男の洗顔・保湿!基本から学ぶメンズスキンケア〜油田王の逆襲〜
[公開日]2016/05/27[更新日]2016/09/01
「香川の油田王」
突然何事かと思われたでしょう。これは、香川出身である筆者のニックネームでした。
なぜか?…この記事にたどり着くくらいの皆さんですから、なんとなく分かりますよね。
そう、僕は…すごくアブラ顔だったのです。それこそ顔のアブラが売れるなら間違い無く金持ちじゃい!と思うくらいの、王という名にふさわしいアブラ産出量だったのですが、残念ながら僕は、アラブのアブラ王ならぬただのアブラが王(顔)でした。
と、陽気に冗談をかましていますが、他にもアトピーを併せ持っていたりと肌に関する悩みは尽きずコンプレックスとしてずっと抱えてきました。
また、筆者の地元である香川県高松市は全国的にも日照時間が長く、それが影響してか、2015年の総務省家計調査(HP「全国家計調査No.1」から)によると、化粧水購入額が6568円で全国第4位、乳液購入額にいたっては3305円で全国第1位という結果に。
そんな住環境や肌に関する経験から、スキンケアに対する関心は強く持ち合わせており、自分の体質にあったフェイスケア法を長年にわたって模索しています。
ということで、ここではそんな自身の体験を踏まえつつ、理論に重きを置いた男性的視点で、メンズの適切なフェイススキンケアについて皆さんと見ていきたいと思います。
この項目では、メンズフェイススキンケアの重要性を知ってもらうために、男性の印象と仕事とを結びつける聞き捨てならないデータを紹介します。
男性は女性に比べて、仕事に対して何かと求められることが多いものです。
職場に対しては成果を出すことが、そして家庭に対しては1円でも多くの稼ぎを持ち帰ることが、この世界での一般的な男の役割でしょう。油田王も例に漏れずそんな感じでした。
そしてここに、肌と仕事にまつわるデータがあります。
《出典:なぜ、一流の男は「肌」を整えるのか(あさ出版)》
肌がキレイなビジネスマンの約75%は「仕事を効率的にこなしている」と思い、肌を整えると仕事がうまくいくと実感している、というのです。
さらに、美容に対して月3,000円以上かけている人の70%を超えるビジネスマンが、「仕事を評価されていると感じている」と答えていることが、アンケート(書籍「なぜ、一流の男は「肌」を整えるのか(あさ出版)」調べ)から分かりました。
肌の美しさが仕事への自信までもたらしているのでしょうか。
また、筆者は営業職に就いていたことがあるのですが、その頃を振り返ってみると、営業成績がイケイケな人たちは確かに清潔感が漂っていたような気もします。
中にはヌタ〜ッとしたような感じの人もいましたが、なんというか…上司からの評判は良くない印象です。残念ながら、数字だけを見ると正当な評価がなされていない、そんな感じでした。
当の本人も評価されていないことに薄々気づいていたのか、上司への愚痴が非常に多いものでした。(先輩すみません)
かくゆう筆者は、話下手だったので営業トークは苦手でしたが、滑ることには長けており(?)、油のごとく人の懐にヌルッと滑り込むワザで営業成績は下から3番目くらいでした。
っと、脱線しましたが、今、清潔感の話題が出ましたよね。清潔感と言っても様々な要素があります。その中でも「肌」は重要な要素となっているようです。
メンズスキンケア大学(http://mens-skincare-univ.com/enquete/article/005180/)による調査では、「肌で男性の印象は変わりますか?」との問いに、なんと87%もの女性がイエスと答えているのです。
《データ参照:メンズスキンケア大学》
このデータから、肌のコンディションが清潔感などの男性の印象に関わってくるものだということが読み取れます。
そしてさらに、清潔感を感じることと仕事に対する印象はどのように結びつくかを具体的に考えてみると、
という方程式が成り立ちそうです。
身なりの手入れが行き届いているということは、自己に対する管理力があると認識される傾向があるのです。確かに、見た目がズボラな印象だと何かとルーズなのではないかと思う気持ちは理解できます。
それに加えて、先ほどのデータにもあったように、約9割近くも「肌で男の印象が変わる」という女性の社会進出が高まりをみせる現代。ビジネスにおける肌重要度は今後もさらに増していくことが予想できます。
また、日常を送る中で男性の肌と女性の肌でとは決定的に異なる事情が存在します。
それは、「男の肌は隠せない」ということです。
女性は化粧という秘密兵器で肌のマイナスポイントをある程度カバーすることが可能ですよね。その反面、男性は常に、素肌。いつも丸腰で勝負しなければならないのです。
つまり、女性よりも素肌力が大切になってくる、ということなのです。
そういうわけで、男性と肌との間には、社会を生きていく上で大切な関係にあることがお分かりいただけたでしょうか。所得にも影響してきそうな気がしてきましたね。
それでは、次のステップからは肌の役割と構造を知り、フェイススキンケアに対する理解を深めていくことにしましょう。
この項目と次の項目では、「相手を知り己を知る」ことを行いたいと思います。ここでいう相手とは「肌」のことであり、己とは「自身の肌タイプ」を示しています。
意味を知ることなくスキンケアを実践するのでは、なかなか応用が利きません。応用とは、自分の肌に適した方法を自分で探し出すことができる力のことです。
そして、肌は年齢や季節によっても刻一刻と状況が変わっていくものでもあります。基本を理解することが、あなたの肌にとってベストなスキンケアに繋がっていくと考えています。
それではまず、「相手を知る=肌を知る」ことについて見ていきましょう。
図を見ながら解説していきましょう。
肌の一番上にある角質層には、角質細胞というウロコ状の細胞がタイルのように敷きつめられています。これは、外的刺激を遮断する役割を担っています。
しかし、細胞だけで刺激を防ぐにとどまらないのが、肌のすごいところなのです。
皮膚の表面には皮膚常用菌と呼ばれる菌が住んでいます。肌の乾燥などを防ぐために分泌している皮脂を、この皮膚常用菌が分解することで弱酸性の脂肪酸を生成していくのです。
私たちの体に害を及ぼす雑菌やウイルスはアルカリ性の場合が多く、それらの雑菌が繁殖しないように弱酸性の環境を作り出している、というわけです。
肌の弱酸性を生み出す機能は、天然の殺菌機能でもあったんですね。
さらに、角質細胞同士の間には、セラミドやコラーゲンといった保水機能のある脂質で埋められており、より頑丈に微生物やアレルゲンの進入を防いでいます。
これらの働きによって、ウイルスによる感染や病気の予防、そして紫外線による細胞のDNAダメージを回避しているのです。人間の身体は本当に良くできています。
この肌のバリア機能ですが、うまく働かせるためには日頃のメンテナンスが必要になってきます。そのメンテナンスというのが、洗顔であり、化粧水などによる保湿といったケアなのです。
そう感じている人は男女問わず多いのではないでしょうか。それにはきちんとした理由がありました。
男のテカリの原因、それは、男性ホルモンです。
男性ホルモンは男女共に分泌されていますが、男性の男性ホルモンは、女性の10倍ほども分泌されています。
そして、男性ホルモンに影響を受けて分泌される男性の皮脂量は、女性の皮脂量の2倍以上になるとも言われています。
それに加えて、男性の肌の水分量は女性の約半分であることも、皮脂量増加の原因に。肌が乾燥するのを防ぐために、より皮脂を分泌するようになるのです。これらの原因により、男の肌は女性に比べてテカりやすかったのです。
また、皮脂は、毛穴にある皮脂腺という部分から分泌されています。皮脂がたくさん出るということは、それだけアブラが毛穴を通るということで、その結果毛穴(の入り口)が広がってしまうことになります。
筆者の油田が盛況だった時も、確かに毛穴がブツブツしていました。
毛穴が広がると、肌のキメが悪くなり、荒れた印象を与えがちになります。
つまり、男性こそ肌のケア(皮脂のコントロールと皮脂分泌を抑える水分の保持)を行う必要がありそうです。
一つ前の項目では、相手を知る(肌を知る)ための解説をしてきました。ここでは、次のステップ、己を知る(自身の肌タイプを知る)ことを行いたいと思います。
まずは、あなたの肌がどのタイプに当てはまるのかをチェックしてみましょう。
肌質によってスキンケアの方法が異なってくるので、自身の肌タイプを知ることはとても重要です。
ちなみに筆者は、典型的なオイリースキンかと思いきや、まさかのインナードライスキンでした。肌質チェックは大事ってことです。
それでは、各肌質の特徴について見ていきましょう。
肌に十分な水分があり、その水分を適度な皮脂によって保持する力も高いことから、みずみずしくしっとりとした弾力ある感触です。
また、気温や湿度などの外的要素にも柔軟に対応できるので、ノーマルスキンはトラブルに一番強い肌と言えます。
男女による肌の違いの項目でも解説しましたが、大量の皮脂が皮脂腺(毛穴)を通ることになるので、毛穴が開きがちになり肌が荒れた印象に。
また、保湿能力は高く、気温や湿度などの外的刺激には強いほか、シワができにくいといった良さはあるものの、なにぶんベトベトしていて自分自身が不快な思いをします。
オイリースキンは空気中のゴミや雑菌も吸着しやすい環境なので、洗顔などのケアを適切に行わなければ皮膚の炎症に繋がってしまうこともあります。
夏は皮脂量や水分量がアップするため肌の調子が良くなる一方、冬は粉をふくほどの乾燥状態になるなど、季節の変化には弱いところがあります。
また、皮脂量も保湿力も低いということは皮膚のバリア機能が低下しているということなので、外的刺激による炎症が生じやすく、かゆみの原因になることもあります。
そして、水分不足による小ジワの発生や、バリア機能の低下から紫外線を通しやすくなることで、シミを引き起こしやすくもなります。ドライスキンの方に特にチェックしてもらいたいのが保湿方法です。
油っぽいのでオイリースキンと早合点しがちですが、肌内部の潤いが足りないためハリがなく、小ジワが目立つこともあります。
水分量は年とともに減少する傾向にありますが、それを考慮せず、若い頃オイリースキンだった人がそのままのスキンケアを続けてしまった場合に陥りやすい肌質です。
オイリー肌かなぁと、なんとなく思っている人が意外とこの肌質だったりします。きちんと見極めたいところです。
対策としては、過剰に脂分をとりすぎないこと、です。
男性ホルモンの低下にともなって皮脂の分泌も減少していくことから、30代半ばの人に多いのが特長です。そして、部位に合わせたケアを行っていない場合、最終的にはオイリースキンやドライスキンへと転じやすくなります。
カサつく部分には乳液までの手入れをしっかりし、脂っぽい部分には乳液をつけない。洗顔の順番を脂っぽいところから始めるなどの対策を講じていきましょう。
自分の肌タイプが理解できたところで、具体的なスキンケア方法へと話を進めましょう。
スキンケアというと、洗顔したり化粧水をつけたりすることだと思っていませんか?実は、それだけではないのです。
健康でキレイな肌を作る上で必要なスキンケアは、洗顔や保湿などの外側からの働きと、食事や新陳代謝活性化などの内側からの働きに分類されます。
洗顔の際に使う石けんや洗顔料、そして保湿の際に使用する化粧水・美容液・乳液などは、化粧品という扱いになります。
化粧品とは化学物質の複合物であり、成分によって効果や使用感が大きく異なることはもちろんの事、自分の肌質に適したものでなければ肌に刺激を与えてしまうことになりかねません。
一般的に、男性は皮脂が過多で、女性は不足しがちです。そのため、女性用のスキンケア商品は油分が多く含まれている場合があり、男性が女性のスキンケア商品を使うとベタつき感が強く出てしまうことがあります。
一方メンズスキンケア商品は、皮脂除去や皮脂が原因のニキビに対する抗菌成分を目的とした化学物質が配合されていることが多くなっています。使用感としてはサッパリとしたものが大半です。
しかし、メンズスキンケア商品はまだまだ種類が少なく、配合成分もコスト(安さ)を重視したものが流通している状態なので、慎重に選ぶ必要があります。
また、乾燥肌や敏感肌の男性には、女性用のスキンケア商品を活用することも視野に入れて欲しいと思います。
先ほども言いましたが、メンズスキンケア商品はサッパリしたものが大半で、なおかつ種類が豊富に揃っているわけではないので、女性用の方が質の高いものを得られると考えています。
商品の選び方のポイントは各項目で随時解説していきますので、ここからは手入れの意味と具体的な方法に入っていきましょう。
顔の保護膜である脂肪酸(皮脂)は、ホコリや排気ガス、そして雑菌を吸着しやすくなっています。それに加えて、剥離した角質も肌に停滞しているので、それらを洗い流し状態を整える必要があります。
また、時間の経過で必要以上に分泌された皮脂が必要以上に酸化されて肌にとどまることで、様々なトラブルも引き起こされます。皮脂を適切な量に戻すためにも、洗顔は大切なケア法なのです。
洗顔回数は、朝と夜の二回がベスト。ただ、洗顔料で洗うのは夜だけで、朝は水のみで済ますのが理想です。
というのも、皮脂を洗い流せば流すほど肌がその分を補給しようとして、さらに皮脂分泌が増え逆効果になってしまうからです。
オイリースキンやインナードライスキンの人にとっては、洗顔料を使わない洗顔に抵抗を覚えるかもしれませんが、1週間だけでも試してみてください。水洗いだけで落ちきれなかった残り皮脂が、次第に顔に馴染んでくると思います。
と同時に皮脂分泌がいつもより少なく感じれば、肌質改善傾向ですよ。
それでは、実際に洗顔の手順を見ていきましょう。
前髪に洗顔料がついてしまったままだと、髪が肌に触れた際刺激となるので、洗顔時はヘアバンドをするのがオススメです。
また、水が熱いと皮脂を落としすぎて乾燥の原因になりますし、冷たすぎても皮膚を刺激してしまいます。少し冷たいかなと感じるくら いのぬるま湯ですすぐことが理想です。
洗顔料を泡立てる
泡立てネットを使い、洗顔料をしっかり泡立てていきます。手で押して潰れないくらいの弾力がベストです。
泡立ちが足りていないと肌に摩擦を与えることになり、過剰に皮脂を取り除いてしまったり、洗顔料の成分で肌が傷ついてしまう恐れがあります。もっちり泡を目指しましょう。
Tゾーンから泡をのせていく
洗顔料の泡をのせていくにも順番が存在します。
まずは、皮脂が多く分泌されるTゾーン(額〜鼻)に泡をのせていきましょう。
その際、ゴシゴシ擦るというより、指の腹で優しく撫でるように洗うのがポイント。
Tゾーン以外の洗顔を開始
ほおやあご周り、目元口元などTゾーン以外の部分も洗顔していきましょう。
目元は特に皮膚が薄くなっているため、優しく丁寧に扱ってくださいね。
すすぐ
少し冷たいかなと感じるくらいのぬるま湯ですすいでいきます。
この時も、ゴシゴシ洗い落とさないように注意してください。
また、生え際やあごラインは洗い残しが起きやすく、皮膚の炎症やニキビの原因に。しっかりと洗い流しましょう。
タオルで優しく拭き取る
洗顔終了、とここで気を抜いてしまうのはまだ早い!
洗顔後の素肌は、皮脂の除去でバリア機能が低下して敏感になっています。そこにタオルでゴシゴシっと水を拭き取ることは厳禁です。肌にトントンと優しく当てるようにして拭き取りましょう。
適度な洗浄力で洗い心地はすっきり。オールタイプの肌に使用できます。
石けんは、弱酸性の脂肪酸を多く含む「油脂」と強いアルカリ性をもつ「水酸化ナトリウム」を反応させた、弱アルカリ性の洗浄剤です。
アルカリは老廃角質を柔らかくし、脂汚れをしっかり落とす作用があるため、ツルツルの洗い上がりになります。
石けんはアルカリ性のため敏感肌の人にとっては刺激になる場合もありますが、フォームタイプには肌のバリア機能と同じ弱酸性タイプのものもあり、より優しく洗い上げることができます。
しかし、泡の質感をよくするための成分を配合している場合があります。これは、低コストで生成できるため安い製品に配合されていることが多く、目に入るととても染みたり肌への刺激が懸念されています。
そのため、ムースタイプを使用するより、少し面倒でも自分で泡立てて使うタイプの洗顔料の方が、間違いないです。
洗顔後の肌は、洗浄剤の影響でアルカリ性に傾いている場合がほとんどです。私たちの体に害を与える雑菌やウイルスの多くはアルカリ性のため、洗顔後は菌に対して無防備な状態と言えます。
そして、弱酸性である脂肪酸を皮膚常用菌が生成するまでには半日〜一日もかかってしまうことから、一刻も早く弱酸性状態にしバリア機能を取り戻す作業が必要になってきます。
それが、化粧水や乳液などをつける理由です。
それでは、化粧水、乳液、クリーム、そして美容液の働きと製品を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
さらに洗顔後は肌の水分量が低下してしまうため、そのままにしておくと、肌は乾燥から身を守ろうとして皮脂を過剰に分泌するようになってしまいます。
それを防ぎ、洗顔料でアルカリ性になった肌を、雑菌が嫌う弱酸性の環境に戻していきましょう。
手のひらや指の腹で押さえるように、顔の中心から外側へ化粧水を馴染ませる
パンパン叩いたり擦るように浸透させないよう注意
乾燥しやすい目元口元は重ねづけ、見落としやすい小鼻や目尻も忘れずに
最後に顔全体を手で包み込み、化粧水を再度馴染ませる
なので、油分で膜を張ることで、化粧水の水分が蒸発してしまうのを防ぐ蓋の役割を担います。
乳液を選ぶ際には、使っている化粧水には含まれていない、肌にプラスとなる成分があるものをチョイスしていきましょう。
オススメの成分としては、肌のバリア機能を担う「セラミド」が配合されてあるものです。
多くつけすぎるとテカリの原因になるので注意
両手で乳液をこすり合わせ、人肌温度になるまでなじませる
まずは、乾燥しやすい部分(ほお、目元、口元)や乾燥が気になる部分に付ける
皮脂の分泌が多い人はこの段階まででOK
全体に伸ばしていき、顔を両手で包み込むようにして乳液を馴染ませる
皮脂の分泌が多い人はテカリの原因となってしまうことがあるので、乾燥肌や加齢とともに皮脂の分泌が少なくなったなと感じる人が、乳液の代わりに付けます。
製品選びの考え方は乳液の場合と同じで、化粧水に含まれていない成分を選んで使用していくようにします。乳液との違いとして、クリームにはオイル(油)が多く使用されているので、肌質に合ったオイルを選んでいく必要があります。
極度の乾燥肌の人は「スクワラン」や「ミネラルオイル」を含んだものを、もう少し軽めの使用感を求めている人には「オリーブ」「アボガド」「馬油」が中心に配合されてあるものがいいでしょう。
多くつけすぎるとテカリの原因になるので注意
両手でクリームをこすり合わせ、人肌温度になるまでなじませる
まずは、乾燥しやすい部分(ほお、目元、口元)や乾燥が気になる部分に付ける
皮脂の分泌が多い人は、この段階まででOK
全体に伸ばしていき、顔を両手で包み込むようにしてクリームを馴染ませる
男性視点で考えると、美白よりも肌のバリア機能を強化したり、抗酸化作用(身体の老化を緩める作用)のある成分を多く含むものを選んでいきたいところです。
肌のバリア機能強化としては、クリームの項目でも説明した「セラミド」が有効なので、この成分を主成分として配合されているものをチョイスしましょう。
また、老化防止機能である抗酸化作用として有効な成分は、ビタミンCです。ビタミンCと聞くと「肌にいい」ということがなんとなくイメージできる人も多いと思いますが、シミを予防する効果など、身体の老化に対して働きかけます。
さらに、少し変わった美容液だと、男性ホルモンから影響を受けるニキビ・ヒゲ・毛髪・毛穴に対して効果を発揮するフラボステロン(女性ホルモンに類似した成分)を配合したものもあります。
状況に応じて適宜使用する。それが美容液の使い方だと言えそうです。
多くつけすぎるとテカリの原因になるので注意
両手で美容液をこすり合わせ、人肌温度になるまでなじませる
まずは、乾燥しやすい部分(ほお、目元、口元)や気になる部分に付ける
皮脂の分泌が多い人はこの段階まででOK
全体に伸ばしていき、顔を両手で包み込むようにしてクリームを馴染ませる
肌の老化には様々な要因がありますが、中でも紫外線による老化がその8割をも占めていると言われています。
また、紫外線はウルトラバイオレットとも呼ばれ、その頭文字からUVと略されることもあります。皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんな肌の大天敵「紫外線」について、深めに話をしていきましょう。
紫外線(UV)は光の波長の短い順に、UVC・UVB・UVAと分類されています。
波長の短い方が体への影響力が強いのですが、UVCは地球のオゾン層に阻まれて地上には届かないため、肌のUV対策としてはUVBとUVAを意識する必要があります。
光の波長が短いためエネルギーが強く、日焼けによる痛みや腫れ、シミ、皮膚ガンを引き起こします。
エネルギーが弱いことから、UVBよりも肌への影響が少ないと思われてきましたが、近年の研究でUVAは肌の奥深くまで浸透することが分かってきました。
真皮にまで到達したUVAは、コラーゲンなどを変質させることでシミ・シワ・たるみを引き起こすのです。これを「光老化」と呼ぶこともあります。
これらのUVを防ぐことが大切になってきますが、日焼け止めの基本成分には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の二つの成分が配合されています。
その配合比率によって使用感や肌への負担が変わってきますので、それぞれの効果を知り、自分に適切な日焼け止めを選んでいきましょう。
紫外線吸収剤は無色透明のオイル状なので、日焼け止めにありがちな「塗ると白くなる」ことがなく、化粧品としては使いやすい成分と言えます。
しかし、紫外線が熱に変換されてしまうことから、肌が乾燥したり刺激となる点がネックです。
紫外線吸収剤とは異なり、乾燥や刺激の低いものではありますが、白いパウダー状なので塗ると白くなってしまいます。
また、日焼け止めの製品には、紫外線カット力を表す表示があります。
数字が大きくなればなるほどカット効果が高くなり、最高値は50です。
+が多くなればなるほどカット効果は高くなり、最高値は++++です。
数値が高ければそれだけ紫外線はカットできますが、肌への負担も大きくなってしまいます。
日焼け止めは紫外線カット力の違うものを複数手元においておき、シーンによって使い分けることが大切です。
実際におすすめ商品を挙げてみましたので、SPFやPAの見方、使用感や効果などを参考にしてみてください。
ここからは、体の内側から働きかけるスキンケアの方法を見ていきます。
洗顔や保湿はバッチリなのにどうも肌の調子が悪い…。ひょっとしたら、内側からの働きかけが弱まっていたり、さらに言うと悪影響すら与えているかもしれません。
適切な生活習慣で、体の内側からキレイにしていきましょう。
まずは、食事で採れる栄養の観点から肌に与える影響を見ていきたいと思います。
一日最低100gは摂取していきたいところです。高タンパクな鶏ささみや豚モモ肉を使った料理が望ましいと言えます。
また、脂質の中でもオリーブオイルや青魚に含まれる必須脂肪酸を取ることが、美肌には大切になってきます。
しかし、動物性のビタミンAは体内に蓄積される性質を持ち、一定量を超えると脱毛や肝臓機能低下の原因になりかねません。
反面、植物性は余分に摂取しても体外に排出されるので、にんじんなどの野菜から摂る方が体には負担が少ないと言えます。
ビタミンBにはたくさんの種類があることから、それらをまとめてビタミンB群と呼ぶことがあります。各細胞にエネルギーを供給する役割を担っています。
中でもビタミンB6は皮脂の過剰分泌を抑える働きがあるため、オイリースキンの人は積極的に摂取したいところです。
豚肉、納豆、レバーに多く含まれています。
肌のみずみずしいハリに必要なコラーゲンの合成を助けるほか、紫外線によって発生した黒いメラニン色素の色を薄める作用もあります。また、皮脂の分泌を抑制してくれる作用もあるため、オイリースキンの人には嬉しい成分です。
ビタミンCは摂取しても速やかに排出されるため過剰摂取の心配はありませんが、熱に弱い栄養素なので、パプリカを含むサラダを食べたり果物にオレンジを選ぶといいでしょう。
ツナ缶やアーモンドに多く含まれるので、酒の肴にはそれらをチョイスするのがオススメです。
現代では不足しがちな成分のためサプリメントで補う方法もありますが、過剰摂取するとさまざまな副作用が発生するため、用量はきちんと守るようにしましょう。
ちなみに、筆者出身地の名物であるうどんは、カロリーが低いのが利点だそうで。蕎麦の方がタンパク質・脂質・ビタミンB群含有量が多く、肌のことを考えると蕎麦に軍配が上がりあそうです。もっとコシ入れて頑張らんかい、うどん。
ちょっとしたことですが、毎日の小さな積み重ねが大きな変化をもたらすかもしれません。
運動には血の巡りを良くする効果が期待できます。
最近では、パソコンやスマホなどの普及にともなって同じ姿勢で長時間過ごすことが増えてきています。
しかし、このような日々を過ごすうちに体の血行はどんどん悪くなり、血液によって運ばれるはずの栄養素や酸素が行き渡らなくなります。
その結果、くすみやクマ、そして肌荒れを引き起こすことになるのです。
日常でできるちょっとした運動のポイントを挙げておきますので、肌のために取り入れた栄養をきちんと行き渡らせるためにも、血行を促し、代謝を上げていきましょう。
運動の効果には血流促進の他に、成長ホルモンの分泌を活性化させたり、皮脂腺や汗腺の機能が活発になり肌環境が整いやすくなるといった面もありそうです。
運動の種類としては、ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動を中心に行うのがオススメです。
いよいよ最後の項目になりました。
ここまでは、肌に関する知識とケアの方法を見てきましたが、ここからは肌にとって良くないことを紹介していきます。
良いおこないと悪いおこないの両方を知ることで、より効果的に美肌を目指すことができます。
やりがちなコト意外度ランキング形式でお送りします。
オイリースキンの人にとってあぶらとり紙は、なくてはならないものではないでしょうか。
かくいう筆者も、かつてはあぶらとり紙を多用していましたが、今はあまり使わないようにしています。というのも、アブラの取りすぎは皮脂の分泌をさらに加速させてしまうからです。
どうしても顔のアブラが気になる場合は、ティッシュで肌を軽く押さえるようにして取り除きましょう。皮脂の取りすぎを抑えることができます。
また、実体験として、女性の前であぶらとりをしてしまうことは清潔感の印象からあまり良くないようです…。トイレでこっそり行うのが吉、です。
角栓を取り除くことで肌のブツブツ感が一時的に取り除けるので、人気のケアではあるのですが、これもやりすぎには十分に注意する必要があります。
そもそも角栓とは、角質と皮脂が混じってできたもので、毛穴のフタの役割を担っています。
このフタには、外部の汚れや雑菌から身を守る役目があるのですが、それを頻繁に取り除いてしまうと異物が入りやすくなってしまい、結果ニキビや吹き出物を引き起こしてしまうこともあります。
また、フタがなくなると、その代わりをしようと皮脂が過剰に分泌されるようになってしまうのです。
ということで、角栓パックはできるだけ避けるのが賢明です。
ピーリングをすることで肌の自己再生機能を促し、シミやソバカスなどの症状を改善する効果が見込めるものの、本来は医療行為に値するほどのスキンケアなのです。
そのため、ピーリングをするにしても週に1,2回程度を限度として、それ以上のやりすぎには十分に気をつけましょう。
前の項目でも解説しましたが、雑菌は基本的にアルカリ性です。この状態が続いてしまうと雑菌が繁殖しやすくなるため、対処が必要になります。
対処といっても、とても簡単。汗をかいたら早めに拭き取る、それだけです。まだ汗の水分が蒸発していないうちに拭き取ることで、乳酸とアンモニアも取り除けるのです。
日頃からハンカチやタオルを持参していることで、肌のトラブルを未然に防げますね。きっと某ハンカチ王子も知っていたと思います。
しかし、お酒も肌に少なからず影響を与えているようなのです。知っていましたか?多少のアルコールであれば血行促進につながりますが、飲み過ぎは肌の乾燥を招きます。
お酒を飲むとトイレへ行く回数が増えることは経験上知っていると思いますが、これはアルコールによる利尿作用の影響です。それにより、肌の水分を含む体の水分がどんどん体の外へと流出してしまい、結果として肌の乾燥を引き起こしてしまうのです。
なので、飲み会の場ではアルコールとともに水をしっかり取ることが重要になってきます。
また、お酒の種類にも気を配りたいところ。梅酒にはビタミンやミネラルが含まれていますし、赤ワインには活性酸素を除去するポリフェノールがたっぷり含まれています。
筆者は最初の一杯目から「カシオレがいいッス」と言ってしまう空気の読めない奴ですが、皆さんの場合は二杯目から梅酒や赤ワインをチョイスしてみてはいかがでしょうか。
ただ、お肌の調子を崩さないようにしすぎて人間関係の方が崩れないよう、要注意!
睡眠中には、新陳代謝を促す成長ホルモンや抗酸化作用のあるメラトニンなどが分泌されていて、体の様々な組織を修復・再生してるのですが、この分泌が盛んになるのは午前0時〜午前2時頃と言われています。夜更かししてしまうと、このゴールデンタイムを逃してしまうことになるのです。
また、寝溜めというフレーズを聞きますが、肌の再生に関しては寝溜めは通用しないので、日々の生活習慣が大切になってきます。
ということで、お酒の席は、日付が変わってしまう前までに目一杯楽しんでしまいましょう。
オトナの男って気がして、筆者も吸いたかったものです。(喘息のため断念)
しかし、皆さんもすでに十分知っているとは思いますが、やっぱりタバコは体に悪いんです。
老化の原因とされている活性酸素ですが、タバコに含まれている一酸化炭素とニコチンにより血中の活性酸素が大量に増えます。それを察知したビタミンCは活性酸素と結びつくことで体外へ排除しようと働くのですが、その結果、慢性的なビタミンC不足に。
コラーゲンの生成を助けたりシミの原因になるメラニン色素の色を薄くする働きのあるビタミンCが、常に足りなくなるのです。
それに加えて、ニコチンが血管を収縮させることで血行が悪くなり肌の新陳代謝が落ちたり黒いヤニのタールはタバコの煙と共に体の外と内から肌の黒ずみを引き起こしたり、と、なんやかんや言いましたが、結局のところ、タバコは肌に最悪なのです。
ということで、まずは本数を少し減らしてみるところから始めてみませんか?
この記事では、メンズスキンケアに関連した肌の理解から様々なトピックスまでを、筆者の経験と膨大な情報をもとにして紹介してきました。
メンズスキンケアに関しての情報はまだまだ一部しかなく、しかし一方で、肌に問題を抱えている男性は日に日に増えているのではないかと想像できます。ご
存知のように、筆者も「油田王」という名誉あるニックネームなのか不名誉なのかよく分からないレッテルを貼られることとなり、アブラと共に歩む人生を送っております。
そして、メンズスキンケアの世界は、単なる肌ケアからファンデーション(いわゆる化粧)といった分野にまで拡大していきそうな気配を見せ始めており、今後も目が離せません。
肌に効くと思ったことはとりあえずチャレンジする。油田王の反撃の狼煙はまだまだ続きます。
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突然何事かと思われたでしょう。これは、香川出身である筆者のニックネームでした。
なぜか?…この記事にたどり着くくらいの皆さんですから、なんとなく分かりますよね。
そう、僕は…すごくアブラ顔だったのです。それこそ顔のアブラが売れるなら間違い無く金持ちじゃい!と思うくらいの、王という名にふさわしいアブラ産出量だったのですが、残念ながら僕は、アラブのアブラ王ならぬただのアブラが王(顔)でした。
と、陽気に冗談をかましていますが、他にもアトピーを併せ持っていたりと肌に関する悩みは尽きずコンプレックスとしてずっと抱えてきました。
また、筆者の地元である香川県高松市は全国的にも日照時間が長く、それが影響してか、2015年の総務省家計調査(HP「全国家計調査No.1」から)によると、化粧水購入額が6568円で全国第4位、乳液購入額にいたっては3305円で全国第1位という結果に。
そんな住環境や肌に関する経験から、スキンケアに対する関心は強く持ち合わせており、自分の体質にあったフェイスケア法を長年にわたって模索しています。
ということで、ここではそんな自身の体験を踏まえつつ、理論に重きを置いた男性的視点で、メンズの適切なフェイススキンケアについて皆さんと見ていきたいと思います。
目次
所得に影響!?男の肌と社会
この項目では、メンズフェイススキンケアの重要性を知ってもらうために、男性の印象と仕事とを結びつける聞き捨てならないデータを紹介します。
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そしてここに、肌と仕事にまつわるデータがあります。
《出典:なぜ、一流の男は「肌」を整えるのか(あさ出版)》
肌がキレイなビジネスマンの約75%は「仕事を効率的にこなしている」と思い、肌を整えると仕事がうまくいくと実感している、というのです。
さらに、美容に対して月3,000円以上かけている人の70%を超えるビジネスマンが、「仕事を評価されていると感じている」と答えていることが、アンケート(書籍「なぜ、一流の男は「肌」を整えるのか(あさ出版)」調べ)から分かりました。
肌の美しさが仕事への自信までもたらしているのでしょうか。
また、筆者は営業職に就いていたことがあるのですが、その頃を振り返ってみると、営業成績がイケイケな人たちは確かに清潔感が漂っていたような気もします。
中にはヌタ〜ッとしたような感じの人もいましたが、なんというか…上司からの評判は良くない印象です。残念ながら、数字だけを見ると正当な評価がなされていない、そんな感じでした。
当の本人も評価されていないことに薄々気づいていたのか、上司への愚痴が非常に多いものでした。(先輩すみません)
かくゆう筆者は、話下手だったので営業トークは苦手でしたが、滑ることには長けており(?)、油のごとく人の懐にヌルッと滑り込むワザで営業成績は下から3番目くらいでした。
っと、脱線しましたが、今、清潔感の話題が出ましたよね。清潔感と言っても様々な要素があります。その中でも「肌」は重要な要素となっているようです。
メンズスキンケア大学(http://mens-skincare-univ.com/enquete/article/005180/)による調査では、「肌で男性の印象は変わりますか?」との問いに、なんと87%もの女性がイエスと答えているのです。
《データ参照:メンズスキンケア大学》
このデータから、肌のコンディションが清潔感などの男性の印象に関わってくるものだということが読み取れます。
そしてさらに、清潔感を感じることと仕事に対する印象はどのように結びつくかを具体的に考えてみると、
という方程式が成り立ちそうです。
身なりの手入れが行き届いているということは、自己に対する管理力があると認識される傾向があるのです。確かに、見た目がズボラな印象だと何かとルーズなのではないかと思う気持ちは理解できます。
それに加えて、先ほどのデータにもあったように、約9割近くも「肌で男の印象が変わる」という女性の社会進出が高まりをみせる現代。ビジネスにおける肌重要度は今後もさらに増していくことが予想できます。
また、日常を送る中で男性の肌と女性の肌でとは決定的に異なる事情が存在します。
それは、「男の肌は隠せない」ということです。
女性は化粧という秘密兵器で肌のマイナスポイントをある程度カバーすることが可能ですよね。その反面、男性は常に、素肌。いつも丸腰で勝負しなければならないのです。
つまり、女性よりも素肌力が大切になってくる、ということなのです。
そういうわけで、男性と肌との間には、社会を生きていく上で大切な関係にあることがお分かりいただけたでしょうか。所得にも影響してきそうな気がしてきましたね。
それでは、次のステップからは肌の役割と構造を知り、フェイススキンケアに対する理解を深めていくことにしましょう。
こんにちは!「アンチエイジングの神様」管理人の安藤美和子です。
男性にとってスキンケアは、ビジネス書を読むのと同じくらい大切なことです。攻めの姿勢でメンズスキンケアを見ていきましょう!
男性にとってスキンケアは、ビジネス書を読むのと同じくらい大切なことです。攻めの姿勢でメンズスキンケアを見ていきましょう!
肌の役目と男と女
この項目と次の項目では、「相手を知り己を知る」ことを行いたいと思います。ここでいう相手とは「肌」のことであり、己とは「自身の肌タイプ」を示しています。
意味を知ることなくスキンケアを実践するのでは、なかなか応用が利きません。応用とは、自分の肌に適した方法を自分で探し出すことができる力のことです。
そして、肌は年齢や季節によっても刻一刻と状況が変わっていくものでもあります。基本を理解することが、あなたの肌にとってベストなスキンケアに繋がっていくと考えています。
それではまず、「相手を知る=肌を知る」ことについて見ていきましょう。
肌の役割
肌の役割とはズバリ、「雑菌や汚れ、紫外線から身を守ること」です。図を見ながら解説していきましょう。
肌の一番上にある角質層には、角質細胞というウロコ状の細胞がタイルのように敷きつめられています。これは、外的刺激を遮断する役割を担っています。
しかし、細胞だけで刺激を防ぐにとどまらないのが、肌のすごいところなのです。
皮膚の表面には皮膚常用菌と呼ばれる菌が住んでいます。肌の乾燥などを防ぐために分泌している皮脂を、この皮膚常用菌が分解することで弱酸性の脂肪酸を生成していくのです。
私たちの体に害を及ぼす雑菌やウイルスはアルカリ性の場合が多く、それらの雑菌が繁殖しないように弱酸性の環境を作り出している、というわけです。
肌の弱酸性を生み出す機能は、天然の殺菌機能でもあったんですね。
さらに、角質細胞同士の間には、セラミドやコラーゲンといった保水機能のある脂質で埋められており、より頑丈に微生物やアレルゲンの進入を防いでいます。
これらの働きによって、ウイルスによる感染や病気の予防、そして紫外線による細胞のDNAダメージを回避しているのです。人間の身体は本当に良くできています。
この肌のバリア機能ですが、うまく働かせるためには日頃のメンテナンスが必要になってきます。そのメンテナンスというのが、洗顔であり、化粧水などによる保湿といったケアなのです。
男女による肌の違い
男の肌はテカリやすい。そう感じている人は男女問わず多いのではないでしょうか。それにはきちんとした理由がありました。
男のテカリの原因、それは、男性ホルモンです。
男性ホルモンは男女共に分泌されていますが、男性の男性ホルモンは、女性の10倍ほども分泌されています。
そして、男性ホルモンに影響を受けて分泌される男性の皮脂量は、女性の皮脂量の2倍以上になるとも言われています。
それに加えて、男性の肌の水分量は女性の約半分であることも、皮脂量増加の原因に。肌が乾燥するのを防ぐために、より皮脂を分泌するようになるのです。これらの原因により、男の肌は女性に比べてテカりやすかったのです。
また、皮脂は、毛穴にある皮脂腺という部分から分泌されています。皮脂がたくさん出るということは、それだけアブラが毛穴を通るということで、その結果毛穴(の入り口)が広がってしまうことになります。
筆者の油田が盛況だった時も、確かに毛穴がブツブツしていました。
毛穴が広がると、肌のキメが悪くなり、荒れた印象を与えがちになります。
つまり、男性こそ肌のケア(皮脂のコントロールと皮脂分泌を抑える水分の保持)を行う必要がありそうです。
テカリとカサつきの不協和音!肌タイプチェック
一つ前の項目では、相手を知る(肌を知る)ための解説をしてきました。ここでは、次のステップ、己を知る(自身の肌タイプを知る)ことを行いたいと思います。
まずは、あなたの肌がどのタイプに当てはまるのかをチェックしてみましょう。
肌質によってスキンケアの方法が異なってくるので、自身の肌タイプを知ることはとても重要です。
ちなみに筆者は、典型的なオイリースキンかと思いきや、まさかのインナードライスキンでした。肌質チェックは大事ってことです。
それでは、各肌質の特徴について見ていきましょう。
ノーマルスキン(普通肌)
全ての人が目指すべき肌質。肌に十分な水分があり、その水分を適度な皮脂によって保持する力も高いことから、みずみずしくしっとりとした弾力ある感触です。
また、気温や湿度などの外的要素にも柔軟に対応できるので、ノーマルスキンはトラブルに一番強い肌と言えます。
オイリースキン(脂性肌)
男性に多い肌質。中でも、皮脂を分泌する要素である男性ホルモンが多く出る10代後半〜20代によく見られます。男女による肌の違いの項目でも解説しましたが、大量の皮脂が皮脂腺(毛穴)を通ることになるので、毛穴が開きがちになり肌が荒れた印象に。
また、保湿能力は高く、気温や湿度などの外的刺激には強いほか、シワができにくいといった良さはあるものの、なにぶんベトベトしていて自分自身が不快な思いをします。
オイリースキンは空気中のゴミや雑菌も吸着しやすい環境なので、洗顔などのケアを適切に行わなければ皮膚の炎症に繋がってしまうこともあります。
「"B"の不足がアブラを招く!?食事と栄養」ビタミンB群(ページ下部へ)
「ハンカチ王子はスキンケアの達人!?肌にまつわるNG行動」あぶらとり紙編(ページ下部へ)
ドライスキン(乾性肌)
皮脂量も保湿力も低い状態の肌。夏は皮脂量や水分量がアップするため肌の調子が良くなる一方、冬は粉をふくほどの乾燥状態になるなど、季節の変化には弱いところがあります。
また、皮脂量も保湿力も低いということは皮膚のバリア機能が低下しているということなので、外的刺激による炎症が生じやすく、かゆみの原因になることもあります。
そして、水分不足による小ジワの発生や、バリア機能の低下から紫外線を通しやすくなることで、シミを引き起こしやすくもなります。ドライスキンの方に特にチェックしてもらいたいのが保湿方法です。
つける女性ホルモン美容液!?保湿方法と製品選び(ページ下部へ)
インナードライスキン(乾燥性脂性肌)
皮脂量は多いが水分量が不足している状態の肌。油っぽいのでオイリースキンと早合点しがちですが、肌内部の潤いが足りないためハリがなく、小ジワが目立つこともあります。
水分量は年とともに減少する傾向にありますが、それを考慮せず、若い頃オイリースキンだった人がそのままのスキンケアを続けてしまった場合に陥りやすい肌質です。
オイリー肌かなぁと、なんとなく思っている人が意外とこの肌質だったりします。きちんと見極めたいところです。
対策としては、過剰に脂分をとりすぎないこと、です。
「ハンカチ王子はスキンケアの達人!?肌にまつわるNG行動」あぶらとり紙編(ページ下部へ)
コンビネーションスキン(混合肌)
インナードライスキンと似ていますが、コンビネーションスキンの場合は、顔の部分によって脂っぽいところと乾燥しているところがある肌のことを指します。男性ホルモンの低下にともなって皮脂の分泌も減少していくことから、30代半ばの人に多いのが特長です。そして、部位に合わせたケアを行っていない場合、最終的にはオイリースキンやドライスキンへと転じやすくなります。
カサつく部分には乳液までの手入れをしっかりし、脂っぽい部分には乳液をつけない。洗顔の順番を脂っぽいところから始めるなどの対策を講じていきましょう。
自分の肌タイプが理解できたところで、具体的なスキンケア方法へと話を進めましょう。
高い化粧品を台無しにしないための「外」と「内」のスキンケア
スキンケアというと、洗顔したり化粧水をつけたりすることだと思っていませんか?実は、それだけではないのです。
健康でキレイな肌を作る上で必要なスキンケアは、洗顔や保湿などの外側からの働きと、食事や新陳代謝活性化などの内側からの働きに分類されます。
外側からのスキンケア(洗顔・保湿・日焼け止め)
ここでは、化粧水など化粧品についての知識や洗顔方法など、外側から働きかけるスキンケア方法を見ていきたいと思います。男性化粧品と女性化粧品の差
まず最初に、男性化粧品と女性化粧品の違いについて知識を深めていきましょう。洗顔の際に使う石けんや洗顔料、そして保湿の際に使用する化粧水・美容液・乳液などは、化粧品という扱いになります。
化粧品とは化学物質の複合物であり、成分によって効果や使用感が大きく異なることはもちろんの事、自分の肌質に適したものでなければ肌に刺激を与えてしまうことになりかねません。
安藤さん、化粧品は女性用が多いけど、男性が女性用を使っちゃダメなの?
女性は皮脂の分泌が少ない場合が多いから、女性化粧品も油分が多目に配合されていることがあるの。
でも逆に、男性は皮脂が多く分泌されがちだから、女性化粧品を使うとテカリの原因になることもあるわ。オイリースキンのタカシ君が女性用化粧品を使っちゃうと…顔の反射光で1キロ先にいても見分けがついちゃうかもね!
………。
一般的に、男性は皮脂が過多で、女性は不足しがちです。そのため、女性用のスキンケア商品は油分が多く含まれている場合があり、男性が女性のスキンケア商品を使うとベタつき感が強く出てしまうことがあります。
一方メンズスキンケア商品は、皮脂除去や皮脂が原因のニキビに対する抗菌成分を目的とした化学物質が配合されていることが多くなっています。使用感としてはサッパリとしたものが大半です。
しかし、メンズスキンケア商品はまだまだ種類が少なく、配合成分もコスト(安さ)を重視したものが流通している状態なので、慎重に選ぶ必要があります。
また、乾燥肌や敏感肌の男性には、女性用のスキンケア商品を活用することも視野に入れて欲しいと思います。
先ほども言いましたが、メンズスキンケア商品はサッパリしたものが大半で、なおかつ種類が豊富に揃っているわけではないので、女性用の方が質の高いものを得られると考えています。
商品の選び方のポイントは各項目で随時解説していきますので、ここからは手入れの意味と具体的な方法に入っていきましょう。
たかが洗顔と侮るなかれ。洗顔と洗顔料について
顔の保護膜である脂肪酸(皮脂)は、ホコリや排気ガス、そして雑菌を吸着しやすくなっています。それに加えて、剥離した角質も肌に停滞しているので、それらを洗い流し状態を整える必要があります。
また、時間の経過で必要以上に分泌された皮脂が必要以上に酸化されて肌にとどまることで、様々なトラブルも引き起こされます。皮脂を適切な量に戻すためにも、洗顔は大切なケア法なのです。
洗顔回数は、朝と夜の二回がベスト。ただ、洗顔料で洗うのは夜だけで、朝は水のみで済ますのが理想です。
というのも、皮脂を洗い流せば流すほど肌がその分を補給しようとして、さらに皮脂分泌が増え逆効果になってしまうからです。
オイリースキンやインナードライスキンの人にとっては、洗顔料を使わない洗顔に抵抗を覚えるかもしれませんが、1週間だけでも試してみてください。水洗いだけで落ちきれなかった残り皮脂が、次第に顔に馴染んでくると思います。
と同時に皮脂分泌がいつもより少なく感じれば、肌質改善傾向ですよ。
それでは、実際に洗顔の手順を見ていきましょう。
洗顔方法
顔全体をぬるま湯で濡らす前髪に洗顔料がついてしまったままだと、髪が肌に触れた際刺激となるので、洗顔時はヘアバンドをするのがオススメです。
また、水が熱いと皮脂を落としすぎて乾燥の原因になりますし、冷たすぎても皮膚を刺激してしまいます。少し冷たいかなと感じるくら いのぬるま湯ですすぐことが理想です。
洗顔料を泡立てる
泡立てネットを使い、洗顔料をしっかり泡立てていきます。手で押して潰れないくらいの弾力がベストです。
泡立ちが足りていないと肌に摩擦を与えることになり、過剰に皮脂を取り除いてしまったり、洗顔料の成分で肌が傷ついてしまう恐れがあります。もっちり泡を目指しましょう。
Tゾーンから泡をのせていく
洗顔料の泡をのせていくにも順番が存在します。
まずは、皮脂が多く分泌されるTゾーン(額〜鼻)に泡をのせていきましょう。
その際、ゴシゴシ擦るというより、指の腹で優しく撫でるように洗うのがポイント。
Tゾーン以外の洗顔を開始
ほおやあご周り、目元口元などTゾーン以外の部分も洗顔していきましょう。
目元は特に皮膚が薄くなっているため、優しく丁寧に扱ってくださいね。
すすぐ
少し冷たいかなと感じるくらいのぬるま湯ですすいでいきます。
この時も、ゴシゴシ洗い落とさないように注意してください。
また、生え際やあごラインは洗い残しが起きやすく、皮膚の炎症やニキビの原因に。しっかりと洗い流しましょう。
タオルで優しく拭き取る
洗顔終了、とここで気を抜いてしまうのはまだ早い!
洗顔後の素肌は、皮脂の除去でバリア機能が低下して敏感になっています。そこにタオルでゴシゴシっと水を拭き取ることは厳禁です。肌にトントンと優しく当てるようにして拭き取りましょう。
洗顔料の種類
洗顔料といってもたくさんあるので、肌質によって選び変えていく必要があります。石けんタイプ
もっとも一般的な洗顔料。適度な洗浄力で洗い心地はすっきり。オールタイプの肌に使用できます。
石けんは、弱酸性の脂肪酸を多く含む「油脂」と強いアルカリ性をもつ「水酸化ナトリウム」を反応させた、弱アルカリ性の洗浄剤です。
アルカリは老廃角質を柔らかくし、脂汚れをしっかり落とす作用があるため、ツルツルの洗い上がりになります。
フォームタイプ
種類が豊富に揃っており、使用感もさっぱりしたものからしっとりと感じるものまで多種多様。
石けんはアルカリ性のため敏感肌の人にとっては刺激になる場合もありますが、フォームタイプには肌のバリア機能と同じ弱酸性タイプのものもあり、より優しく洗い上げることができます。
ムース(泡)タイプ
すでに泡になっているタイプのもので、泡立てる手間が省けることから手軽に使えます。しかし、泡の質感をよくするための成分を配合している場合があります。これは、低コストで生成できるため安い製品に配合されていることが多く、目に入るととても染みたり肌への刺激が懸念されています。
そのため、ムースタイプを使用するより、少し面倒でも自分で泡立てて使うタイプの洗顔料の方が、間違いないです。
オイリー肌のぼくには石けんが合ってるみたい。ドライ・インナードライ・コンビネーションの人は、肌に優しい弱酸性のフォームタイプを選ぶと良さそうだよ!
つける女性ホルモン美容液!?保湿方法と製品選び
洗顔後の肌は、洗浄剤の影響でアルカリ性に傾いている場合がほとんどです。私たちの体に害を与える雑菌やウイルスの多くはアルカリ性のため、洗顔後は菌に対して無防備な状態と言えます。
そして、弱酸性である脂肪酸を皮膚常用菌が生成するまでには半日〜一日もかかってしまうことから、一刻も早く弱酸性状態にしバリア機能を取り戻す作業が必要になってきます。
それが、化粧水や乳液などをつける理由です。
それでは、化粧水、乳液、クリーム、そして美容液の働きと製品を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
化粧水:水分の補給と肌を弱酸性に戻す
男性の肌は、女性に比べて皮脂の分泌量が多い反面、水分量は半分ほどであることは説明しました。さらに洗顔後は肌の水分量が低下してしまうため、そのままにしておくと、肌は乾燥から身を守ろうとして皮脂を過剰に分泌するようになってしまいます。
それを防ぎ、洗顔料でアルカリ性になった肌を、雑菌が嫌う弱酸性の環境に戻していきましょう。
化粧水のつけ方
手のひらに、10円〜500円大の化粧水を取る手のひらや指の腹で押さえるように、顔の中心から外側へ化粧水を馴染ませる
パンパン叩いたり擦るように浸透させないよう注意
乾燥しやすい目元口元は重ねづけ、見落としやすい小鼻や目尻も忘れずに
最後に顔全体を手で包み込み、化粧水を再度馴染ませる
乳液:水分の蒸発防止と油分の補給
化粧水と乳液には成分的な違いがほとんどない場合もあるのですが、乳液の方が油分をさらに含んでいることが多いです。なので、油分で膜を張ることで、化粧水の水分が蒸発してしまうのを防ぐ蓋の役割を担います。
乳液を選ぶ際には、使っている化粧水には含まれていない、肌にプラスとなる成分があるものをチョイスしていきましょう。
オススメの成分としては、肌のバリア機能を担う「セラミド」が配合されてあるものです。
乳液のつけ方
手のひらに、10円大の乳液を取る多くつけすぎるとテカリの原因になるので注意
両手で乳液をこすり合わせ、人肌温度になるまでなじませる
まずは、乾燥しやすい部分(ほお、目元、口元)や乾燥が気になる部分に付ける
皮脂の分泌が多い人はこの段階まででOK
全体に伸ばしていき、顔を両手で包み込むようにして乳液を馴染ませる
クリーム:水分の蒸発防止と油分の補給
クリームは乳液よりも油分が多い仕様となっています。皮脂の分泌が多い人はテカリの原因となってしまうことがあるので、乾燥肌や加齢とともに皮脂の分泌が少なくなったなと感じる人が、乳液の代わりに付けます。
製品選びの考え方は乳液の場合と同じで、化粧水に含まれていない成分を選んで使用していくようにします。乳液との違いとして、クリームにはオイル(油)が多く使用されているので、肌質に合ったオイルを選んでいく必要があります。
極度の乾燥肌の人は「スクワラン」や「ミネラルオイル」を含んだものを、もう少し軽めの使用感を求めている人には「オリーブ」「アボガド」「馬油」が中心に配合されてあるものがいいでしょう。
クリームのつけ方
手のひらに、10円大のクリームを取る多くつけすぎるとテカリの原因になるので注意
両手でクリームをこすり合わせ、人肌温度になるまでなじませる
まずは、乾燥しやすい部分(ほお、目元、口元)や乾燥が気になる部分に付ける
皮脂の分泌が多い人は、この段階まででOK
全体に伸ばしていき、顔を両手で包み込むようにしてクリームを馴染ませる
美容液:目的別の集中的なケア
美容液というと、美白目的に女性が使用するようなイメージが強いかもしれませんが、役割はそれだけにとどまりません。男性視点で考えると、美白よりも肌のバリア機能を強化したり、抗酸化作用(身体の老化を緩める作用)のある成分を多く含むものを選んでいきたいところです。
肌のバリア機能強化としては、クリームの項目でも説明した「セラミド」が有効なので、この成分を主成分として配合されているものをチョイスしましょう。
また、老化防止機能である抗酸化作用として有効な成分は、ビタミンCです。ビタミンCと聞くと「肌にいい」ということがなんとなくイメージできる人も多いと思いますが、シミを予防する効果など、身体の老化に対して働きかけます。
さらに、少し変わった美容液だと、男性ホルモンから影響を受けるニキビ・ヒゲ・毛髪・毛穴に対して効果を発揮するフラボステロン(女性ホルモンに類似した成分)を配合したものもあります。
状況に応じて適宜使用する。それが美容液の使い方だと言えそうです。
美容液のつけ方
手のひらに、10円大の美容液を取る多くつけすぎるとテカリの原因になるので注意
両手で美容液をこすり合わせ、人肌温度になるまでなじませる
まずは、乾燥しやすい部分(ほお、目元、口元)や気になる部分に付ける
皮脂の分泌が多い人はこの段階まででOK
全体に伸ばしていき、顔を両手で包み込むようにしてクリームを馴染ませる
紫外線は肌衰えの最要因!光老化を防ぐ日焼け対策
肌の老化には様々な要因がありますが、中でも紫外線による老化がその8割をも占めていると言われています。
また、紫外線はウルトラバイオレットとも呼ばれ、その頭文字からUVと略されることもあります。皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんな肌の大天敵「紫外線」について、深めに話をしていきましょう。
紫外線(UV)は光の波長の短い順に、UVC・UVB・UVAと分類されています。
波長の短い方が体への影響力が強いのですが、UVCは地球のオゾン層に阻まれて地上には届かないため、肌のUV対策としてはUVBとUVAを意識する必要があります。
UVB
皮膚を赤く変化させる「サンバーン」を引き起こすUVです。光の波長が短いためエネルギーが強く、日焼けによる痛みや腫れ、シミ、皮膚ガンを引き起こします。
UVA
光の波長が長いのでエネルギーが弱く、肌にじわじわと影響を与えていきます。日焼け後の肌が徐々に黒くなっていくのはこのせいです。エネルギーが弱いことから、UVBよりも肌への影響が少ないと思われてきましたが、近年の研究でUVAは肌の奥深くまで浸透することが分かってきました。
真皮にまで到達したUVAは、コラーゲンなどを変質させることでシミ・シワ・たるみを引き起こすのです。これを「光老化」と呼ぶこともあります。
これらのUVを防ぐことが大切になってきますが、日焼け止めの基本成分には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の二つの成分が配合されています。
その配合比率によって使用感や肌への負担が変わってきますので、それぞれの効果を知り、自分に適切な日焼け止めを選んでいきましょう。
紫外線吸収剤
紫外線を吸収し、熱エネルギーへと変換させて放出する成分です。紫外線吸収剤は無色透明のオイル状なので、日焼け止めにありがちな「塗ると白くなる」ことがなく、化粧品としては使いやすい成分と言えます。
しかし、紫外線が熱に変換されてしまうことから、肌が乾燥したり刺激となる点がネックです。
紫外線散乱剤
紫外線を物理的に反射することで、肌に浸透してしまうことを防ぐ成分です。紫外線吸収剤とは異なり、乾燥や刺激の低いものではありますが、白いパウダー状なので塗ると白くなってしまいます。
また、日焼け止めの製品には、紫外線カット力を表す表示があります。
SPF(Sun Protection Factor)
UVBのカット力を数値化したもの。数字が大きくなればなるほどカット効果が高くなり、最高値は50です。
PA(Protection grade of UVA)
UVAのカット力を+の多さで示したもの。+が多くなればなるほどカット効果は高くなり、最高値は++++です。
数値が高ければそれだけ紫外線はカットできますが、肌への負担も大きくなってしまいます。
日焼け止めは紫外線カット力の違うものを複数手元においておき、シーンによって使い分けることが大切です。
実際におすすめ商品を挙げてみましたので、SPFやPAの見方、使用感や効果などを参考にしてみてください。
ひんやりした使い心地の男性用日焼け止めクリームマージェンス / スキンプロテクター日焼け止め:
メンズスキンケア:
美容液からUVケアまで一本でメンズスキンケアエッセンスUV / オモテオ日焼け止め:
メンズスキンケア:
日焼けはファッション!なんて思ってる男友達を見かけたら、こう言ってあげようね!
「無知が服着て歩いてるようなもんですよ」
「無知が服着て歩いてるようなもんですよ」
"B"の不足がアブラを招く!食事と栄養
ここからは、体の内側から働きかけるスキンケアの方法を見ていきます。
洗顔や保湿はバッチリなのにどうも肌の調子が悪い…。ひょっとしたら、内側からの働きかけが弱まっていたり、さらに言うと悪影響すら与えているかもしれません。
適切な生活習慣で、体の内側からキレイにしていきましょう。
まずは、食事で採れる栄養の観点から肌に与える影響を見ていきたいと思います。
タンパク質
タンパク質はアミノ酸の集合体で、皮膚細胞やコラーゲンの原料であり、肌の水分を保つ天然保水因子の材料にもなっています。一日最低100gは摂取していきたいところです。高タンパクな鶏ささみや豚モモ肉を使った料理が望ましいと言えます。
脂質
脂質は太るというイメージからあまり良くない印象を持たれがちですが、肌のバリア機能であるセラミドの原料だったり、脂質中のコレステロールは艶やかな肌をうむ女性ホルモンの材料だったりと、肌と脂質は密接な関係があります。また、脂質の中でもオリーブオイルや青魚に含まれる必須脂肪酸を取ることが、美肌には大切になってきます。
ビタミンA
ビタミンAには動物性と植物性のものがあり、肌の潤いを保つ働きがあります。しかし、動物性のビタミンAは体内に蓄積される性質を持ち、一定量を超えると脱毛や肝臓機能低下の原因になりかねません。
反面、植物性は余分に摂取しても体外に排出されるので、にんじんなどの野菜から摂る方が体には負担が少ないと言えます。
ビタミンB群
中でもビタミンB6は皮脂の過剰分泌を抑える働きがあるため、オイリースキンの人は積極的に摂取したいところです。
豚肉、納豆、レバーに多く含まれています。
ビタミンC
美容のビタミンとして名高いビタミンCですが、全身の組織に送られ、老化を引き起こす活性酸素の酸化還元反応(抗酸化)に関わってきます。肌のみずみずしいハリに必要なコラーゲンの合成を助けるほか、紫外線によって発生した黒いメラニン色素の色を薄める作用もあります。また、皮脂の分泌を抑制してくれる作用もあるため、オイリースキンの人には嬉しい成分です。
ビタミンCは摂取しても速やかに排出されるため過剰摂取の心配はありませんが、熱に弱い栄養素なので、パプリカを含むサラダを食べたり果物にオレンジを選ぶといいでしょう。
ビタミンE
非常に酸化しやすい性質を持っており、体内の老化要素である活性酸素といち早く結びつくことで排除し、体内の他の成分が酸化されることを防ぐ働きがあります。ツナ缶やアーモンドに多く含まれるので、酒の肴にはそれらをチョイスするのがオススメです。
亜鉛
肌の新陳代謝を助ける酵素の生成に関わります。亜鉛が不足すると皮膚炎になるとも言われているため、美肌を保つには必要な要素です。現代では不足しがちな成分のためサプリメントで補う方法もありますが、過剰摂取するとさまざまな副作用が発生するため、用量はきちんと守るようにしましょう。
ちなみに、筆者出身地の名物であるうどんは、カロリーが低いのが利点だそうで。蕎麦の方がタンパク質・脂質・ビタミンB群含有量が多く、肌のことを考えると蕎麦に軍配が上がりあそうです。もっとコシ入れて頑張らんかい、うどん。
外食で気をつけたいこと
男性は、仕事の都合もあって外食をする機会が多いと思いますので、外食時に取り入れたいポイントを紹介します。ちょっとしたことですが、毎日の小さな積み重ねが大きな変化をもたらすかもしれません。
ハードな動きはむしろ× 新陳代謝のための運動
運動には血の巡りを良くする効果が期待できます。
最近では、パソコンやスマホなどの普及にともなって同じ姿勢で長時間過ごすことが増えてきています。
しかし、このような日々を過ごすうちに体の血行はどんどん悪くなり、血液によって運ばれるはずの栄養素や酸素が行き渡らなくなります。
その結果、くすみやクマ、そして肌荒れを引き起こすことになるのです。
運動のポイント
運動といっても血流を良くするために行うものなので、あえてジムに通う必要はありません。日常でできるちょっとした運動のポイントを挙げておきますので、肌のために取り入れた栄養をきちんと行き渡らせるためにも、血行を促し、代謝を上げていきましょう。
運動の効果には血流促進の他に、成長ホルモンの分泌を活性化させたり、皮脂腺や汗腺の機能が活発になり肌環境が整いやすくなるといった面もありそうです。
運動の種類としては、ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動を中心に行うのがオススメです。
ハンカチ王子はスキンケアの達人!?肌にまつわるNGランキング
いよいよ最後の項目になりました。
ここまでは、肌に関する知識とケアの方法を見てきましたが、ここからは肌にとって良くないことを紹介していきます。
良いおこないと悪いおこないの両方を知ることで、より効果的に美肌を目指すことができます。
やりがちなコト意外度ランキング形式でお送りします。
あぶらとり紙の多用
かくいう筆者も、かつてはあぶらとり紙を多用していましたが、今はあまり使わないようにしています。というのも、アブラの取りすぎは皮脂の分泌をさらに加速させてしまうからです。
どうしても顔のアブラが気になる場合は、ティッシュで肌を軽く押さえるようにして取り除きましょう。皮脂の取りすぎを抑えることができます。
また、実体験として、女性の前であぶらとりをしてしまうことは清潔感の印象からあまり良くないようです…。トイレでこっそり行うのが吉、です。
角栓パック
角栓パックとは、鼻などの毛穴にある角栓を除去するためのスキンケアです。角栓を取り除くことで肌のブツブツ感が一時的に取り除けるので、人気のケアではあるのですが、これもやりすぎには十分に注意する必要があります。
そもそも角栓とは、角質と皮脂が混じってできたもので、毛穴のフタの役割を担っています。
このフタには、外部の汚れや雑菌から身を守る役目があるのですが、それを頻繁に取り除いてしまうと異物が入りやすくなってしまい、結果ニキビや吹き出物を引き起こしてしまうこともあります。
また、フタがなくなると、その代わりをしようと皮脂が過剰に分泌されるようになってしまうのです。
ということで、角栓パックはできるだけ避けるのが賢明です。
ピーリングのしすぎ
ピーリングは、肌の角質を化学的に分解して取り除くことを指しますが、薬剤の効果や強さによっては皮膚に深刻なダメージを与えてしまうことがあります。ピーリングをすることで肌の自己再生機能を促し、シミやソバカスなどの症状を改善する効果が見込めるものの、本来は医療行為に値するほどのスキンケアなのです。
そのため、ピーリングをするにしても週に1,2回程度を限度として、それ以上のやりすぎには十分に気をつけましょう。
汗の放置
汗の成分は水と乳酸とアンモニアから構成されていて、もともとは弱酸性ですが、そのままにしておくとアルカリ性に変質してしまいます。前の項目でも解説しましたが、雑菌は基本的にアルカリ性です。この状態が続いてしまうと雑菌が繁殖しやすくなるため、対処が必要になります。
対処といっても、とても簡単。汗をかいたら早めに拭き取る、それだけです。まだ汗の水分が蒸発していないうちに拭き取ることで、乳酸とアンモニアも取り除けるのです。
日頃からハンカチやタオルを持参していることで、肌のトラブルを未然に防げますね。きっと某ハンカチ王子も知っていたと思います。
お酒
男性であれば、付き合いで飲みの席に参加せざるをえない場面が多くあるのではないでしょうか。そもそもお酒大好きっていう人も多いかもしれませんね。しかし、お酒も肌に少なからず影響を与えているようなのです。知っていましたか?多少のアルコールであれば血行促進につながりますが、飲み過ぎは肌の乾燥を招きます。
お酒を飲むとトイレへ行く回数が増えることは経験上知っていると思いますが、これはアルコールによる利尿作用の影響です。それにより、肌の水分を含む体の水分がどんどん体の外へと流出してしまい、結果として肌の乾燥を引き起こしてしまうのです。
なので、飲み会の場ではアルコールとともに水をしっかり取ることが重要になってきます。
また、お酒の種類にも気を配りたいところ。梅酒にはビタミンやミネラルが含まれていますし、赤ワインには活性酸素を除去するポリフェノールがたっぷり含まれています。
筆者は最初の一杯目から「カシオレがいいッス」と言ってしまう空気の読めない奴ですが、皆さんの場合は二杯目から梅酒や赤ワインをチョイスしてみてはいかがでしょうか。
ただ、お肌の調子を崩さないようにしすぎて人間関係の方が崩れないよう、要注意!
夜更かし
お酒の項目にも関係してきますが、会社の飲み会に出ると帰宅が遅くなり、ついつい夜更かし気味になってしまうことがありますよね。しかし、夜更かしはやっぱり肌に悪いのです。睡眠中には、新陳代謝を促す成長ホルモンや抗酸化作用のあるメラトニンなどが分泌されていて、体の様々な組織を修復・再生してるのですが、この分泌が盛んになるのは午前0時〜午前2時頃と言われています。夜更かししてしまうと、このゴールデンタイムを逃してしまうことになるのです。
また、寝溜めというフレーズを聞きますが、肌の再生に関しては寝溜めは通用しないので、日々の生活習慣が大切になってきます。
ということで、お酒の席は、日付が変わってしまう前までに目一杯楽しんでしまいましょう。
タバコ
男なら一度や二度はタバコに対して憧れを抱くもの…オトナの男って気がして、筆者も吸いたかったものです。(喘息のため断念)
しかし、皆さんもすでに十分知っているとは思いますが、やっぱりタバコは体に悪いんです。
老化の原因とされている活性酸素ですが、タバコに含まれている一酸化炭素とニコチンにより血中の活性酸素が大量に増えます。それを察知したビタミンCは活性酸素と結びつくことで体外へ排除しようと働くのですが、その結果、慢性的なビタミンC不足に。
コラーゲンの生成を助けたりシミの原因になるメラニン色素の色を薄くする働きのあるビタミンCが、常に足りなくなるのです。
それに加えて、ニコチンが血管を収縮させることで血行が悪くなり肌の新陳代謝が落ちたり黒いヤニのタールはタバコの煙と共に体の外と内から肌の黒ずみを引き起こしたり、と、なんやかんや言いましたが、結局のところ、タバコは肌に最悪なのです。
ということで、まずは本数を少し減らしてみるところから始めてみませんか?
油田王の反撃
この記事では、メンズスキンケアに関連した肌の理解から様々なトピックスまでを、筆者の経験と膨大な情報をもとにして紹介してきました。
メンズスキンケアに関しての情報はまだまだ一部しかなく、しかし一方で、肌に問題を抱えている男性は日に日に増えているのではないかと想像できます。ご
存知のように、筆者も「油田王」という名誉あるニックネームなのか不名誉なのかよく分からないレッテルを貼られることとなり、アブラと共に歩む人生を送っております。
そして、メンズスキンケアの世界は、単なる肌ケアからファンデーション(いわゆる化粧)といった分野にまで拡大していきそうな気配を見せ始めており、今後も目が離せません。
肌に効くと思ったことはとりあえずチャレンジする。油田王の反撃の狼煙はまだまだ続きます。
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