オフィスと店舗で選び方が違う！元メーカー員の業務用ウォーターサーバー６選

ウォーターサーバーについて調べてみると「一般家庭に設置する」というイメージで書かれているページが大半です。しかし、基本的にウォーターサーバーは家庭用として使うよりも、業務用として活用する方が活躍します。

「業務用」と言っても、置き場所はオフィスの場合もあれば、美容院や不動産屋さん、スポーツジムに飲食店など様々です。こうした業態や環境によって、選ぶべきサーバーは異なるため、この記事では「店舗」と「オフィス」に分けてオススメの業務用ウォーターサーバーを紹介します。





家庭と職場で最も違うのは「人数」です。

せっかく導入するのですから、職場にいる社員みんなが満足に使えないと意味がありません。職場用のウォーターサーバーを選ぶ際には、消費量が多くなることを念頭に入れた上で選ばなければなりません。

そうした観点から重要になってくる「選ぶポイント」を３点紹介します。

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これは基本中の基本、特に大切なポイントです。

２０人の社員数で１日に500ml程度使うと考えると、月に２０営業日あるとして、１ヶ月で約200リットルほど消費することになります。そうなると、ボトルの本数にして月に15本以上頼むことになってきます。

1本あたりの水の値段の差が大きな影響を月額料金に与え始めます。月間電気料金に注目するよりも、まずはなるべく水単価が低いサーバーを選ぶことが大切です。（宅配料については、宅配無料の業者が主流です。）

筆者が水メーカーに勤務していた頃、ウォーターサーバーの解約理由について調べたことがあったのですが「使いすぎ」というのが主な理由の中にありました。

社員の皆さんに使っていただくために導入したのに、社員の皆さんが喜んで使っていると経費がかかり、最終的に止めることになってしまう・・・。これでは、何の意味もありませんよね。社員さんからも不満が出て、担当者の方も「何でこんなものを導入したんだ」と質問攻めに遭うのではないでしょうか・・・。

そんなことにならないためにも、料金は最優先で、しっかり比較して選びましょう。

先述の通り、社員でたくさんの水を使うようになると水ボトルの交換の回数が増えます。水ボトルの容量が少ないとあっという間に交換することになり、何度も水ボトルの交換に手間がとられてしまい面倒です。

初めから量を多く使うことが分かっているので、なるべく量が多い水ボトルを選んだ方が良いでしょう。「水タンク交換が面倒だから・・・」と社員がサーバーの利用を遠慮するということも考えられます。

１2リットル以上の水ボトルがおすすめです。

注文や追加注文に関しては、定期配送が主流です。その都度、電話しなければならなかったりはありませんので、ご安心ください。

企業の社員のために選ぶ場合はデザインよりも、機能性に重点を置いて取り扱いのしやすい機種を選んだ方が良いです。

ボトル交換の方法であったり、温度調整の方法であったりと各社に工夫がありますので、注目して比較すると良いでしょう。

例外として、社員がリラックスできるようにと、とてもインテリアにこだわった休憩室を準備されているといったことなら、デザインにこだわったサーバーも多くありますので、後述の「店舗でお客様に向けに設置する場合」の項目も読んでいただけるとより深く検討できる思います。

職場にオススメのウォーターサーバー

おすすめ順にランキング形式でご紹介します。

メーカー	クリクラ 省エネサーバーL	サントリー 天然水ウォーターサーバー	コスモウォーター スマートプラス
総合評価	1位 ゴミが出ない リターナブル	2位 天然水では安価 機能も魅力	3位 サーバーが高性能 ワンウェイボトル
１ヶ月の コスト	21,250円 (204L使用)	29,900円 (202.8L使用)	32,300円 (204L使用)
水の価格	約52円/500ml	約74円/500ml	約79円/500ml
サーバーの機能
ボトルの容量	12L	7.8L	12L

宅配水業界最大手のクリクラはコストが安くてオススメです。

サーバー自体はスリムなデザインですし、ボトルの保管用のスタッカーも用意してくれますので、スマートに設置することは可能だと思います。

ボトル内に外気が混入する不安もHEPAフィルターで対応されているのも良い点ですね。サーバーのレンタル代無料です。


唯一の天然水ウォーターサーバーの紹介です。比較的安価で人気の天然水を楽しめる上に、サーバーが高機能なところがポイントです。

７．８リットルのパックなので、水交換も簡単です。

特に「４段階温度調整機能」は他社にはなく、便利です。弱温機能は70度〜75度のお湯が出るので、お茶を入れるには適温。また、弱冷モードは10度〜15度なので、内臓を傷めることなく身体にやさしい水分補給を手助けします。

また、このサーバーも扉内部のボタンを操作すればチャイルドロックを解除することができるので、スムーズなお湯利用が可能です。


水のコストが安い上にサーバーが機能的なのがポイントです。職場環境にピッタリのサーバーです。

特にチャイルドロックを常時解除できる「チャイルドロックフリー機能」は、子どもがいない大人だけの職場にはもってこいの機能です。

スムーズにお湯が出るので、他のサーバーよりもお湯が出しやすく設定できます。ただしその場合は、大人の方でも冷水と温水をうっかり間違えて火傷する心配もありますので、安全性には十分注意してくださいね。

サーバーのレンタル料金無料なのも嬉しいポイントですね。

ＲＯ水って何？天然水じゃなくてもいいの？

なるべく安価な水を選ぶ際、「ＲＯ水」か「天然水」かを選択しなければなりません。

表の中では２社のＲO水サーバーを紹介しました。基本的に天然水よりもＲＯ水の方がコストが低く、水代が安いです。

天然水は特定の水源から得た地下水ですが、ＲＯ水は水の中の不純物をほぼ完全に除去し、人工的に作った清らかな水です。ウォーターサーバーのメーカーでは、これにミネラル成分を添加し、人工のミネラル水を製造しています。水成分そのものは天然のミネラルウォーターと遜色ありません。


不純物をほぼ完全に除去できるので、原水に希少価値の高い天然水を使用する必要はなく、水道水でも構いません。これがコスト減につながっている理由です。

科学の力と技術で、高品質な美味しい水を安価で提供できるようになっています。




・・・魚の話がそのまま通じるかはわかりませんが、イメージとしては間違っていないと思います。

一般的な浄水器で作れるような水ではありませんし、逆浸透膜浄水器というのもあるにはありますが、非常に高い価格設定です。メンテナンス代無料というわけにもいかず、メンテナンスにはそれ相応の技術が必要です。説明書を読んで自分で・・・というものもありますが、なかなか難しいです。

社内で水を思う存分供給することを考えると、低コストでおいしい水が手に入るRO水を活用することが賢い判断であることは間違いありません。

ご存知の通り、「天然水がおいしい」というイメージがあまりにも強く、天然水は人気です。それももちろん間違いではありませんが、天然水、RO水両方ともおいしいですよ。味は是非飲んで試してみてください。コーヒーやお茶もおいしくなりますよ。

「ワンウェイボトル」と「リターナブルボトル」って、どっちが良いの？

水宅配サービスで使われるボトルタイプには「ワンウェイボトル」と「リターナブルボトル」の２種類があります。

「ワンウェイボトル」は中の水を使うとクシャクシャに潰れていき、使い切りで捨てるタイプのボトルです。

「リターナブルボトル」は何度も繰り返し使うために、頑丈にできているタイプのボトルで、配達時に業者が回収してくれます。繰り返し使うので、ボトルが潰れないように頑丈にできています。

基本的にはサーバーのためにどれほどのスペースがとれるか、というのが判断材料になるかと思います。サーバーのためにあまり広いスペースが確保できない場合は「ワンウェイボトル」、比較的広いスペースが確保できるのであれば「リターナブルボトル」ならゴミが出ないのでオススメです。

水宅配会社との契約書を交わす前に、社内で自由記述で記入可能なアンケートに回答してもらい、現状で社員が飲料水に対して、どんな欲求が持っているのかを吸い上げると、優先順位がわかりやすくなるのでオススメです。


職場と店舗で大きく異なる点は「お客さんの目につく」という点です。

内装などインテリアにこだわった店舗を構えていらっしゃる方は、特にウォーターサーバーの設置によってイメージが崩れてしまうことを気にされるのではないでしょうか。現在では、設置することで、より空間がオシャレになるようなサーバーも登場しています。

お客様の印象が良くなるサーバーを選ぶためのポイントを３点紹介します。

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元々、ウォーターサーバーは単なる「水を提供する装置」として存在し、無機質なデザインのものが多くありました。

しかし、家庭でウォーターサーバーを導入する方が増えたことなどから、インテリアにこだわる方も増えてきた影響を受けて、おしゃれなデザインのサーバーが数多く登場しています。

お客様のためのスペースですから、あまり大きなものを置いて、スペースを奪ってしまってはもったいないですよね。

スリムなものを置いて、なるべくこれまで通りのゆとりを確保できるようにしましょう。事前にサイズをよくチェックし、お店の中のどこに置くのかよく検討することが大切です。

これも省スペースの観点から重要です。使い切りのワンウェイボトルなら、飲みきった後のボトルの保管場所に困らず、くしゃくしゃに潰して捨てれば良いのでスマートです。

また「リターナブルボトル」ですと、水を出すと「ボコボコ・・・」と外気がボトル内に入っていく音がします。お客様によっては、あまり良い気持ちがしないとこともあるので、衛生面の不安を感じさせない点もオススメです。

店舗にオススメのウォーターサーバー

おすすめ順にランキング形式でご紹介します。

メーカー	フレシャスデュオ	cado × CLYTIA	CLYTIA × amadana
総合評価	1位 低コスト高機能	2位 足元交換で楽	3位 独特のデザイン
デザイン	グッドデザイン賞	cadoコラボ	amadanaコラボ
１ヶ月の コスト	32,676円 (201.6L使用)	34,200円 (216L使用)	34,200円 (216L使用)
水の価格	約75円/500ml	約79円/500ml	約79円/500ml
サーバーの機能
サイズ	W290 D363 H1125	W300 D380 H1150	W390 D390 H1400
ボトルの容量	7.2L	12L	7.8L

どこに置いてもマッチしそうなデザインのサーバーです。

外観は「雫」をイメージしたデザインで、カラーバリエーションの４色もスカイグレー、ナチュラルピンク、ミルキーベージュといった淡いデザインのものが３種と一線を画すメタリックブラックというラインナップで、どんな環境にもマッチしそうでオシャレです。

デザイナーの方が給水口やボタンの位置までこだわっており、単に見た目が良いだけでなく、使い勝手が良いことも、オススメする大きな理由の一つです。

空気清浄機や加湿器など、オシャレな家電のデザインで有名な「cado」とのコラボサーバーです。

このサーバーも単に見た目がオシャレなだけではなく、高性能なところがポイントです。色は落ち着いたホワイトに加え、シックなブラック、そしてウォーターサーバーのデザインとしてはなかなか派手なボルドーの３色でどれもオシャレです。

特にボルドーは空間のアクセントとして、うまく使えばカッコ良いと思います。

様々な個性的なデザインの家電を取り扱う「amadana」とのコラボサーバーです。

ウォーターサーバーのイメージを根底から覆すモダンなデザインはとにかくかっこいいです。色はオフィスにぴったりのブラック、リビングにぴったりのホワイトと、個人的にオススメなのがブラウン。

ブラウンの色合いが独特でオシャレなヘアサロンやオフィスで渋いアクセントになるのではないでしょうか。

先述の２点のサーバーと比較すると、性能面では少々見劣りしますが、しっかりと衛生管理機能が付いているところはありがたいですね。

一言「天然水です」と添えて、好印象に！

突然ですが、筆者よりお客様サービスについてのご提案をさせてください。

お客様にお出しする上で「天然水」というのはイメージが良く、そのイメージだけで「おいしいだろうなぁ」と感じますよね。お客様に飲み物をお出しする際に「天然水で淹れたコーヒーです」などと話してみてはどうでしょうか？

せっかくウォーターサーバーを導入するなら「天然水ブランド」を生かして、お茶やコーヒーを出してみるのも良いと思います。

職場に社員の福利厚生のために設置する場合

水分補給は健康管理の基本です。夏は特に熱中症の危険があります。

外回りの営業マンや、外で作業する従業員のためにウォーターサーバーを設置するということは福利厚生として価値が極めて高いです。

冬も空気が乾燥しているため、水分補給は大切です。喉の粘膜が乾燥しているとウイルスに感染しやすくなり、風邪やインフルエンザの原因の一つになってしまいます。ウォーターサーバーを導入しすることは、職場に潤いを与えることにつながります。

ティーバッグの紅茶やインスタントのホットコーヒーでも味が変わります。また、カップラーメンも美味しくなります。夏場は水出しでお茶を作ったりしても良いですね。自宅の水や、職場に持参していた浄水ポットの水、給湯室の電気給湯器の水道水の味とは違うはずです。

毎日の休憩で飲むコーヒーが美味しくなれば、業務時間のモチベーションが上がります。
自動販売機は便利ですが、難点として電気代の問題と、社員の自己負担になるという点があります。ウォーターサーバーを導入することを契機に、自動販売機を止めるというのも手です。

自販機で飲み物をペットボトルで毎日買うというのは、一般的には贅沢と考える方が多いのではないでしょうか。水筒を持ってくる方も多くいらっしゃるはずです。ウォーターサーバーはそういった社員の皆さんの助け舟になります。
職場に水の備蓄は揃っていますか？もし備蓄されていないのなら、ウォーターサーバーが活用できます。

備蓄水として、別途に準備すると「賞味期限」の問題があり、賞味期限までに災害が起きないとその備蓄水は使えなくなってしまいます。

しかし、ウォーターサーバーがあれば常に水を使いますので、社員全員の安全が確保できる量の水を保ち、そのストックから日々使っていけば良いのです。そうすれば、いつ災害が起きて断水になっても、会社には新鮮な水が潤沢にあるので安心です。

店舗でお客様サービスのために設置する場合

お客様にお出しする飲み物は、水道水で作った場合と比べて美味しくなります。温水がすぐに出るので、来客時に速やかにお茶やコーヒーが準備できるのもメリットですね。

自由に飲めるようにセッティングしておくことで、お客様が遠慮なく飲むことができます。夏は特に冷たい水を何杯か欲しいこともあるかと思います。そうしたお客様に対し、セルフサービスで飲料水が飲めるようになっていればおかわりも気兼ねなくできますね。

おしゃれなウォーターサーバーが空間のアクセントとなり、よりいっそうお店が洗練されたイメージになることを狙えます。

テレビドラマのセットでもウォーターサーバーが登場する機会が増え、「ウォーターサーバーがある＝おしゃれ」というイメージが定着しつつあります。そうした、新鮮かつおしゃれなイメージをお店に取り入れることでお客様の好印象につながります。

お客様のためだけでなく、ぜひスタッフの方にも自由に使うように促してください。

これまではなかなか業務中に水分補給がしにくかったかもしれませんが、店内にウォーターサーバーがあれば、スマートに水分補給が可能です。

こまめな水分補給は疲れのたまり具合に差が出てきますし、スタッフの皆さんの健康維持に役立ちます。

業務用のウォーターサーバーを使うのは誰か？という視点が大事

ウォーターサーバーを選ぶ上で、ウォーターサーバーを導入する目的が重要なポイントです。従業員ならコスト削減などが重要になりますが、お客様が使うものなら見た目も重要な要素になってきます。

この記事で紹介してきた通り、ウォーターサーバーには各社で意外と大きな特徴の違いがあります。ぜひ目的に沿ったウォーターサーバーを選び、後悔しないようにしてくださいね。