水質検査機関100人に聞きました!普段どんな飲料水を飲みますか?
[公開日]2016/09/20
こんにちは。アンチエイジングの神様チームのタカシマです。
突然ですが、飲み水ってどれが良いのか、判断つきますか?
筆者は飲料水メーカーで水質分析官として5年半勤務し、お客様の依頼を受けて水質検査を行い、相談を受けてきた経歴があります。その頃も「水って、つかみどころがなくてよく分からない」という声をよく耳にしていました。
一般消費者が納得のいく飲料水選びをするのは、とても難しいと思います。そこで今回は、水の専門家「水質検査機関で勤務する職員」100名に、ご自身の飲み水についてインタビューしてみました。
結果は、、意外なものでしたが水の専門家だからこその、一周回って納得度の高いものでした。順を追ってレポートします。
ウォーターボトルを持って湧き水を汲みに行ったりすると、水汲み場にこのような感じの貼り紙を見たことがありませんか?
これは「水質検査結果報告書」のサンプルです。厚生労働省に認められた水質検査機関が水を検査し「飲料水として使えます」という、利用者に向けた安全の証明のために掲示されています。
ビル管理法だと16項目、井戸水だと13項目、食品営業用なら10項目など法令で検査する項目が決まっています。
筆者も簡易的な水質検査ならできますが、ここまで詳細な水質検査は個人では不可能です。私が勤めていたメーカーでも、こうした専門機関に水を提出して、定期的に検査をしてもらっていました。
本当に水について、絶対的な正しい判断ができるのは「水質検査機関で働く、限られたプロの方だけなんじゃないか?」と思います。
タカシマ「あのぅ、タカシマと申しますが・・・飲料水の研究、検査を専門でやられている方のお話を伺いたくてお電話したのですが・・・」
事務員さん「どういったご用件でしょうか」
タカシマ「あの・・・プロの方々が家でどんな飲み水を飲んでいるか知りたいなぁ〜・・・と思いまして・・・」
事務員さん「ごめんなさい、プライバシーに関わることですし、担当の者も忙しいのでお繋ぎできません。」
タカシマ「そうですよねぇ・・・すみません・・・。」
最初は要領が悪く、うまくいきませんでした。
一日中電話の日々・・・。水質検査機関の一覧とにらめっこ・・・・。
「信頼できるデータ第一」が信条の安藤さんの指示には逆らえません。
ありったけのトークスキルと、ありったけの誠実さを駆使して、電話調査とメール調査を行い・・・
なんとか全国各都道府県、102名の方々にご回答をいただくことができました。
水質検査機関の職員の方102名に聞いた「普段の飲み水に何を使っていますか?」のアンケート結果はこちらです。
市販の水 6.8%
日本では、水質検査の信頼性を高めるために水質検査機関の登録制度があります。
国に認められて、水質検査を実施されている方々は「水道水の安全性については、この目でチェックしてきたから、誰よりも知っている」という自負があり、「水道水に不安を感じる」という方は誰一人としていませんでした。
その結果「水道水をそのまま飲む」という方は7割を超え、水道水に安心しきっているせいか「自分の飲む水に対してこだわりがない」という方が大勢いらっしゃったことは意外でした。
phの話やph値を調整する整水器をおすすめされたりするのではないかと、身構えていましたが、話の根幹の内容はいたってシンプルで「日本の水道水はとっても安全!」ということだけでした。
最も多かったのが「特に気にしていないから」という方々です。ただ、単に気にしていないのではなく「水道水が絶対安全」という確固たる安心感があるからこそだと言えます。
先ほどの「特に気にしていない」という方々も、根本には「誰よりも水道水が安全だと知っている」という発想があるものだと考えられます。
水質検査機関の方々の中には、水道水の調査をしている方もおられるので、そうした環境で働かれている方は特にこのような想いを強くお持ちでした。
安全性に不安を感じているわけではなく、より気分良く、おいしく飲むために工夫、対策をしているという方だけでした。
「塩素が入っていないということは、殺菌がなされていないということなので不安だ」という声は水質検査の職員の中でも多かった意見です。
しかし、それが発展して「塩素の臭いがする方がおいしい」とは・・・。その発想はありませんでした。塩素って、大切なんですね・・・。
東京都民と比較すると、水質検査機関の職員の方々は極端に浄水器を利用する方が少ないようです。
東京都民全体では28.7%の方々がそのまま飲む水には浄水器を通した水を利用すると答えたのに対し、水質検査機関の職員の方々はその半分以下の10.7%です。
「水道水が安全である」という発想はもちろん根幹に存在しますが、それ以上に浄水器の知られざるリスクについてのお話しをされる方がいらっしゃいました。
水道水は塩素で滅菌を行っています。すべてのご家庭の蛇口できちんと塩素が検出されるように管理されているので、どうしても塩素臭がします。
浄水場から遠く離れた末端のご家庭まで滅菌の効果が出るように添加するため、水道水の供給場所から近いご家庭では残留塩素濃度が濃い状態で供給されている可能性があります。
しかし、それも全てのご家庭で安全な状態の水道水をお届けするためなのです。
水道水の水質基準は計51項目に渡り、一般細菌や大腸菌、濁度など細部にまで厳しく規制されています。
「臭気」という項目がありますが、これに「カルキ臭」は含まれません。残留塩素が検出されなければ、逆に水質基準に外れた水になってしまうので、カルキ臭は検出されなければならないのです。この時の臭気は塩素のカルキ臭以外の臭いを指します。
浄水器のパッケージに「有害物質を除去」などと描かれている影響で「水道水の中には有害物質が入っている」というイメージがついてしまっていますが、日本の水道水の水質基準は人間が赤ちゃんの頃から一生涯(70年間)に渡り、一日2リットル水道水を飲んだとしても、健康に何ら害を与えないという観点で定められています。
高額な浄水器を購入して、有害物質を取り除こうと躍起にならなくとも、初めから水道水中に有害物質なんてほとんど入っていないのです。
せっかく安全のために残留塩素のある水道水を提供していたのに、直前で塩素を除去されてしまうことで、水の出口近辺が不衛生になってしまうことのリスクが大きいとの指摘が多かったです。
各メーカーの浄水器の取扱説明書には「浄水器の出口付近を定期的に掃除をしましょう」と書かれています。新品の歯ブラシを使用して、よく磨くようにと指示している機種も多いです。
浄水器に対し、フィルター交換は当然のこととして、周囲の衛生状態まで気を配り、完璧な管理をしている方がどれほどいらっしゃるのでしょうか・・・。
水質調査機関の職員の方々に浄水器をつけている人が少ない理由は、こうした浄水器のリスクをよくご存知であることが大きな理由の一つだと思われます。
しかし、10.7%の方々は自宅でフィルター交換やメンテナンスを行いながら、衛生的な状態で浄水器を利用していらっしゃいます。
そうした方々からも、お話を伺っていますのでご紹介します。
やはり、料理や飲み物には塩素臭が気になるので、それを除去するために使っているという声です。
水道水に塩素は必要で、塩素があった方が安心だとわかっているけど、塩素臭の無い方が「おいしい」からつけているということですね。
職員の方自身は「つけなくて良い」と思ってはいるものの「つけてると気分が良い」という軽い理由や「妻が言うので仕方なく」ということで付けている方がいらっしゃいました。
そうした方はこのように話してらっしゃいます。
これも水道水には絶大な信頼を持っていますが、「冷えた水が良い」ということや「硬度」という、安全とは違う他の要因が決め手になっているようです。
インターネット通販で北海道から九州、韓国からフランスと世界中の水を買うことができます。値段も安く、送料無料で配送され、2リットル100円を切るような激安の価格で購入できたりもしますが、ペットボトルの水には注意点もあります。
水質調査機関の職員の方々が口々におっしゃっていたのは、栓を開封後早めに飲みきることの重要性です。
塩素が入っていない水を一度開封すると、雑菌がボトル内に侵入し、水中に菌が繁殖してしまうからです。
特に夏場、ペットボトルで直飲みしてしまった場合は、賞味期限は関係なく、保管せずにその日のうちに飲みきることが大切です。
口の中は雑菌だらけなので、口の中の菌がボトル内に侵入すれば、あっという間に繁殖します。そんな水を飲んだことが原因で、健康被害が出る恐れもあります。
水質検査機関の職員の方々から「外出時などに限定しています」という声が多いのも、そうした衛生的な理由によるものです。
今回、全国各地の水質検査機関の方々に相談したところ、とても親切に私の相談に乗ってくださり、感激しました。
私の質問にご回答くださった水質検査機関職員の皆様、本当にありがとうございました。
たくさんの水質検査のプロの方とお話をさせていただきましたが、「水道水が一番安全」だと認識した上で、地に足のついた水選びをしていくのが大切だと感じました。
最後に、今回の調査で私が印象に残った、職員の方の体験談を紹介します。
水選びは奥が深いです。飲み水に対して、正しい知識を持って、メーカーの話ばかり鵜呑みにせず、フラットな視点で良い水を選べるようになることが大切だと思います。
この記事を読んでくださった方々が、豊かな水ライフを送られることを心より祈っております。
突然ですが、飲み水ってどれが良いのか、判断つきますか?
筆者は飲料水メーカーで水質分析官として5年半勤務し、お客様の依頼を受けて水質検査を行い、相談を受けてきた経歴があります。その頃も「水って、つかみどころがなくてよく分からない」という声をよく耳にしていました。
一般消費者が納得のいく飲料水選びをするのは、とても難しいと思います。そこで今回は、水の専門家「水質検査機関で勤務する職員」100名に、ご自身の飲み水についてインタビューしてみました。
結果は、、意外なものでしたが水の専門家だからこその、一周回って納得度の高いものでした。順を追ってレポートします。
本当に水の違いがわかる「水質検査機関」の人って・・・?
ウォーターボトルを持って湧き水を汲みに行ったりすると、水汲み場にこのような感じの貼り紙を見たことがありませんか?
これは「水質検査結果報告書」のサンプルです。厚生労働省に認められた水質検査機関が水を検査し「飲料水として使えます」という、利用者に向けた安全の証明のために掲示されています。
ビル管理法だと16項目、井戸水だと13項目、食品営業用なら10項目など法令で検査する項目が決まっています。
筆者も簡易的な水質検査ならできますが、ここまで詳細な水質検査は個人では不可能です。私が勤めていたメーカーでも、こうした専門機関に水を提出して、定期的に検査をしてもらっていました。
本当に水について、絶対的な正しい判断ができるのは「水質検査機関で働く、限られたプロの方だけなんじゃないか?」と思います。
こういう水質検査機関で働く人たちって、家に帰ったらどんな水を飲んでるのかな?
こんにちは!「アンチエイジングの神様」管理人の安藤美和子です。あら!まみちゃん、鋭いわね。今回はタカシマくんの調査結果を一緒に見ていきましょう。
ガチで水質検査機関の職員の方100名に聞きました
タカシマ「あのぅ、タカシマと申しますが・・・飲料水の研究、検査を専門でやられている方のお話を伺いたくてお電話したのですが・・・」
事務員さん「どういったご用件でしょうか」
タカシマ「あの・・・プロの方々が家でどんな飲み水を飲んでいるか知りたいなぁ〜・・・と思いまして・・・」
事務員さん「ごめんなさい、プライバシーに関わることですし、担当の者も忙しいのでお繋ぎできません。」
タカシマ「そうですよねぇ・・・すみません・・・。」
最初は要領が悪く、うまくいきませんでした。
一日中電話の日々・・・。水質検査機関の一覧とにらめっこ・・・・。
「信頼できるデータ第一」が信条の安藤さんの指示には逆らえません。
ありったけのトークスキルと、ありったけの誠実さを駆使して、電話調査とメール調査を行い・・・
なんとか全国各都道府県、102名の方々にご回答をいただくことができました。
水質検査機関の職員の方102名に聞いた「普段の飲み水に何を使っていますか?」のアンケート結果はこちらです。
調査時期:2016年9月
調査対象:水質検査機関の会社、財団法人等で勤務される職員の方
取材方法:電話取材、メール取材
調査対象:水質検査機関の会社、財団法人等で勤務される職員の方
取材方法:電話取材、メール取材
水道水 74.7%
浄水器の水 10.7%市販の水 6.8%
えっ、こんなに水道水をそのまま飲んでる人が多いの?プロの研究者だから、成分とかにもっとこだわってるのかと思ったら・・・
このデータだけだと分析しづらいので、東京都民で同様の調査を行ったデータと比較してみます。
東京都民を対象に行われた調査と比較すると・・・
「東京都民」データ出典:東京都水道局「水道事業に対するお客さま満足度調査」(H26)
東京都民のデータと比較すると、かなりの差があるね。浄水器を設置してる人が少ない・・・。
市販の水を買っている人も極端に少ないですね。詳しい話は、タカシマくんのレポートの続きを見てみましょう。
水質検査機関職員の方の7割が、自宅で水道水を飲む理由
日本では、水質検査の信頼性を高めるために水質検査機関の登録制度があります。
国に認められて、水質検査を実施されている方々は「水道水の安全性については、この目でチェックしてきたから、誰よりも知っている」という自負があり、「水道水に不安を感じる」という方は誰一人としていませんでした。
その結果「水道水をそのまま飲む」という方は7割を超え、水道水に安心しきっているせいか「自分の飲む水に対してこだわりがない」という方が大勢いらっしゃったことは意外でした。
phの話やph値を調整する整水器をおすすめされたりするのではないかと、身構えていましたが、話の根幹の内容はいたってシンプルで「日本の水道水はとっても安全!」ということだけでした。
水道水の味や香りを特に気にしていないから
最も多かったのが「特に気にしていないから」という方々です。ただ、単に気にしていないのではなく「水道水が絶対安全」という確固たる安心感があるからこそだと言えます。
水道水がいかに安全か誰よりも知っているから
先ほどの「特に気にしていない」という方々も、根本には「誰よりも水道水が安全だと知っている」という発想があるものだと考えられます。
水質検査機関の方々の中には、水道水の調査をしている方もおられるので、そうした環境で働かれている方は特にこのような想いを強くお持ちでした。
中には「煮沸して使います」という方も
安全性に不安を感じているわけではなく、より気分良く、おいしく飲むために工夫、対策をしているという方だけでした。
過激派!?「逆に塩素が入っている方が美味しいよ」派
「塩素が入っていないということは、殺菌がなされていないということなので不安だ」という声は水質検査の職員の中でも多かった意見です。
しかし、それが発展して「塩素の臭いがする方がおいしい」とは・・・。その発想はありませんでした。塩素って、大切なんですね・・・。
水質検査機関の方々が指摘する浄水器のリスク
東京都民と比較すると、水質検査機関の職員の方々は極端に浄水器を利用する方が少ないようです。
東京都民全体では28.7%の方々がそのまま飲む水には浄水器を通した水を利用すると答えたのに対し、水質検査機関の職員の方々はその半分以下の10.7%です。
「水道水が安全である」という発想はもちろん根幹に存在しますが、それ以上に浄水器の知られざるリスクについてのお話しをされる方がいらっしゃいました。
水道の水をより安全なものにしてくれるだろう・・・と信じて疑っていなかった浄水器にリスクがあるなんて考えたこともないわ。どういうことなのかしら?
確かにそうよね。詳しくは続きを見てみましょう。
水質検査機関の職員の方の叫び…「塩素を悪者にするな!」
こちらは電話でお話しした、ある水質検査機関の職員の方のお話です。水道水は塩素で滅菌を行っています。すべてのご家庭の蛇口できちんと塩素が検出されるように管理されているので、どうしても塩素臭がします。
浄水場から遠く離れた末端のご家庭まで滅菌の効果が出るように添加するため、水道水の供給場所から近いご家庭では残留塩素濃度が濃い状態で供給されている可能性があります。
しかし、それも全てのご家庭で安全な状態の水道水をお届けするためなのです。
水道水に課せられている水質基準は厳しい
水道水の水質基準は計51項目に渡り、一般細菌や大腸菌、濁度など細部にまで厳しく規制されています。
「臭気」という項目がありますが、これに「カルキ臭」は含まれません。残留塩素が検出されなければ、逆に水質基準に外れた水になってしまうので、カルキ臭は検出されなければならないのです。この時の臭気は塩素のカルキ臭以外の臭いを指します。
浄水器のパッケージに「有害物質を除去」などと描かれている影響で「水道水の中には有害物質が入っている」というイメージがついてしまっていますが、日本の水道水の水質基準は人間が赤ちゃんの頃から一生涯(70年間)に渡り、一日2リットル水道水を飲んだとしても、健康に何ら害を与えないという観点で定められています。
高額な浄水器を購入して、有害物質を取り除こうと躍起にならなくとも、初めから水道水中に有害物質なんてほとんど入っていないのです。
水道水から塩素を取り除いてしまうリスク
水質検査機関の職員の方々は、浄水器が塩素を取り除いてしまうことについて、以下のように語っています。せっかく安全のために残留塩素のある水道水を提供していたのに、直前で塩素を除去されてしまうことで、水の出口近辺が不衛生になってしまうことのリスクが大きいとの指摘が多かったです。
各メーカーの浄水器の取扱説明書には「浄水器の出口付近を定期的に掃除をしましょう」と書かれています。新品の歯ブラシを使用して、よく磨くようにと指示している機種も多いです。
浄水器に対し、フィルター交換は当然のこととして、周囲の衛生状態まで気を配り、完璧な管理をしている方がどれほどいらっしゃるのでしょうか・・・。
水質調査機関の職員の方々に浄水器をつけている人が少ない理由は、こうした浄水器のリスクをよくご存知であることが大きな理由の一つだと思われます。
普段、水道水を飲まない水質調査機関の職員の方々の意見
水質調査機関の方でも浄水器をつける人は存在する!
前章では、水質調査機関の方々が浄水器のリスクについて警鐘を鳴らしていることをお伝えしました。しかし、10.7%の方々は自宅でフィルター交換やメンテナンスを行いながら、衛生的な状態で浄水器を利用していらっしゃいます。
そうした方々からも、お話を伺っていますのでご紹介します。
なんだかんだ言って、塩素の臭いが気になる!
やはり、料理や飲み物には塩素臭が気になるので、それを除去するために使っているという声です。
水道水に塩素は必要で、塩素があった方が安心だとわかっているけど、塩素臭の無い方が「おいしい」からつけているということですね。
妻がつけたがるので、なんとなくつけている・・・
職員の方自身は「つけなくて良い」と思ってはいるものの「つけてると気分が良い」という軽い理由や「妻が言うので仕方なく」ということで付けている方がいらっしゃいました。
水を買う層もわずかながら存在する
普段の飲み水には市販の水を利用するという方々についても、6.8%というわずかな数字(東京都民は20.0%)ながらも、存在します。そうした方はこのように話してらっしゃいます。
これも水道水には絶大な信頼を持っていますが、「冷えた水が良い」ということや「硬度」という、安全とは違う他の要因が決め手になっているようです。
インターネット通販で北海道から九州、韓国からフランスと世界中の水を買うことができます。値段も安く、送料無料で配送され、2リットル100円を切るような激安の価格で購入できたりもしますが、ペットボトルの水には注意点もあります。
水質調査機関の職員の方々が口々におっしゃっていたのは、栓を開封後早めに飲みきることの重要性です。
塩素が入っていない水を一度開封すると、雑菌がボトル内に侵入し、水中に菌が繁殖してしまうからです。
特に夏場、ペットボトルで直飲みしてしまった場合は、賞味期限は関係なく、保管せずにその日のうちに飲みきることが大切です。
口の中は雑菌だらけなので、口の中の菌がボトル内に侵入すれば、あっという間に繁殖します。そんな水を飲んだことが原因で、健康被害が出る恐れもあります。
水質検査機関の職員の方々から「外出時などに限定しています」という声が多いのも、そうした衛生的な理由によるものです。
おいしい水が良い水というわけではない
今回、全国各地の水質検査機関の方々に相談したところ、とても親切に私の相談に乗ってくださり、感激しました。
私の質問にご回答くださった水質検査機関職員の皆様、本当にありがとうございました。
たくさんの水質検査のプロの方とお話をさせていただきましたが、「水道水が一番安全」だと認識した上で、地に足のついた水選びをしていくのが大切だと感じました。
最後に、今回の調査で私が印象に残った、職員の方の体験談を紹介します。
水選びは奥が深いです。飲み水に対して、正しい知識を持って、メーカーの話ばかり鵜呑みにせず、フラットな視点で良い水を選べるようになることが大切だと思います。
この記事を読んでくださった方々が、豊かな水ライフを送られることを心より祈っております。