乳酸菌サプリを選ぶ7つのポイント 口コミランキングではわからない事実
[公開日]2015/04/13
乳酸菌サプリに興味を持たれた方は、何だから身体に良さそうと漠然と考えているかもしれません。ここでは、乳酸菌と腸の関係から乳酸菌の全容を掘り下げて解説します。今一度乳酸菌、乳酸菌サプリを摂取する前に確実な知識を身につけましょう。
自分にとってベストな乳酸菌を知るためには、乳酸菌が働く腸の事を知らなければなりません。消化器官として知られている腸ですが、他にも大きな働きがあります。そしてそれらの働きが、乳酸菌への注目が高まった一因でもあります。
働きの1つは免疫防御機能です。腸には体内に入ってきた異物の侵入を判断し、有害なものを追い出す役割があります。腸が自然治癒力の要として注目されるのは、免疫細胞の約7割を担っていることに由来しています。
もう1つは解毒作用です。解毒の臓器と言えば肝臓ですが、腸がブロックしきれなかった有害物質だけが肝臓に行く仕組みになっています。もし腸の解毒作用が弱っていれば、肝臓に負担がかかるわけです。
では、美容と腸の働きには、どんな関係があるのでしょうか。美容に関わる腸の悩みと言えば、多くは便秘です。便秘という状態は、腸の健康を示すバロメーターですが、宿便自体が美容に悪いわけではありません。便秘状態にある貴女の腸の健康状態が、美容や健康に悪さをしています。美容と腸の関わりについて、もう少し掘り下げて知ってみましょう。
美容と腸の関係を解き明かすキーワードは「活性酸素」です。腸内環境が良いと、肌細胞を傷つける活性酸素を退治する機能が高まります。一方腸内環境が悪ければ、肌だけに限らず全身の老化が進んでしまいます。
若いマウスと老いたマウスの腸内細菌を入れ替えた実験では、若いマウスの動きが緩慢になり、とたんに老けたという結果が出ています。腸の健康を保つことは、実年齢に沿わない若さの秘訣です。では腸の若さを保つには、どうすればいいのでしょうか。
腸の中にはおよそ1000種類以上の腸内細菌がいる事がわかっています。それらは3種類に分けられます。
①善玉菌(ビフィズス菌、ブルガリア菌、ガゼイ菌、アシドフィルス菌、ラブレ菌等の乳酸菌はここに該当)
②悪玉菌
③日和見菌 この中で圧倒的多数を占めているのは日和見菌です。日和見菌はその名の通り、善玉と悪玉、数で優勢な方の働きを助ける性質を持っています。腸内環境を良く保つには、悪玉菌より善玉菌が数的優位で、日和見菌が善玉菌の働きを助けている状態が必要です。
そこで善玉菌を増やすと健康になる、という知識が知られているわけですが、では腸内を善玉菌だけにして、悪玉菌を殺せばいいのかというと、そうではありません。腸の健康の良し悪しは、あくまで善玉菌と悪玉菌の適切なバランスで成り立っています。悪玉菌は善玉菌が歯の立たない有害物質を駆逐する必要な菌です。しかし、悪玉菌の数が優勢になると、身体にとって有害な物質を作ってしまうのです。
健康な腸に必要な条件は2つです。1つは先述の通り、善玉菌優勢である事。もう1つは、腸内細菌の数自体が多い事です。これらの条件が整った健康な腸を維持していると、
・感染症に強い
・疲労回復が早い
・病気になりにくい
・新陳代謝が活発
・細胞が老化しにくい
・精神安定
・ビタミン等の栄養素、酵素、ホルモンが適切に形成される といった様々なメリットがあります。腸の行う、消化、免疫防御、解毒といった働きが、これだけ多くの成果を果たしてくれるのです。
健康、美容、アンチエイジング、またアトピーなどにも効果を持つ腸の健康。善玉菌を増やす事については後述しますが、併せて気を付けたいのが腸内細菌の数そのものを増やす事です。現代日本の生活習慣、例えば清潔へのこだわりなどは、実は腸の細菌を増やす為にはプラスではありません。また腸に大きな影響力を持つのが食習慣です。
ここで、乳酸菌を摂る前に是非知っておきたい食生活と腸の健康について触れておきます。日本人の腸内環境は食の欧米化によって悪くなっています。理由は高脂肪の食事が善玉菌を殺すからです。ある研究では、肥満者の腸内には善玉菌がほとんどいなくなっていたそうです。
いくら乳酸菌などの善玉菌を摂取しても、食習慣が台無しにしてしまう事がわかっています。また、日本人の腸内細菌数自体が減ってしまったことも、食の欧米化が影響しています。日本食には、腸内細菌の餌となる成分「オリゴ糖」が豊富でした。大豆、玉葱、ゴボウなど、日本食でよく使う食材に含まれているものです。
腸内細菌に餌を与えその数を増やすには、野菜の摂取が欠かせません。伝統的な食生活から離れたことは、腸を弱らせ、老けさせる一因になってしまいました。また日本食は元々乳酸菌の宝庫でもあります。味噌や醤油など発酵食品を多用しています。例えば納豆には善玉菌や日和見菌が多数含まれています。乳酸菌を摂取する上で、それを台無しにしてしまう食生活をしていないか見直すことは、効果を出す為に忘れてはいけない事です。
ところで、個人の腸内細菌の内容は、腸を見れば個体識別できるほど違うそうです。そしてどのような腸内細菌を持っているか、その組成は一生変わりません。しかし3種類の菌のバランスや腸内細菌の数自体は、生活習慣や食生活によって変わっていきます。
効果的に腸を健康にするには、自分の個性に合った善玉菌や、腸内細菌の数を増やすことが必要です。ではもう少し詳しく腸内細菌の個性の仕組みを探っていきましょう。その先には上手な乳酸菌の摂取に繋がるヒントがあります。
腸の粘膜を覆っているのはムチン層という層です。ムチン層は血液型によって生成物質が異なります。質の良い乳酸菌を摂取しても、自身の持っているムチン層と相性が良い乳酸菌でなければ、ムチン層にくっつくことが出来ません。乳酸菌として働くことも出来ないのです。
また、白血球の形や生活環境によっても合う乳酸菌は変わります。ではどうすれば相性の良い乳酸菌を知ることができるのでしょうか。それを知るためには、ある乳酸菌を2週間程試してみることしかありません。2週間で腸内環境がどれくらい改善したかを測るのです。腸内環境改善の目安とできるのが、排泄物です。
摂取している乳酸菌の効果を測るため、排泄物のチェックポイントとなるのは、質、量、頻度の3つです。質は、色と匂いをみてください。色は艶のある黄色、バナナに近いものが理想的です。また腸内環境が良いほど匂いが弱くなります。量は、かつての日本人は1日350g程でしたが、現在では男性で150g程、女性で80g程にまで減ってしまいました。少ないほど腸内細菌が少ないと判断できます。
頻度は多すぎても少なすぎても良くありません。便秘も下痢も腸内細菌バランスの乱れや、ストレスによる善玉菌減少によるものです。ストレスが要因の場合は、自律神経が乱れ、交感神経優位になっていることも影響しています。ここに挙げた排泄物の3つのポイントが改善されれば、その乳酸菌は貴女の腸内環境を良くしているということがわかります。
では次に、効果的な乳酸菌の摂取形態にも着目してみましょう。乳酸菌はそのまま摂取しても、約9割が腸に届かないと言われています。胃酸に弱く、腸に届く前に死んでしまうのです。そこで「有胞子性乳酸菌」という、胃酸などに殺されない「生きて腸まで届く」乳酸菌がサプリなどで使用されるようになりました。
しかし、そこで終わりではないのです。乳酸菌が働くためには、次の難関があります。それが腸の免疫機能です。腸内は言わば閉鎖的な村のような環境です。よそ者は排除という体質があります。せっかく届いた乳酸菌が追い出されてしまう事もあるのです。
では胃酸で死んだ乳酸菌や、追い出された乳酸菌は無用のものなのでしょうか?そうではありません。「死菌」となったものが、腸にいる善玉菌を増やす働きあることがわかっています。乳酸菌そのものではなく、乳酸菌からできた生成物が私たちの健康に様々な効果を持つことがわかったのです。
生きて腸に届く乳酸菌だけでなく、死んだもの、ムチン層にくっつけず働けなかったものも、腸の健康に意味があることがわかってきました。そこから更に研究は進み、腸に乳酸菌を届けるだけでなく、元々いる乳酸菌を増やすという発想の研究が行われています。それらの研究成果によって、現時点で私達がとれる乳酸菌増加法は3種類になりました。
1つは生きた乳酸菌を届ける「プロバイオティクス」。
2つ目はオリゴ糖をはじめとした乳酸菌の餌を与えて、乳酸菌増殖を図る「プレバイオティクス」。
新たに登場した3つ目は、乳酸菌の「分泌物」や「菌体成分」といった、「乳酸菌生成物質」が乳酸菌を増やす「バイオジェニックス」。
「バイオジェニックス」によるアプローチは乳酸菌を増やすとともに、悪玉菌を抑制する事もできます。また「菌体成分」という乳酸菌の構成物質が腸の免疫組織を刺激し、アレルギー抑制やNK細胞活性化に効果が期待できる事がわかっています。今後は、「生菌」からこういった乳酸菌生成物質を利用した「死菌」へと、その注目がシフトチェンジしていくことが考えられます。
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知っておくべき腸のこと
自分にとってベストな乳酸菌を知るためには、乳酸菌が働く腸の事を知らなければなりません。消化器官として知られている腸ですが、他にも大きな働きがあります。そしてそれらの働きが、乳酸菌への注目が高まった一因でもあります。
働きの1つは免疫防御機能です。腸には体内に入ってきた異物の侵入を判断し、有害なものを追い出す役割があります。腸が自然治癒力の要として注目されるのは、免疫細胞の約7割を担っていることに由来しています。
もう1つは解毒作用です。解毒の臓器と言えば肝臓ですが、腸がブロックしきれなかった有害物質だけが肝臓に行く仕組みになっています。もし腸の解毒作用が弱っていれば、肝臓に負担がかかるわけです。
腸の持つ偉大な美容効果を再確認
では、美容と腸の働きには、どんな関係があるのでしょうか。美容に関わる腸の悩みと言えば、多くは便秘です。便秘という状態は、腸の健康を示すバロメーターですが、宿便自体が美容に悪いわけではありません。便秘状態にある貴女の腸の健康状態が、美容や健康に悪さをしています。美容と腸の関わりについて、もう少し掘り下げて知ってみましょう。
美容と腸の関係を解き明かすキーワードは「活性酸素」です。腸内環境が良いと、肌細胞を傷つける活性酸素を退治する機能が高まります。一方腸内環境が悪ければ、肌だけに限らず全身の老化が進んでしまいます。
若いマウスと老いたマウスの腸内細菌を入れ替えた実験では、若いマウスの動きが緩慢になり、とたんに老けたという結果が出ています。腸の健康を保つことは、実年齢に沿わない若さの秘訣です。では腸の若さを保つには、どうすればいいのでしょうか。
腸の健康を握る腸内細菌とは?
腸の中にはおよそ1000種類以上の腸内細菌がいる事がわかっています。それらは3種類に分けられます。
①善玉菌(ビフィズス菌、ブルガリア菌、ガゼイ菌、アシドフィルス菌、ラブレ菌等の乳酸菌はここに該当)
②悪玉菌
③日和見菌 この中で圧倒的多数を占めているのは日和見菌です。日和見菌はその名の通り、善玉と悪玉、数で優勢な方の働きを助ける性質を持っています。腸内環境を良く保つには、悪玉菌より善玉菌が数的優位で、日和見菌が善玉菌の働きを助けている状態が必要です。
そこで善玉菌を増やすと健康になる、という知識が知られているわけですが、では腸内を善玉菌だけにして、悪玉菌を殺せばいいのかというと、そうではありません。腸の健康の良し悪しは、あくまで善玉菌と悪玉菌の適切なバランスで成り立っています。悪玉菌は善玉菌が歯の立たない有害物質を駆逐する必要な菌です。しかし、悪玉菌の数が優勢になると、身体にとって有害な物質を作ってしまうのです。
健康な腸とは?
健康な腸に必要な条件は2つです。1つは先述の通り、善玉菌優勢である事。もう1つは、腸内細菌の数自体が多い事です。これらの条件が整った健康な腸を維持していると、
・感染症に強い
・疲労回復が早い
・病気になりにくい
・新陳代謝が活発
・細胞が老化しにくい
・精神安定
・ビタミン等の栄養素、酵素、ホルモンが適切に形成される といった様々なメリットがあります。腸の行う、消化、免疫防御、解毒といった働きが、これだけ多くの成果を果たしてくれるのです。
健康、美容、アンチエイジング、またアトピーなどにも効果を持つ腸の健康。善玉菌を増やす事については後述しますが、併せて気を付けたいのが腸内細菌の数そのものを増やす事です。現代日本の生活習慣、例えば清潔へのこだわりなどは、実は腸の細菌を増やす為にはプラスではありません。また腸に大きな影響力を持つのが食習慣です。
乳酸菌摂取が無駄になる?知らなきゃ損!食生活の影響
ここで、乳酸菌を摂る前に是非知っておきたい食生活と腸の健康について触れておきます。日本人の腸内環境は食の欧米化によって悪くなっています。理由は高脂肪の食事が善玉菌を殺すからです。ある研究では、肥満者の腸内には善玉菌がほとんどいなくなっていたそうです。
いくら乳酸菌などの善玉菌を摂取しても、食習慣が台無しにしてしまう事がわかっています。また、日本人の腸内細菌数自体が減ってしまったことも、食の欧米化が影響しています。日本食には、腸内細菌の餌となる成分「オリゴ糖」が豊富でした。大豆、玉葱、ゴボウなど、日本食でよく使う食材に含まれているものです。
腸内細菌に餌を与えその数を増やすには、野菜の摂取が欠かせません。伝統的な食生活から離れたことは、腸を弱らせ、老けさせる一因になってしまいました。また日本食は元々乳酸菌の宝庫でもあります。味噌や醤油など発酵食品を多用しています。例えば納豆には善玉菌や日和見菌が多数含まれています。乳酸菌を摂取する上で、それを台無しにしてしまう食生活をしていないか見直すことは、効果を出す為に忘れてはいけない事です。
腸内細菌には個性がある?
ところで、個人の腸内細菌の内容は、腸を見れば個体識別できるほど違うそうです。そしてどのような腸内細菌を持っているか、その組成は一生変わりません。しかし3種類の菌のバランスや腸内細菌の数自体は、生活習慣や食生活によって変わっていきます。
効果的に腸を健康にするには、自分の個性に合った善玉菌や、腸内細菌の数を増やすことが必要です。ではもう少し詳しく腸内細菌の個性の仕組みを探っていきましょう。その先には上手な乳酸菌の摂取に繋がるヒントがあります。
個性に合った乳酸菌を摂らなければ意味がない?
腸の粘膜を覆っているのはムチン層という層です。ムチン層は血液型によって生成物質が異なります。質の良い乳酸菌を摂取しても、自身の持っているムチン層と相性が良い乳酸菌でなければ、ムチン層にくっつくことが出来ません。乳酸菌として働くことも出来ないのです。
また、白血球の形や生活環境によっても合う乳酸菌は変わります。ではどうすれば相性の良い乳酸菌を知ることができるのでしょうか。それを知るためには、ある乳酸菌を2週間程試してみることしかありません。2週間で腸内環境がどれくらい改善したかを測るのです。腸内環境改善の目安とできるのが、排泄物です。
相性の良い乳酸菌を見極める!
摂取している乳酸菌の効果を測るため、排泄物のチェックポイントとなるのは、質、量、頻度の3つです。質は、色と匂いをみてください。色は艶のある黄色、バナナに近いものが理想的です。また腸内環境が良いほど匂いが弱くなります。量は、かつての日本人は1日350g程でしたが、現在では男性で150g程、女性で80g程にまで減ってしまいました。少ないほど腸内細菌が少ないと判断できます。
頻度は多すぎても少なすぎても良くありません。便秘も下痢も腸内細菌バランスの乱れや、ストレスによる善玉菌減少によるものです。ストレスが要因の場合は、自律神経が乱れ、交感神経優位になっていることも影響しています。ここに挙げた排泄物の3つのポイントが改善されれば、その乳酸菌は貴女の腸内環境を良くしているということがわかります。
生きて腸に届くだけでは十分ではない?
では次に、効果的な乳酸菌の摂取形態にも着目してみましょう。乳酸菌はそのまま摂取しても、約9割が腸に届かないと言われています。胃酸に弱く、腸に届く前に死んでしまうのです。そこで「有胞子性乳酸菌」という、胃酸などに殺されない「生きて腸まで届く」乳酸菌がサプリなどで使用されるようになりました。
しかし、そこで終わりではないのです。乳酸菌が働くためには、次の難関があります。それが腸の免疫機能です。腸内は言わば閉鎖的な村のような環境です。よそ者は排除という体質があります。せっかく届いた乳酸菌が追い出されてしまう事もあるのです。
では胃酸で死んだ乳酸菌や、追い出された乳酸菌は無用のものなのでしょうか?そうではありません。「死菌」となったものが、腸にいる善玉菌を増やす働きあることがわかっています。乳酸菌そのものではなく、乳酸菌からできた生成物が私たちの健康に様々な効果を持つことがわかったのです。
届けるだけで終わらない!育てて増やすという発想
生きて腸に届く乳酸菌だけでなく、死んだもの、ムチン層にくっつけず働けなかったものも、腸の健康に意味があることがわかってきました。そこから更に研究は進み、腸に乳酸菌を届けるだけでなく、元々いる乳酸菌を増やすという発想の研究が行われています。それらの研究成果によって、現時点で私達がとれる乳酸菌増加法は3種類になりました。
1つは生きた乳酸菌を届ける「プロバイオティクス」。
2つ目はオリゴ糖をはじめとした乳酸菌の餌を与えて、乳酸菌増殖を図る「プレバイオティクス」。
新たに登場した3つ目は、乳酸菌の「分泌物」や「菌体成分」といった、「乳酸菌生成物質」が乳酸菌を増やす「バイオジェニックス」。
「バイオジェニックス」によるアプローチは乳酸菌を増やすとともに、悪玉菌を抑制する事もできます。また「菌体成分」という乳酸菌の構成物質が腸の免疫組織を刺激し、アレルギー抑制やNK細胞活性化に効果が期待できる事がわかっています。今後は、「生菌」からこういった乳酸菌生成物質を利用した「死菌」へと、その注目がシフトチェンジしていくことが考えられます。
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