過度な期待をしていると失敗しやすくなるので注意が必要です。

最短期間で痩せるための「1日3食・青汁だけ飲む」ダイエット方法はリバウンドの原因となります。

青汁にはビタミン・ミネラル・食物繊維等が豊富に含まれているものの、タンパク質や脂肪などはほとんど配合されていません。

エネルギー源であるタンパク質や脂質が不足すると体が飢餓状態になるため、脂肪を溜め込みやすい体質になってしまいます。そのため、少量食べるだけで太りやすくなったり、脳が「飢餓状態を脱出しなければ危険」と判断してしまうことから、過食気味になり体重が前以上に増えやすくなります。（=リバウンド）

リバウンドを防ぐには食事前に青汁を飲み、徐々に食事量を減らしていく方法ががおすすめです。

夜間の消費エネルギー量は日中に比べて低いため、ランチと同じカロリーを摂っても夜のほうが太りやすくなります。

特に炭水化物（パスタや丼物）中心の食事は血糖値を急激に上昇させ、肥満の元となるインスリンを多量分泌する原因です。

インスリンが多量分泌されると糖分(炭水化物)は脂肪に変換されるため、夜遅くの炭水化物は短期間で体重増加につながると頭に入れておきましょう。

青汁を飲むことで1日分のカロリーを以前より抑えることができたとしても、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を上回っていれば体重はどんどん増えてしまいます。

年々、運動をしないと筋力が衰え代謝も落ちるため摂取カロリーを減らす＋運動をして筋肉を鍛えることが重要です。

なかなか運動する時間がない方も通勤手段を車ではなく、運動量の多い自転車にしたり、エスカレーターではなく階段を使うと消費エネルギーを増やすことができます。

栄養士監修ダイエット中でもOKの青汁アレンジレシピ3選

毎日飲み続けていると水に溶かした青汁では飽きてきます。

そこで、ダイエット中の栄養バランスを考えたオリジナルの青汁アレンジレシピを紹介します。ぜひ取り入れてみて下さい。

青汁入りおからスコーン

《材料》

《作り方》

食物繊維たっぷりのおからを入れた青汁スコーンです。おからには脂肪を分解する働きがあるレシチンと呼ばれる成分が含まれており、より高いダイエット効果に期待することができます。糖分の多い板チョコを使用せず無糖ココアでほんのりチョコ風味を出している点がカロリーオフのポイントです。

フルーツ風味★青汁入りこんにゃくゼリー

《材料》

《作り方》

こんにゃく・りんご・青汁と食物繊維たっぷりのダイエットゼリーです。満腹感もあるレシピなので食欲が増える生理前等、どうしても間食が我慢できない時におすすめです。

野菜たっぷりエッグベネディクトホットケーキ

《材料》

《作り方》

低カロリーな大豆粉を使ったエッグベネディクトパンケーキです。砂糖を使用せず、マジックソルトで味をつける点もポイントです。

もし、大豆粉がない場合はおからと小麦粉を使ったホットケーキ等もカロリーを抑えることができるのでおすすめです。

青汁ダイエットは痩せるだけでなく体質改善効果も期待できる

ダイエット方法はとても簡単で、栄養豊富な大麦若葉やケール、明日葉を選び、食事の前に飲むという2つを守るだけです。

青汁は、健康維持に必要なカルシウムやマグネシウムやエイジングケアに役立つビタミンA・C・Eも1杯で摂れるので、内側から健康をサポートしながらダイエットができます。

---

◆参考文献