【水質分析官が実験】硬水と軟水の違いは味に出るのか?調理実験レポート
[公開日]2016/11/12[更新日]2016/11/13
《ガイド:高島麻呂》
飲料水メーカーにて水質分析官として勤務後、アンチエイジングの神様にて健康ジャンルの企画編集を担当。
飲料水メーカーにて水質分析官として勤務後、アンチエイジングの神様にて健康ジャンルの企画編集を担当。
さて突然ですが、筆者は怒っています。キレています。なぜなら「硬水」は何となくのイメージだけで話がされすぎているからです。
「洋食には硬水がいいよ」とか「中硬水がバランスが取れてて体に良い」だとか「硬水をカラダの調子に分けて飲み分けよう」・・・などなど、好き放題に書かれています。机上論なので、結構書いてあることはバラバラです。
そもそも、硬水と軟水の違いを正しく理解していますか?硬水や軟水が身体に与える影響の違いをご存知ですか?
硬水と軟水がどう違うのか、どんな料理に合っているのか、などという解説は多くあります。しかし、筆者はそういった解説を読んで「実際にやって試したことあるのか?」と思います。
「机上論だけでなく、きちんと検証してお伝えしたい」と考え、今回、料理や飲み物を作って実際に試しました。
実験してみたところ、肉料理もご飯もコーヒーや紅茶も全て軟水の方が美味しかったです。
しかし、それぞれの実験で硬水だからこそ現れる面白い現象もありました。この記事を読めば、硬水と軟水の違いとは何なのかが、やっとわかってもらえるはずです。
目次
軟水と硬水の違いがわからない方へ
どこまで軟水?どこから硬水?
水の「硬度」という言葉を聞いたことがありませんか?
硬度とは、水に含まれるカルシウム塩とマグネシウム塩の含有量を示すものです。硬度は以下のような計算式で算出されます。
実は、硬水と軟水は一言で説明できます。「硬度」が高い水は硬水、低い水が軟水です。
しかも、この硬水と軟水の境界線はWHO(世界保健機関)によって、明確に基準が定義されており、硬度が120mg/l未満が軟水、120mg/l以上が硬水です。
日本の水はほぼ全てが硬度100以下の軟水
ヨーロッパや北米では硬水が多いのに対し、日本では軟水が多いです。ペットボトルやウォーターサーバーも、ほぼ全て軟水です。
水の中に、どうしてカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が入っているのかご存知ですか?
それは、雨水が地面に浸み込み、地下水や川の水になる過程で、地層に含まれている成分がじっくりと水の中に溶け込んでいったものです。
日本は火山列島ですので、傾斜が急な地形である上に、主な地層である火成岩は水が浸透しやすく、地層の中に水が滞留されるのが短いのため、ミネラル分の少ない軟水になるのです。
えーと、つまり、日本は地層の中で水が流れていくのが早いのね。水の中に地層のミネラル分が溶け出す前に湧き出てきちゃうから、ミネラル分の少ない軟水になるということかな?
こんにちは!「アンチエイジングの神様」管理人の安藤美和子です。マミちゃん、その通り!それに対し、ヨーロッパや北米では地層の中で水が流れていくのがゆっくりなのよ。
ヨーロッパや北米では硬水が多い
世界各地で水の硬度が違うのは、各地で土壌の性質が違うことに起因します。
地形が急峻な日本に対し、ヨーロッパや北米では平坦な大地が多いので、地層の中で水が滞留する期間が長いのです。ミネラルが多く溶け出します。
さらに、カルシウムやマグネシウムを多く含む石灰岩の地層が多いことも硬度が高くなる大きな要因です。
こうした水質の差は、世界の食文化の歴史に強い影響を与えているのよ。
軟水だから生まれた日本の食文化
和食は「引き算の料理」と言われます。典型的なのが、和食の基本の「ダシ取り」です。
日本の水はミネラルの少ない清らかな軟水なので、素材の味を水の中に引き出すことができるのです。
清らかな水をたっぷり使って炊いた白飯は、まさに和食の文化です。お吸い物など、水をいただく水がメインの料理も多くあります。
日本の水が軟水だったからこそ、その水質を生かした調理方法が発達したんですね。
日本人にとって、きれいな澄んだ水は料理の基本なのです。硬水ではダシ取りには適さず、美味しいダシを取ることはできませんので、日本食には不向きです。
硬水に含まれるミネラルは、タンパク質を固めてしまう性質を持ちます。タンパク質が固められると、旨味成分が溶け出しにくいので、硬水でダシ取りをしようとしてもうまくいきません。
たとえば、海外で日本食を振る舞おうとしても、水が違うとニッポンならではの美味しさに仕上げることができないかもしれないんだね。水も持ち込まなきゃいけないんだ。
ヨーロッパでは食材の水分を使って調理する
西洋料理は「足し算の料理」と言われます。「ダシが命」とされ、素材の味をうまく活かすことが重要視される日本料理とは違い、「ソースが命」とされており、素材にうまく味を足す料理が基本です。
また焼く、炒める、蒸すといった、水をあまり使わずに、素材に含んでいる水分をうまく利用する調理方法が発達していきました。
同じお米を使った調理法でも水をたっぷり使ってふっくらとしたご飯に仕上げる日本とは対照的に、パエリアなどのパラっと仕上げた調理が一般的です。
へぇー、世界の食文化の違いは水の違いから生まれていたんだね〜。でも、本当に水の硬度が変わるだけで、そんなに味は違うのかな?
実験!硬水の肉料理は本当に美味いのか?
さて、ここは高島の自宅です。コントレックスと牛肉を買ってきました。
今宵、超硬水のコントレックスで肉を煮込んでみたいと思います!
コントレックスでビーフシチューを作る
硬水と軟水の違いについての情報を整理していたところ「硬水は肉料理に適している」という情報を数多く見かけたのです。硬水である「エビアン」の公式サイトにも書いてありました。
西洋の肉を煮込む料理には硬水が向いています。カルシウムが肉を硬くする成分と結びついてあくとして出るので、硬めの肉を煮込んだり、牛肉でだしをとりスープストックを作ったりする場合は硬水が適しています。
出典:エビアン「水と暮らし」
ということで、ビーフシチューを試作してみます。
二つの鍋に炒めたお肉を入れて・・・
左のお鍋には軟水である水道水、右のお鍋には硬水のコントレックスを注ぎます。
硬水で煮るとアクがすごく出てきた
しばらくグツグツさせてみます・・・。軟水のお鍋の方はこんな感じ。コントレックスの方はどうでしょう。
おおっ、アクがすごい!!アク・・・というか泡?
比べるとこんなに違います。
アクが出る効果は間違い無いようですね。
硬水で煮た肉は硬かった
コトコト30分ほど煮込んで完成しました。まずは軟水(水道水)のビーフシチューから食べてみます。
いつも通りの何の変哲も無い味でした。自分で作っておいてなんですが、うまいです。
コントレックスのビーフシチューにチャレンジしてみましょう!
ナイフを入れてみます。
かった。硬い・・・。
食べてみても、かなり硬いです。強く何度も噛まないといけないので、アゴが痛くなります。
あれ?肉料理は硬水の方が適しているんじゃなかったの?
原因を調べてみると、とあるシェフの方のコラムで以下のような記述を見つけました。
硬度の高すぎる水はカルシウム自体が肉を硬くする性質を持っているので、肉の煮込みには使いたくない。
なんとあまりに硬度が高すぎると、カルシウムによって逆に肉が硬くなってしまうんだそうです。
お肉の煮込み料理に使う硬水を選ぶ際には、カルシウム量に要注意だね。
結論としては、軟水の方がおいしかった
正直に申し上げて、軟水でつくったビーフシチューの方がおいしかったです。シチューの味もなんだか塩辛さが引き立ってる感じがして、しょっぱかったです。
やっぱり食べ馴染みのある、軟水が合っているのかもしれません。
下茹でに硬水を使ってアク抜きをして、軟水で柔らかく煮て仕上げるという調理法だと、もう少し美味しく食べられると思うわ。まあ、でもちょっと面倒よね・・・
実験!硬水で炊飯したご飯は不味いのか?
「ご飯を炊くには軟水が良い」と先ほども説明しましたが、本当に硬水で炊くとマズいんでしょうか?
せっかく最強の硬水「コントレックス」があるので、実験してみました。
1合を分量通りに炊いてみる
炊飯器にお米とコントレックスをセットします。ちなみに高島家はいつも無洗米を使用しています。ですから、水を入れてそのまま炊いてOKです。
分量をきっちり合わせて・・・
いざ、スイッチオン!
なんだかモッチモチの硬水(コントレックス)ご飯
「ピーーーーーーー」
さて、コントレックスご飯が炊きあがりました。
さぞパサパサしてるんでしょうね・・・。
見た目は意外と普通です。
もっとパサパサしてる感じなのかと思いきや、一応ツヤもありますね。
食べてみるとモッチモチでした。
見た目の割に表面はかなりネチャネチャ。
表面にハリはなくゴワゴワしていますが、食感はビックリするほどモチモチしています。
もっとパサパサしているのかと思いきや、意外とマズくなくて驚きました。
確かに普通の軟水で炊いたほうが美味しいですが、コントレックスご飯も食べられないレベルまでマズイわけではないですね・・・。
ネットで検索すると、コントレックスでご飯を炊いた方は同じように「モチモチになった」という感想がたくさんあったわ。なんでこんな食感になるのかな?
コントレックスご飯がモチモチになるのはマグネシウムの仕業
硬水にはお米が硬めに炊きあがってしまう欠点がある一方で、マグネシウムはご飯をふっくらモチモチに炊き上げる性質を持ちます。実は、お米を美味しく炊く裏技で軟水に「にがり」を一滴垂らして炊くと、いつものご飯よりもふっくらとモチモチにできるというものがあるんです。これはにがりに含まれている「マグネシウム」をうまく利用した裏技です。
コントレックスはマグネシウムがたくさん入っているので、硬水の割にモチモチしたご飯に仕上がったんですね。
意外とモチモチにはなるので、試してみるのは面白いけど、白米はやっぱり軟水で炊くほうが美味しいわよ。
実験!紅茶やコーヒーの味はどうなるの?
さて、シチューにご飯にと試すと、まだまだアレコレ試してみたくなっちゃいました。
最後に飲み物でも試してみたいと思います。
硬水のコーヒーはものすごく苦かった
実を言うと、高島は大のコーヒー好き。家では必ず飲む直前に豆を挽き、気取ってハンドドリップです。同じ豆(ブラジル)を硬水のコントレックスと水道水で抽出してみます。
光の具合で左のほうが明るく見えますが、色では全く違いがありませんでした。
飲んでみると、とにかくメチャクチャ苦かったです。
なんでしょう・・・同じ苦味でも深煎りのコーヒーを飲んだ時のような苦味ではなく、病院で処方された抗生物質のような嫌な苦味。
飲めば飲むほど、苦味が舌を突き刺し、苦味が口に残ります。これを飲んだ後に、軟水のコーヒーを飲むと甘く感じました。
結局、コントレックスでいれたコーヒーは、コーヒー好きの高島でも飲み干すことができませんでした。ギブアップ。
水だけでそんなに味が変わるんだね・・・びっくり。
マグネシウムはコーヒーの苦味や渋みを強調する
硬水(コントレックス)でいれたコーヒーが、苦すぎて飲めなかったのも、マグネシウムの仕業です。
カルシウムが多いと、コーヒーの苦味を抑えてマイルドな味に変化させる働きがあります。マグネシウムが多いと渋みや苦味を感じやすくなります。
出典:日本天然水研究会「知識ゼロからのミネラルウォーター入門」
また、コーヒーが本来持っていた爽やかな酸味は完全に消え去ってしまいました。
コーヒーに使う水について諸説ありますが、豆の味や香りを引き出せる軟水を使って抽出することをオススメします。
コントレックスの紅茶は色が違う
さて、アンチエイジングの神様チームのオフィスに場所を移しました。今度は紅茶で試してみましょう!使う紅茶はやっぱり定番の日東紅茶です。
今回は硬水を「コントレックス」軟水を「キリン アルカリイオンの水」で実験してみます。
双方のお湯の中に日東紅茶のティーバッグを入れます。
紅茶の色を比較してみましょう。
うーん・・・若干、軟水の方が濃いでしょうか・・・?
あまり違いが見えません。ちょっと角度を変えてみましょう。
硬水、濁ってる・・・?
うわ、何これ、何で濁ってるの??同じ紅茶なのに。
硬水の紅茶が濁ったのはミネラルとタンニンの仕業
紅茶が濁ってしまった原因は紅茶の中の成分のタンニンと、コントレックスに含まれるカルシウムとマグネシウムです。紅茶の中の成分のタンニンは、紅茶を抽出する水の質によって、紅茶を変色させる性質を持っています。
カルシウムやマグネシウムがあまりに多い水を使うと、タンニンと結合して白濁し、色を悪くしてしまうのです。
ちなみに、コントレックスの紅茶は味も香りも薄く、あまり美味しくありませんでした。
紅茶は水の影響を受けやすい飲み物と言えるわね。紅茶には軟水をお勧めするわ。業界団体の日本紅茶協会のホームページでも、紅茶を入れるには軟水が良いと明記されているわよ。
ダイエットや美肌に?鉱水、炭酸水マニアの話は本当?
ミネラルウォーター(鉱水)や炭酸水に詳しい友達が「硬水生活、良いわよ〜っ」という感じですすめてくるんだけど、実際のところはどうなのかな?
…いるわね、そういうヒト。ミネラルが豊富な硬水はなんとなく「健康に良い」と言われがちだけど、飲むときには気をつけなければならない点もあるのよ。詳しく解説するわね。
「軟水」と「硬水」は味わいも違う
さて、実際にそれぞれ飲んでみて、味わいをチェックしてみようと思います。軟水は普段飲んでいるので、硬水のコントレックスを飲んでみることにします。
ゴクゴク・・・
うわーっ・・・
普通の水と違って、飲み込もうとすると水が喉に張り付いて、なかなか離れないような感触があり、飲みづらいです。
水の中の電解質を測ってみよう
水中の電解質(ミネラルなどの無機物)の量を測れる「TDSメーター」を使い、普通のペットボトルの水とコントレックスにどれくらいの差があるのか、数値で見てみましょう。キリンアルカリイオンの水は82ppmでした。
そして、コントレックスは・・・
826ppm。
市販のペットボトルの水のおよそ10倍の量の電解質が入っています!これは飲みにくいはずです・・・。
アルカリイオンの水の硬度が59mg/l。それに対し、コントレックスの硬度が1468mg/lで全然違うからね。硬水の中でも硬度が高く、かなり飲みにくい部類の水よ。硬度が高い水は、軟水よりも飲みにくいのが特徴の一つね。
硬水が「美容・健康に良い」のは本当?
硬水が「美容にいい」というような売り込み方をされているのを見かけたことがありませんか?筆者が考えるに、硬水が軟水よりも優れており、「美容に良い」「ダイエット効果あり」というのは違います。
その理由を解説します。
ミネラル補給のためだけに硬水を飲むのは馬鹿げている
美肌にはアルカリ性の硬水を
硬水のミネラル成分は健康な体作りに不可欠です。体が健康になれば肌も美しくなるわけです。
出典:日本天然水研究会「知識ゼロからのミネラルウォーター入門」
この本に限らず、こうしたことはよく書いてあります。この内容そのものはウソではありません。
確かに硬水に含まれている「カルシウム」や「マグネシウム」といったミネラル成分は、身体には必要不可欠です。
しかし「カルシウム」や「マグネシウム」は、硬水からしか摂れないわけではありません。
むしろ、ミネラル補給の観点なら、硬水を飲むことはたいへん非効率です。
日頃の食事での補給に気をつけてください。また、本当に必要であれば、ミネラル補給のためのサプリメントもあります。
ちなみに、コントレックスを500ml飲んで得られるカルシウムとマグネシウムは、ダイソーで100円で売られている60粒入りのサプリメントを4錠飲めば十分補給できます。
コントレックス500ml(1本¥100程度)
カルシウム・・・234mgマグネシウム・・・37mg
ダイソーのサプリ4錠(約¥7程度)
カルシウム・・・280mgマグネシウム・・・140mg
この事実だけを見ても、ミネラル補給だけを目的に硬水を飲むのは、あまりに馬鹿げていると思います。
ダイソーに限らず、優れたカルシウムやマグネシウムのサプリメントは販売されていますので、ぜひご自身にあったサプリメントを選んでくださいね。
ちなみにコントレックスの公式サイトでは、このように書かれています。
カルシウムが豊富な牛乳・チーズなどの乳製品や、マグネシウムが豊富なナッツ類は、カロリーを気にする方には敬遠されがちなのでは?
そこでおすすめなのが「コントレックス」。わずか500mlに牛乳瓶約1本分のカルシウムとアーモンド約9粒分のマグネシウムを含む、カロリーゼロの「コントレックス」なら、スリミングのパートナーに最適!
出典:コントレックス「成分」
確かに、この内容は嘘ではなく、事実です。
しかし、この目的ならサプリメントをとったり、ミネラルが豊富な食事に気を配るようにした方が安上がりですし手軽です。
硬水でなくとも十分な水分補給は便秘改善に繋がる
硬水を飲むと、便秘が解消でき、ダイエット効果があるという話を聞いたことがありませんか?
確かに硬水にはマグネシウムが原因で、お腹がゆるくなることがあります。
硬水に多く含まれるマグネシウムが腸の運動を促しますので便秘解消に効果的です。
出典:日本天然水研究会「知識ゼロからのミネラルウォーター入門」
しかし、硬水でなくとも、こまめに水を飲んで水分補給することは便秘の予防に繋がります。まずは、日頃の水分補給が不足していないか、生活習慣を見直すべきです。それでも便秘がちであるならば、水の種類を変える前に食生活を見直したり、お医者さんに診てもらうことをおすすめします。
また、硬水に飲みなれていない方が突然硬水を飲むと、便秘解消どころか下痢になって苦しむことも多いです。(実は筆者もこの記事の実験でコントレックスの水やコーヒー、紅茶を飲んで、しばらくお腹が痛くて苦しみました。)
海外旅行に行って「水が身体に合わなくてお腹を壊した」という体験談を聞いたことがありませんか?これも硬水のマグネシウムのはたらきが原因であることが多いです。
海外旅行でおなかを壊した人の話と、硬水が便秘に良いという話は同じ原因の話だったんだね・・・これは注意しないと・・・。
硬水は内臓に与える負担が大きいので要注意
カルシウムやマグネシウムの量が多い硬水は、内臓に負担をかけてしまいます。それが原因で、赤ちゃんやペットに与えてはいけません。また、腎臓病を患っている方も避けてください。
また、硬水の飲み過ぎは結石のリスクもあります。
結石の治療をされる方が「水を意識して補給するように」とお医者さんから言われることがありますが、硬水では結石の原因となる物質が多分に含んでしまうので意味がありません。
硬水は飲む人を選ぶ水なのよね。ミネラルウォーターに深い関心がある人に「硬水が健康に良い」というイメージが先行しているけど、正しい知識をきちんと持つことが大切よ。
何も気にせず安心して飲める軟水がオススメ
日常の水分補給には、自信を持って「軟水」をおすすめします。軟水は悪く言えば「ただの水」に近いです。しかし、水は水であるだけで身体に良い影響をたくさん起こします。
身体のための水分補給なのに、身体に負担をかけながら硬水で水分補給をする意味は筆者には見出せません。
清らかで身体に優しい「軟水」が身の回りに溢れている日本人は幸せだと私は思います。
料理にも美味しく、赤ちゃんから高齢者、病人までみんな気にせずに飲める軟水が水分補給にはベストです。
世界の硬水は違いがあって面白いけど、値段も高いし、身体への負担も気になるので・・・あくまで嗜好品という捉え方が良いのかもしれないわね。メリットデメリットをよく理解するのが大切ね。
「どの水を飲むか」よりも「どれくらい水を飲むか」が大切
ネットショッピング等で簡単に海外のミネラルウォーターが手に入るようになり、ミネラルウォーターマニアが増えました。私も世界各国の水を飲むのは好きで、大地の恵みである天然水にはロマンがありますし「おいしい」と思います。
しかし、身体の60%を水分が占める人間にとって水の一番の目的は「生命の維持」です。水分が不足すると、身体にはさまざまな不調が起きます。水分不足が原因で胃腸の調子が悪かったり、便秘だったりという方も大勢いると思います。
そんな中で「どの水を飲もうか」とこだわるよりも、こだわるべきなのは「十分に水分を摂ること」です。現代人は日常の水分補給が不足しがちです。
ウォーターサーバーを導入したり、水を持ち歩いたり、まずは十分に水分補給ができる環境から整えることが健康の第一歩です。