洗顔フォームを選ぶ7つのポイント/比較ランキングではわからないこと
[公開日]2014/02/27[更新日]2015/04/01
一昔前は、洗顔フォームの謳い文句と言えば「さっぱり」でした。今洗顔ランキングで人気を集めているのは「しっとり」を謳った商品です。「落とし過ぎ」が害になっているという考え方から、洗顔に対する意識はがらりと変わりました。肌が美しい人は例外なく洗顔にこだわりがあります。それに倣って洗顔を見直す人が増えてきました。
「洗顔で肌が変わりました」という声が聞こえる一方、「優しい洗顔に変えたのにあまり効果が無い・・」という方がまだまだいらっしゃるのも事実。洗顔にこだわるという方向性は間違ってはいません。ただし洗顔こそ相性が命なのです。人が良いというものが自分にも良いとは限りません。
「何故」結果が出ないのか。ここでは洗顔ジプシーになる前に、貴女の大事なお肌と時間を守るためのヒントをお届けします。以下の質問に答えてみて下さい。結果が出なかった原因は貴女の気付かなかったポイントに隠されているはずです。
新しい化粧品を使う時、やはり気になるのは使用感です。洗顔の場合、例えば気になるのは「しっとり」感のある洗い上がり。同じように化粧水や乳液も、「もちもち」「ふっくら」などの使用感で判断している方が多くいます。でも、しっとりとした使用感なのに、肌そのものが良くなっている様子がないということはありませんか?
注意してほしいのが、化粧品の使用感と効果は違うという事です。使用感は効果を出す成分とは別のもので作り上げられます。例えば肌をアルカリ性にする配合によって、「しっとり」した感触を出す事ができますが、本当に肌が潤うのはまた別の作用です。アルカリ性にすることは悪い事ではありませんが、その感触が潤いの証とは限りません。
もし使用感と効果の違いに誤解を持っているならば、それが商品の選択眼を鈍らせていたかもしれません。本当に「結果」にこだわるならば、まずはこの誤解を解いておきましょう。
もう1つ多い誤解が「泡が多い=洗浄力」という感覚。確かに豊かな泡は肌に刺激を加えずに洗う事に大きく貢献してくれます。また泡には汚れを包み込む役割があるのも事実です。しかし「洗う」という事だけを見れば、顔の面積分程度の泡があれば十分なのです。一定以上の泡は優しく洗うことに貢献するものです。
洗顔を作る際、泡の量を多くする為には、洗浄成分ではなく発泡剤を使います。泡が多い程、洗浄成分が多いというわけではないのです。泡を選択のポイントに入れる理由が「優しく洗えるから」ならば期待通りの役目を果たしてくれるでしょう。しかし、泡がいっぱいあるから洗浄力が強い、という認識だとずれが生じるかもしれません。
ただし、泡立ちをすすぎの面から評価しているならば、理にかなっています。今世に出ている洗顔の多くは、長時間肌に残る事を前提としていません。洗顔にかかる時間が長い、すすぎ残しがある、というのは肌にダメージとなります。泡立ちはすすぎの速さを実現しますから、洗顔料を肌に残さない為に泡にこだわるのは正解と言えます。
では洗顔を見極める時、着目すべきはどこでしょうか。1つは洗浄成分がポイントです。洗顔の基本は余分な汚れや角質だけをきちんと落とす事。今のランキングでは、潤いを残す洗顔ブームが高じて、潤いを「与える」成分に注目が集まっています。しかしプラスαの成分は優先順位の2番目です。まず着目すべきは「落とす」こと。
洗顔フォームで使われる洗浄成分は、ほとんどが界面活性剤です。この界面活性剤の質によって、洗顔フォームの良し悪しが変わります。界面活性剤には石油由来の安価なものから、天然由来のものまで、幅広い種類があります。
使用されている界面活性剤が、肌に刺激の少ないものである事も洗顔の質を決めるポイントです。極力穏やかな洗浄成分で、余分な汚れだけを落とす。「与える」ことは2番目に、まずは限りなく優しく、でもしっかり「落とす」という洗顔の基本を忘れてはいけません。
成分に着目するのは、素人には骨の折れる事です。「天然由来」「植物由来」「自然派」など、安心感のあるフレーズに頼ってしまうのも仕方ありません。ただし、成分に関する誤解や迷信で損をするケースも少なくないのです。ある程度の知識は洗顔選びに役立ちます。
例えば、嫌われがちな「鉱物油」という言葉。これを言い換えるとミネラルオイルなのはご存知でしょうか。シンプル美容で使用されるワセリンも鉱物油です。植物油については逆に肌に優しいイメージがあります。しかし、きちんと手間をかけて精製されたものでなければ、肌トラブルに繋がる事はあります。
原料が鉱物か植物か、といったことも大事ではあります。しかしそれだけに囚われていて結果が出るわけではありません。原料の質に加えて、精製・加工の過程が品質に大きな影響を及ぼします。では総合的な品質はどのように判断するべきでしょうか。例えば値段は、そのヒントになるのでしょうか。
洗顔の値段は高い方が良いのか?これは一概には答えが出ません。ただし、良い素材をきちんと加工したものにはそれなりのコストがかかることは予想できます。それを反映した値段であれば、その価値だけの働きをしてくれるはず。ここでは、洗顔の値段感覚のヒントとして、各化粧品ブランドの「洗顔」の位置づけという知識をご紹介します。
洗顔はそのブランドの他のアイテムに比べて安価なものが多くなっています。多くのブランドが洗顔というアイテムを、そのブランドの中でも「手の出しやすい商品」として位置付けています。ブランドラインナップの中でも比較的安価な洗顔を足掛かりに、ブランドの良さを知ってもらう。そして、他の商品にも手を出してもらいたいという考えです。
そこで洗顔料は、ブランドの顔としての品質を託しながら、価格は抑え目に設定してある事があります。つまり、そのブランドの中でもお買得の商品。洗顔は高級ブランドのものを使う、というのは費用対効果の大きい美容法になる可能性があるのです。もし洗顔選びの迷宮に入ってしまったら、少し背伸びした質の良いブランドを試すというのも1つの手です。
ところで、「洗わない美容法」が流行している昨今、そもそも「W洗顔はするべきか」と悩まれる方がまだまだ多いようです。ここでポイントとなるのが、「日焼け止め」の使用です。老化の第一原因は日焼け。紫外線のダメージを防げば、ほとんどの悩みはなくなります。
ですから優先順位の第1位はやはり日焼け対策。紫外線ダメージを完璧に防ぐケアを前提に、洗顔の在り方を考えるのが王道です。そこでW洗顔については、日焼け止めを落とせるなら不要、落とせないなら必要、という答えになります。日焼け止めの落とし残しの弊害については、ポイント9で後述します。
お湯で落とせる日焼け止めの種類も豊富です。またパウダータイプの日焼け止めなど、肌に残りにくいものもあります。ノーメイクで過ごす日はクレンジングの要らない日焼け止めを使用して、W洗顔無しでも良いでしょう。しかし、日常的に日焼け止め効果のあるベースメイクなどを使用するならば、やはりW洗顔は必要です。
W洗顔ありきで考えた時、洗顔単体ではなく、先に使うクレンジングとの相性で洗顔選びを考えるのは大事なポイントです。いくらダメージの少ない洗顔を選んでも、クレンジング料が肌に残ってしまえば肌には大きな負担です。特に油分の多いクレンジングを使用している場合、その分洗浄力のある洗顔が必要です。
また「落とす」という視点では、クレンジングと洗顔の役割分担をしっかり意識していることも大切です。クレンジングではメイクや日焼け止めなど油分に溶けやすい汚れをしっかり落とす。洗顔ではクレンジング料の残りや古い角質、その他の汚れを落とす。それぞれの役割をしっかり果たせていて、初めて質の良い洗顔が完成します。
せっかくの洗顔選びを台無しにするのが、優しい洗顔料を選んだのに、クレンジングの残りや、洗顔後のぬるぬる感が気になるという状態です。これをこすって落とそうとするのが一番良くありません。洗顔が肌に与える悪影響の最たるものが、こするという刺激です。こする習慣があるのなら、もう少し洗浄力を上げた方が肌にとって良いはずです。
使用する洗顔料の効果、どれぐらいのスパンで判断していますか?先ほど使用感と効果は違うとお話ししました。では効果はどれぐらい使って現れるものなのでしょうか。化粧品が美肌作りに本当に効果を発揮しているとわかるまでに、約6週間かかると言われています。
この6週間は、肌が生まれ変わるまでにかかる期間、つまり、平均的なターンオーバーの周期です。肌の細胞が入れ替わるこの期間に、洗顔で与えた影響が、次に生まれる肌の質を左右します。ここで特に注目したいのが、その洗顔の「洗浄力」と「ピーリング効果」です。この大事な2つのポイント、チェックの仕方はご存知でしょうか。
洗浄力が弱い洗顔を長期間使い続けていると、美白や日焼け対策をしているはずなのに、首の方が顔より白いという現象が起こります。この皮肉な現象は、洗い残しが原因です。メイク、日焼け止め、そして油分の多いリッチな基礎化粧品、これらを洗顔で落としきれずに放置すると、酸化や油やけが起こるのです。
その結果、肌がくすみ、黒ずんでいきます。これではせっかくのお手入れが台無しです。この場合は、少し洗浄力を上げることを考えてみて下さい。敏感肌、乾燥肌の方は、洗浄力を上げることを戸惑うかもしれません。
しかし、肌に残って酸化している成分も、肌にとって害です。「優しく、でももっとしっかり落とせるものを」という発想によって、悩みの種である乾燥も改善する可能性があります。
貴女のお肌はスキンケア後、何時間潤いを保つことができますか。この持続時間の変化が、洗浄力過剰を見極めるポイントの1つになります。強すぎる洗浄力は、「セラミド」を始めとした角質層の「潤い保持成分」を奪ってしまいます。肌が本来持っている潤い成分以上に保湿力があるものはありません。
これらの成分が流出した角質層はスカスカ、スキンケア無しには長時間潤いを保てなくなっていきます。きちんと汚れを落とさなければいけないのに、潤いを奪いすぎてはいけない。このさじ加減が洗顔選びの難しさです。洗浄力の過度をしっかりチェックするには、洗顔直後だけでなく数時間後の潤いの変化にも、こまめに気を配ってみてください。
数時間後の肌の潤いは、他のスキンケア製品や外気の湿度などにも影響を受けます。判断は難しいかもしれません。しかし、自前の潤い成分が洗顔で奪われていると、潤いが持続する時間が短くなっていく事を感じます。日数をかけてこの点をチェックする事で肌ダメージの赤信号を早めにキャッチしてください。
毛穴やニキビが気になる人に特に勧められるのがピーリング。適切なピーリングは、乾燥肌、敏感肌も含めた全タイプの人に効果の大きいケアです。しかしそのピーリング方法がまずいために、逆に害になっているケースが少なくありません。それが肌の弱い人から嫌煙される一因にもなっています。
ゴマージュ、スクラブ、パック、どのタイプのピーリングも、とにかく刺激の強いものはNGです。無理に角質を除去すると、負荷がかかった部分が硬化したり、ターンオーバーを早めすぎたりといった害があります。早すぎるターンオーバーは未熟でごわつく肌を作り、健康で美しい肌から離れていきます。
ある程度強い刺激を加えるピーリングは、プロに任せましょう。ごくごく優しいピーリング、すなわちその日にたまった余分な角質だけを優しく取り去る事ができるケアを、毎日の洗顔で取り入れるのがお勧めです。毎日行っても問題無いぐらいの優しさで肌をほぐす角質ケアは、美肌作りに大きな貢献をしてくれます。
美肌作りも、明確なビジョンと手段が揃ってこそ叶います。適切な洗浄力とピーリング力、この洗顔を続けた貴女の肌は、6週間後どのように変わっているか、想像できるでしょうか。6週間後にはターンオーバーで肌細胞が生まれかわっています。その肌はどんな肌になっていると思いますか?
もし適切な洗浄力で、潤いを保ちながら汚れだけを除去できたら、ターンオーバーを早めすぎず、かつ古い角質だけ取り去り、活発に肌が育てば。このような洗顔によって、赤ちゃん肌を手に入れる事さえ夢ではありません。嘘のような話の根拠は何か。それは健全なターンオーバーが作る肌は、いつだって赤ちゃんのようになるという事実です。
同じ自分の同じ肌、でもそれを作っている細胞は常に入れ替わっています。洗顔がしている事、それは細胞の生まれ変わりであるターンオーバーが健全になるよう仕向ける事です。与えることに比べて落とすことがいかに大きな影響を持つか、もしこれを実践の中で感じ取る事ができれば、貴女はその繊細な感性で、肌を育てる名人になれるはずです。
以下に参考としていくつか洗顔料をご紹介します。ご紹介するものは貴女にとっての正解とは限りません。しかし洗顔が持つ大きな可能性に注目して、様々な商品に目を向けてみて下さい。選択眼を磨く事で、その可能性はさらに広がります。
「洗顔で肌が変わりました」という声が聞こえる一方、「優しい洗顔に変えたのにあまり効果が無い・・」という方がまだまだいらっしゃるのも事実。洗顔にこだわるという方向性は間違ってはいません。ただし洗顔こそ相性が命なのです。人が良いというものが自分にも良いとは限りません。
「何故」結果が出ないのか。ここでは洗顔ジプシーになる前に、貴女の大事なお肌と時間を守るためのヒントをお届けします。以下の質問に答えてみて下さい。結果が出なかった原因は貴女の気付かなかったポイントに隠されているはずです。
「使用感=効果」だと思っている?
新しい化粧品を使う時、やはり気になるのは使用感です。洗顔の場合、例えば気になるのは「しっとり」感のある洗い上がり。同じように化粧水や乳液も、「もちもち」「ふっくら」などの使用感で判断している方が多くいます。でも、しっとりとした使用感なのに、肌そのものが良くなっている様子がないということはありませんか?
注意してほしいのが、化粧品の使用感と効果は違うという事です。使用感は効果を出す成分とは別のもので作り上げられます。例えば肌をアルカリ性にする配合によって、「しっとり」した感触を出す事ができますが、本当に肌が潤うのはまた別の作用です。アルカリ性にすることは悪い事ではありませんが、その感触が潤いの証とは限りません。
もし使用感と効果の違いに誤解を持っているならば、それが商品の選択眼を鈍らせていたかもしれません。本当に「結果」にこだわるならば、まずはこの誤解を解いておきましょう。
泡を過大評価していない?
もう1つ多い誤解が「泡が多い=洗浄力」という感覚。確かに豊かな泡は肌に刺激を加えずに洗う事に大きく貢献してくれます。また泡には汚れを包み込む役割があるのも事実です。しかし「洗う」という事だけを見れば、顔の面積分程度の泡があれば十分なのです。一定以上の泡は優しく洗うことに貢献するものです。
洗顔を作る際、泡の量を多くする為には、洗浄成分ではなく発泡剤を使います。泡が多い程、洗浄成分が多いというわけではないのです。泡を選択のポイントに入れる理由が「優しく洗えるから」ならば期待通りの役目を果たしてくれるでしょう。しかし、泡がいっぱいあるから洗浄力が強い、という認識だとずれが生じるかもしれません。
ただし、泡立ちをすすぎの面から評価しているならば、理にかなっています。今世に出ている洗顔の多くは、長時間肌に残る事を前提としていません。洗顔にかかる時間が長い、すすぎ残しがある、というのは肌にダメージとなります。泡立ちはすすぎの速さを実現しますから、洗顔料を肌に残さない為に泡にこだわるのは正解と言えます。
「落とす」事を第一に考えて選んでいる?
では洗顔を見極める時、着目すべきはどこでしょうか。1つは洗浄成分がポイントです。洗顔の基本は余分な汚れや角質だけをきちんと落とす事。今のランキングでは、潤いを残す洗顔ブームが高じて、潤いを「与える」成分に注目が集まっています。しかしプラスαの成分は優先順位の2番目です。まず着目すべきは「落とす」こと。
洗顔フォームで使われる洗浄成分は、ほとんどが界面活性剤です。この界面活性剤の質によって、洗顔フォームの良し悪しが変わります。界面活性剤には石油由来の安価なものから、天然由来のものまで、幅広い種類があります。
使用されている界面活性剤が、肌に刺激の少ないものである事も洗顔の質を決めるポイントです。極力穏やかな洗浄成分で、余分な汚れだけを落とす。「与える」ことは2番目に、まずは限りなく優しく、でもしっかり「落とす」という洗顔の基本を忘れてはいけません。
成分への誤解や迷信が邪魔をしていない?
成分に着目するのは、素人には骨の折れる事です。「天然由来」「植物由来」「自然派」など、安心感のあるフレーズに頼ってしまうのも仕方ありません。ただし、成分に関する誤解や迷信で損をするケースも少なくないのです。ある程度の知識は洗顔選びに役立ちます。
例えば、嫌われがちな「鉱物油」という言葉。これを言い換えるとミネラルオイルなのはご存知でしょうか。シンプル美容で使用されるワセリンも鉱物油です。植物油については逆に肌に優しいイメージがあります。しかし、きちんと手間をかけて精製されたものでなければ、肌トラブルに繋がる事はあります。
原料が鉱物か植物か、といったことも大事ではあります。しかしそれだけに囚われていて結果が出るわけではありません。原料の質に加えて、精製・加工の過程が品質に大きな影響を及ぼします。では総合的な品質はどのように判断するべきでしょうか。例えば値段は、そのヒントになるのでしょうか。
高級ブランドの洗顔は買い?
洗顔の値段は高い方が良いのか?これは一概には答えが出ません。ただし、良い素材をきちんと加工したものにはそれなりのコストがかかることは予想できます。それを反映した値段であれば、その価値だけの働きをしてくれるはず。ここでは、洗顔の値段感覚のヒントとして、各化粧品ブランドの「洗顔」の位置づけという知識をご紹介します。
洗顔はそのブランドの他のアイテムに比べて安価なものが多くなっています。多くのブランドが洗顔というアイテムを、そのブランドの中でも「手の出しやすい商品」として位置付けています。ブランドラインナップの中でも比較的安価な洗顔を足掛かりに、ブランドの良さを知ってもらう。そして、他の商品にも手を出してもらいたいという考えです。
そこで洗顔料は、ブランドの顔としての品質を託しながら、価格は抑え目に設定してある事があります。つまり、そのブランドの中でもお買得の商品。洗顔は高級ブランドのものを使う、というのは費用対効果の大きい美容法になる可能性があるのです。もし洗顔選びの迷宮に入ってしまったら、少し背伸びした質の良いブランドを試すというのも1つの手です。
W洗顔は必要?
ところで、「洗わない美容法」が流行している昨今、そもそも「W洗顔はするべきか」と悩まれる方がまだまだ多いようです。ここでポイントとなるのが、「日焼け止め」の使用です。老化の第一原因は日焼け。紫外線のダメージを防げば、ほとんどの悩みはなくなります。
ですから優先順位の第1位はやはり日焼け対策。紫外線ダメージを完璧に防ぐケアを前提に、洗顔の在り方を考えるのが王道です。そこでW洗顔については、日焼け止めを落とせるなら不要、落とせないなら必要、という答えになります。日焼け止めの落とし残しの弊害については、ポイント9で後述します。
お湯で落とせる日焼け止めの種類も豊富です。またパウダータイプの日焼け止めなど、肌に残りにくいものもあります。ノーメイクで過ごす日はクレンジングの要らない日焼け止めを使用して、W洗顔無しでも良いでしょう。しかし、日常的に日焼け止め効果のあるベースメイクなどを使用するならば、やはりW洗顔は必要です。
クレンジングとの相性を考えている?
W洗顔ありきで考えた時、洗顔単体ではなく、先に使うクレンジングとの相性で洗顔選びを考えるのは大事なポイントです。いくらダメージの少ない洗顔を選んでも、クレンジング料が肌に残ってしまえば肌には大きな負担です。特に油分の多いクレンジングを使用している場合、その分洗浄力のある洗顔が必要です。
また「落とす」という視点では、クレンジングと洗顔の役割分担をしっかり意識していることも大切です。クレンジングではメイクや日焼け止めなど油分に溶けやすい汚れをしっかり落とす。洗顔ではクレンジング料の残りや古い角質、その他の汚れを落とす。それぞれの役割をしっかり果たせていて、初めて質の良い洗顔が完成します。
せっかくの洗顔選びを台無しにするのが、優しい洗顔料を選んだのに、クレンジングの残りや、洗顔後のぬるぬる感が気になるという状態です。これをこすって落とそうとするのが一番良くありません。洗顔が肌に与える悪影響の最たるものが、こするという刺激です。こする習慣があるのなら、もう少し洗浄力を上げた方が肌にとって良いはずです。
1つの洗顔料 6週間以上使い続けている?
使用する洗顔料の効果、どれぐらいのスパンで判断していますか?先ほど使用感と効果は違うとお話ししました。では効果はどれぐらい使って現れるものなのでしょうか。化粧品が美肌作りに本当に効果を発揮しているとわかるまでに、約6週間かかると言われています。
この6週間は、肌が生まれ変わるまでにかかる期間、つまり、平均的なターンオーバーの周期です。肌の細胞が入れ替わるこの期間に、洗顔で与えた影響が、次に生まれる肌の質を左右します。ここで特に注目したいのが、その洗顔の「洗浄力」と「ピーリング効果」です。この大事な2つのポイント、チェックの仕方はご存知でしょうか。
洗浄力弱すぎチェック:顔より首の方が白くない?
洗浄力が弱い洗顔を長期間使い続けていると、美白や日焼け対策をしているはずなのに、首の方が顔より白いという現象が起こります。この皮肉な現象は、洗い残しが原因です。メイク、日焼け止め、そして油分の多いリッチな基礎化粧品、これらを洗顔で落としきれずに放置すると、酸化や油やけが起こるのです。
その結果、肌がくすみ、黒ずんでいきます。これではせっかくのお手入れが台無しです。この場合は、少し洗浄力を上げることを考えてみて下さい。敏感肌、乾燥肌の方は、洗浄力を上げることを戸惑うかもしれません。
しかし、肌に残って酸化している成分も、肌にとって害です。「優しく、でももっとしっかり落とせるものを」という発想によって、悩みの種である乾燥も改善する可能性があります。
洗浄力強すぎチェック:スキンケア後に潤いが持続する時間は?
貴女のお肌はスキンケア後、何時間潤いを保つことができますか。この持続時間の変化が、洗浄力過剰を見極めるポイントの1つになります。強すぎる洗浄力は、「セラミド」を始めとした角質層の「潤い保持成分」を奪ってしまいます。肌が本来持っている潤い成分以上に保湿力があるものはありません。
これらの成分が流出した角質層はスカスカ、スキンケア無しには長時間潤いを保てなくなっていきます。きちんと汚れを落とさなければいけないのに、潤いを奪いすぎてはいけない。このさじ加減が洗顔選びの難しさです。洗浄力の過度をしっかりチェックするには、洗顔直後だけでなく数時間後の潤いの変化にも、こまめに気を配ってみてください。
数時間後の肌の潤いは、他のスキンケア製品や外気の湿度などにも影響を受けます。判断は難しいかもしれません。しかし、自前の潤い成分が洗顔で奪われていると、潤いが持続する時間が短くなっていく事を感じます。日数をかけてこの点をチェックする事で肌ダメージの赤信号を早めにキャッチしてください。
ピーリングに対する認識、間違っていない?
毛穴やニキビが気になる人に特に勧められるのがピーリング。適切なピーリングは、乾燥肌、敏感肌も含めた全タイプの人に効果の大きいケアです。しかしそのピーリング方法がまずいために、逆に害になっているケースが少なくありません。それが肌の弱い人から嫌煙される一因にもなっています。
ゴマージュ、スクラブ、パック、どのタイプのピーリングも、とにかく刺激の強いものはNGです。無理に角質を除去すると、負荷がかかった部分が硬化したり、ターンオーバーを早めすぎたりといった害があります。早すぎるターンオーバーは未熟でごわつく肌を作り、健康で美しい肌から離れていきます。
ある程度強い刺激を加えるピーリングは、プロに任せましょう。ごくごく優しいピーリング、すなわちその日にたまった余分な角質だけを優しく取り去る事ができるケアを、毎日の洗顔で取り入れるのがお勧めです。毎日行っても問題無いぐらいの優しさで肌をほぐす角質ケアは、美肌作りに大きな貢献をしてくれます。
正しい洗顔を続けた6週間後の貴女の肌、想像できる?
美肌作りも、明確なビジョンと手段が揃ってこそ叶います。適切な洗浄力とピーリング力、この洗顔を続けた貴女の肌は、6週間後どのように変わっているか、想像できるでしょうか。6週間後にはターンオーバーで肌細胞が生まれかわっています。その肌はどんな肌になっていると思いますか?
もし適切な洗浄力で、潤いを保ちながら汚れだけを除去できたら、ターンオーバーを早めすぎず、かつ古い角質だけ取り去り、活発に肌が育てば。このような洗顔によって、赤ちゃん肌を手に入れる事さえ夢ではありません。嘘のような話の根拠は何か。それは健全なターンオーバーが作る肌は、いつだって赤ちゃんのようになるという事実です。
同じ自分の同じ肌、でもそれを作っている細胞は常に入れ替わっています。洗顔がしている事、それは細胞の生まれ変わりであるターンオーバーが健全になるよう仕向ける事です。与えることに比べて落とすことがいかに大きな影響を持つか、もしこれを実践の中で感じ取る事ができれば、貴女はその繊細な感性で、肌を育てる名人になれるはずです。
以下に参考としていくつか洗顔料をご紹介します。ご紹介するものは貴女にとっての正解とは限りません。しかし洗顔が持つ大きな可能性に注目して、様々な商品に目を向けてみて下さい。選択眼を磨く事で、その可能性はさらに広がります。