拭き取り化粧水で角質オフは肌に逆効果!ごわつき肌への正しいスキンケア方法とは
[公開日]2018/04/08[更新日]2018/04/09
拭き取り化粧水は、使うことで顔の角質や汚れを取り除いてくれ、その後に使う化粧品の浸透を良くしてくれます。
ただし、使う人によっては肌を乾燥させたり肌荒れの原因になることもあります。
この記事では、人気の拭き取り化粧水を調査し、その効果や肌への影響について解説していきます。
目次
《ガイド:役所菜々》
ホワイトボックス図書館の美容書籍担当。化粧品・コスメの企画編集を行う。
ホワイトボックス図書館の美容書籍担当。化粧品・コスメの企画編集を行う。
拭き取り化粧水とは肌の汚れを落とす化粧水
まずは、拭き取り化粧水がそもそも何なのかを解説していきます。
拭き取り化粧水は肌の汚れや角質を落とす専用の化粧水
拭き取り化粧水の役割は、大きく分けて2つあります。拭き取り化粧水には肌の古い角質を剥がしてバラバラにする働きがあるので、古い角質をオフして肌をきれいにすることができます。
肌の汚れを落とす拭き取り化粧水は、皮脂を除去や殺菌効果があるため、洗顔のかわりに使うことも可能です。
拭き取り化粧水は、トナー(トーナー)やフレッシュナーと呼ばれることもあります。
拭き取り化粧水と普通の化粧水の違いは何?
普通の化粧水は、洗顔後の肌に水分を与えることが大きな目的です。
一方、拭き取り化粧水の目的は、余分な汚れを落として肌への浸透力を高めるピーリングに近い効果を持っています。
普通の化粧水と拭き取り化粧水は肌への役割が違うため、普通の化粧水を拭き取り化粧水として代用することはできません。
両方使う場合は、先に拭き取り化粧水を使って肌の汚れを落としてから、普通の化粧水をつけて肌を保湿しましょう。
ブースター(プレ化粧水)と拭き取り化粧水の違いは何?
化粧水の前に使う化粧品にブースター(プレ化粧水・導入美容液)があります。
どちらも化粧品の浸透を良くするための化粧品ですが、浸透させる方法が違います。
ブースター(プレ化粧水・導入美容液)の役割
浸透力の高い美容成分によって、硬くなった肌を柔らかくすることでスキンケア効果を高める
拭き取り化粧水の役割
角質を落として、スキンケア効果を高める
浸透力の高い美容成分によって、硬くなった肌を柔らかくすることでスキンケア効果を高める
拭き取り化粧水の役割
角質を落として、スキンケア効果を高める
ブースターと拭き取り化粧水を両方使う場合は、先に拭き取り化粧水で汚れを落とした後にブースターを使った後に普通の化粧水をつける流れです。
拭き取り化粧水で得られる3つの美容効果
拭き取り化粧水を使うことで得られる美容効果には以下のようなものがあります。
肌の古い角質はごわつきやくすみの原因の1つなので、角質ケアに効果的な拭き取り化粧水を使うことで角質が溜まりにくい肌作りができます。
ここまで説明していると、拭き取り化粧水を使ってみたくなる人が多いと思いますが、拭き取り化粧水を使うことで上の肌の状態が悪化する場合があります。
拭き取り化粧水が肌を溶かして肌荒れを悪化させる?
そもそも拭き取り化粧水でなぜ角質が落ちるかというと、肌の角質を溶かす成分が配合されているからです。
拭き取り化粧水に含まれる代表的な2つの成分
拭き取り化粧水には、角質や雑菌を除去する役割を持った下の2つの成分が配合されています。これらの成分は、肌の弱い人にとっては刺激が強すぎるため、赤みがでたりピリッとした感じることもあります。そのため、敏感肌の方やニキビなどの炎症がある人にはおすすめできません。
拭き取り化粧水に含まれる2つの成分が肌に与える効果について、解説していきます。
ピーリング効果のあるAHA
グリコール酸やクエン酸などの総称である「AHA」は角質(タンパク質)を溶かす効果があり、古い角質を剥がれやすくしてターンオーバーをサポートします。しかし、肌を溶かすことは肌にとって刺激になるため、人によっては痒くなったり赤みが出たりしてしまうのです。
拭き取り化粧水に含まれるAHAには、以下のような種類があります。
AHAの種類
グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シトラス酸など
グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シトラス酸など
殺菌効果のあるアルコール
アルコールには殺菌効果や皮脂を取り除く効果があるので、肌をきれいにしてその後につける化粧品の肌への浸透を高めます。肌の殺菌効果はいいことのように聞こえますが、アルコールは悪い菌のみではなく肌に必要な菌まで殺菌してしまうので、肌のバリア機能が弱まってしまうのです。
さらにアルコールは肌内部のうるおいも蒸発させてしまうため、肌が乾燥しやすくなる可能性がでてきます。
人気の拭き取り化粧水を調査!実は効果なしだった?
実際に販売されている人気の拭き取り化粧水に、どの程度の割合で刺激になる成分が入っているのかを調査しました。
今回確認したのは、アットコスメでも口コミ評価の高いクリニーク・美人ぬか・ちふれの3種類の拭き取り化粧水です。
化粧品は配合率の多い成分から成分一覧の先頭に表示されます。
以下が、クリニーク・美人ぬか・ちふれの成分一覧です。
黄色のマーカーは「アルコール成分」、ピンクのマーカーが「ピーリング効果のある成分(AHA)」を表しています。
※画像は公式サイトから引用
3商品ともエタノールが一覧の先頭に来ていることから、アルコール(エタノール)の配合率の多さが気になります。
拭き取り化粧水は角質オフ成分よりも皮脂を除去する成分の配合量が多く、角質オフよりも皮脂除去の効果のほうが高いことがわかります。
結果として、拭き取り化粧水を使い続けると、肌は乾燥しごわつき肌が余計悪化する可能性があるのです。
拭き取り化粧水でごわつき肌の原因は解消できない
拭き取り化粧水を使うと、さっぱりするのと浸透力が高くなるため、肌の調子が良くなったと感じます。しかし、実際には肌バリア機能が低下しているため時間が経つと、また肌がごわついたりくすんだりします。
そのため、肌のくすみやごわつきで悩んでいる肌には拭き取り化粧水はおすすめできません。
肌のごわつきやくすみを根本から対策するには、拭き取り化粧水を使うよりも、徹底的な保湿ケアをしてターンオーバーを整えることが大切になります。
角質ケアで見直すのは拭き取り化粧水よりも基礎化粧品
基礎化粧品のほうがごわつきの原因を解決できる
肌がごわついたりくすんだりする原因は肌の乾燥です。乾燥肌を根本的にケアするには、毎日使っている化粧品の保湿力と浸透力を見直すほうが効果的です。
基礎化粧水は肌の内側に浸透してごわつきの原因であるターンオーバーの乱れを整え、ごわつきにくい肌にしてくれます。
基礎化粧品を選ぶポイント
新しく基礎化粧品を選ぶときは、下の2つがケアできる化粧品を選びましょう。保湿力が高い
肌に潤いを与える保湿成分は、肌のターンオーバーをよくして、ごわつきやくすみに役立ちます。保湿成分の中でもオススメは、セラミドやヒアルロン酸などの長時間うるおいをキープできる成分です。
基礎化粧品を選ぶときは、下のような成分が配合されているかを確認しましょう。
おすすめ高保湿成分
・セラミド
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・アミノ酸
・セラミド
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・アミノ酸
肌への浸透力が高い
化粧品を肌につけても、古い角質が溜まった肌は浸透しにくくなっているため、浸透力を高めてくれる工夫がされている化粧品がおすすめです。成分がナノ化された化粧品や、元々肌にある成分(アミノ酸やコラーゲン)が配合されていると肌に浸透しやすいですよ。
使ってみないとわからない部分もあるので、テスターなどで実際に肌につけてみるといいでしょう。
角質オフに効果的な保湿化粧品おすすめ3選
肌への保湿力と浸透力が高い基礎化粧品を比較して、肌のごわつきやくすみ、乾燥対策におすすめの基礎化粧品を選びました。
下がその結果です。
総合評価 | 保湿力 | 浸透力 |
|
---|---|---|---|
高保湿で乾燥ごわつき肌にぴったり。ナノ化されたセラミドが肌の奥まで浸透 | セラミドナノスフィア、ベントナイト、CVアルギネート | ナノ化された保湿成分セラミドが通常の4倍以上の浸透率 |
|
ナノ化された保湿成分が肌へ届きやすいが、保湿力が劣る | 人型セラミド、コラーゲン | 保湿成分セラミドをナノ化して配合 |
|
優しく肌を保湿するが保湿成分はナノ化されておらず肌の奥まで届きにくい | ヒト型セラミド1,2,3,5,6Ⅱ ヒアルロン酸Na 加水分解ヒアルロン酸 | 成分をナノ化した化粧品に比べて浸透力が劣る |
保湿力と浸透力にこだわっていて、ごわつき・くすみ肌をしっとり肌にしてくれるアヤナスが1位に輝きました。
1位のアヤナスについて、紹介します。
浸透力の高い「セラミドナノスフィア」が肌を優しく保湿する
アヤナスの化粧水には、セラミドの中でも水分保持機能が高い「セラミドナノスフィア」配合されています。セラミドナノスフィアは、通常のセラミドに対し20分の1サイズにナノ化されているため、通常のセラミドよりも肌へ成分が浸透しやすいのが特徴です。
ごわついている肌は通常よりも更に化粧品の美容成分が浸透しにくくなっているため、肌へ浸透しやすいセラミドナノスフィア入りのアヤナスは他の化粧品よりもごわつきにくい肌にしてくれます。
セラミドナノスフィアは肌への刺激も少ないので、肌バリア機能が弱まっている人でも安心して使うことができます。
コウキエキスが肌バリア機能を高めるサポートをしごわつきにくくする
アヤナスに配合されているコウキエキスは、肌の炎症を抑え、肌のバリア機能を高めるサポートをしてくれます。肌のバリア機能が高まると外部の刺激に強い肌になり、ごわつきにくい肌になります。
ごわつき・くすみ肌は肌のターンオーバーが乱れて肌バリア機能が落ちた状態なので、アヤナスの化粧品を使って肌バリア機能高めたい人におすすめです。
試した人の口コミをチェック
良い口コミの傾向「肌に刺激なくしっかり潤う」
・肌がしっとり潤った
・敏感肌の自分でも刺激がなかった
・時間が経っても肌が乾燥しにくかった
・ガサガサだった肌がふっくらしてもちもち肌になった
悪い口コミの傾向「肌のテカリが気になる」
・肌がテカついた
・つけた後にベタつきを感じた
・肌がしっとり潤った
・敏感肌の自分でも刺激がなかった
・時間が経っても肌が乾燥しにくかった
・ガサガサだった肌がふっくらしてもちもち肌になった
悪い口コミの傾向「肌のテカリが気になる」
・肌がテカついた
・つけた後にベタつきを感じた
アヤナスは敏感・乾燥肌にぴったり
アヤナスは低刺激で肌をしっとり潤すのが特徴の化粧品なので、敏感肌や乾燥肌の人に特におすすめです。また、とろみのあるテクスチャーなので、つけ心地をしっとりさせたい人にもおすすめの基礎化粧品といえます。
逆にオイリー肌の人にとっては、ベタつきを感じてしまうのでおすすめできません。
ごわつきやくすみで悩んでいる人は、拭き取り化粧水よりもアヤナスを使ったほうが効果的にスキンケアをすることが可能です。
アヤナスのトライアルセットは公式サイトで1,370円で購入できます
トライアルセット(1,370円/約10日分)
・化粧水
・美容液
・ハリアップクリーム
・アイクリーム
・化粧水
・美容液
・ハリアップクリーム
・アイクリーム
アヤナスのトライアルセットは、アヤナスの公式サイトから1,370円(税抜き)で購入することができます。
本商品を買う前に、肌への浸透・保湿力やテクスチャー、香りなど自分の肌で試してみてください。
楽天やアマゾンなどの他のウェブサイトでは、アヤナスのトライアルセットは販売されていません。
アヤナスを購入できるのは公式サイトだけなので、ぜひ公式サイトをご覧ください。
ごわつき肌の原因は間違ったスキンケア!
肌のごわつきは、洗顔・クレンジングや化粧水の付け方などの肌のお手入れがうまくできていないことが原因の場合もあります。
ここでは正しい洗顔・クレンジング方法と化粧水を付ける方法について解説します。
クレンジング・洗顔は皮膚が厚いところからつけ始める
クレンジングと洗顔を行う手順は以下の通りです。
時間は洗顔を1分〜1分半、クレンジングを1分くらいを目安にしましょう。
クレンジング料は肌に刺激になるため、時間をかけすぎないよう注意しましょう。
クレンジングが終わってから洗顔するので、すすぎ終わって肌が多少のベタいても大丈夫です。
すすぎ残しは肌への刺激になるため、洗顔料が肌に残らないように注意してください。
洗い終わった後にタオルで顔を拭くときは、肌に刺激になるのでゴシゴシこすらないようにしましょう。
化粧水は最後にハンドプレスをして染み込ませる
化粧水をつける手順は以下のとおりです。化粧水をつけるときに気をつけたいのは、手でぱちぱちと頬を叩いて肌に刺激を与えないようにすることです。
刺激を与えると、シミや赤ら顔など、他の肌悩みの原因になります。
また、コットンを使って化粧水をつけると、肌につけるときの摩擦が刺激になる場合があります。
化粧水は手で押し入れるようなイメージで、肌に浸透させましょう。
どうしてもコットンを使いたい場合はひたひたになるまで染み込ませる
どうしてもコットンで化粧水をつけたい場合は、写真を目安にコットンがひたひたになるまで染み込ませて使いましょう。
つけるときは肌を撫でるようにして、刺激を与えないようにしてください。
肌のごわつきや乾燥を予防する生活習慣
紫外線対策を徹底する
紫外線は、肌のバリア機能を低下させてしまい、肌がごわつく原因になります。日頃から紫外線対策を徹底し、肌がダメージを受けないようにしましょう。
紫外線対策にオススメの日焼け止めランキングは「知らないと後悔する紫外線・日焼け止め対策6選(別記事)」からご覧ください。
日頃の癖で顔に触れない
普段の生活で無意識にやってしまっている「頬杖」「顔を無意識に触る癖」などの肌に触れる行為は、肌への刺激になります。顔に触る癖がある人は、意識して顔に触れないようにして、ごわつき肌の原因を作らないようにしましょう。
食事には美肌づくり栄養素を取り入れる
肌のターンオーバーをサポートし、ごわつきにくくしてくれる栄養素を紹介します。下にあげた4つの栄養素は肌をごわつきにくく、美肌にしてくれる効果があるので、普段の食生活に積極的に取り入れましょう。
おすすめ美肌づくり栄養素
・ビタミンC
・ビタミンA
・ビタミンE
・タンパク質
・ビタミンC
・ビタミンA
・ビタミンE
・タンパク質
それぞれの栄養素の肌への美肌効果や多く含まれる食べ物は以下のようなものがあります。
栄養素 | 効果 | 多く含まれる食べ物 |
---|---|---|
ビタミンC | ・肌のターンオーバーをサポートする ・肌のハリやキメを整える ・美白ケアをする | ・赤ピーマン ・ブロッコリー ・カリフラワー ・いちご ・パセリ |
ビタミンA | ・肌のターンオーバーをサポートする ・乾燥肌を防ぐサポートをする | ・にんじん ・かぼちゃ ・トマト ・パプリカ ・ほうれん草 |
ビタミンE | ・血行を良くする ・肌の老廃物を流れやすくする ・肌のバリア機能を高める | ・アーモンド ・卵 ・かぼちゃ ・たらこ |
タンパク質 | ・体内に新しい細胞を生み出す | ・豆腐 ・納豆 ・鶏ささみ ・卵 ・赤身 |
拭き取り化粧水には頼らない!普段のスキンケアを徹底しましょう
肌にごわつきやくすみが現れると、拭き取り化粧水などの効果がありそうな化粧品をあわせて使いたくなりますが、まずは自分が使っている基礎化粧品を見直してみましょう。
肌をしっかり保湿できているかと肌にしっかり浸透しているかをきちんと確認して、普段の基礎化粧品でごわつきやくすみのない美肌を手に入れてください。
ごわつき肌におすすめ基礎化粧品ランキング(ページ上部)
◇参考文献
吉木伸子・岡部美代治・小野真規子『正しいスキンケア事典』
吉木伸子『スキンケア美容医学辞典』
高瀬聡子・細川モモ『いちばんわかるスキンケアの教科書』
小西さやか『コスメの教科書』
鈴木一成『化粧品成分用語事典2012』
小澤王春『自分で調べて採点できる化粧品毒性判定時点』
渡邊晶『栄養学の基本』