格安SIMの選び方 / 料金・条件の比較一覧とおすすめランキング
[公開日]2015/05/17[更新日]2017/03/22
スマートフォンを安くつかうために格安スマホと並んで欠かせないもの、それが格安SIMです。新しい事業者やサービスも次々と登場していて、大変な盛り上がりを見せつつあります。安い代わりに低速だった格安SIMにも色んなバリエーションが出てきました。
SIMロック解除義務化や訪日外国人による海外からの持ち込み端末の使用円滑化など政策の後押しもあって、さらに盛り上がりを見せる格安スマホ環境。乱立する事業者を比較して、自分にあった事業者やプランの見つけ方をご紹介します。
既存キャリアの囲い込み戦略を覆すことで事業者間の競争を促そうと、総務省主導で進められた自由化によって生まれたスマートフォン接続サービス事業者、それがMVNO(仮想移動体通信事業者)です。MVNOの携帯契約回線シェアに占める割合を2割にまで持っていくという目標をもってSIMロック解除が義務化されることになったことが出発点でした。
まずは SIMロックと呼ばれる縛りを外すことによってキャリアと関係など好きな端末を選ぶことが出来るようになり、格安スマホが現れる素地が作られました。そして、MNO(大手キャリア3社)への電波割当を開放することによって、MVNOが生まれる素地ができました。
そして、大手キャリアは回線をレンタルすることでも利益を上げられるようになったことでMVNOが次々誕生し、MVNO間では価格競争が起こり、待望の格安SIMが生まれることとなりました。
それでは、格安SIMカードを提供しているMVNO事業者と最安プランを一挙ご紹介です。
一見して値段も通信速度もバラバラに見えますが、たっぷり使えるデータ量がある、または回線速度が高速なプランの値段は高めで、逆に低速だったりデータ量が少なかったりするプランは安くなっていることが分かります。データ量制限は一ヶ月分ですが、1日単位で制限がある事業者もあるので比較の際は注意が必要です。
各社とも真っ向勝負は避けているようで、データ量は同じでも値段も速度も違ったり、値段が高めな場合はデータ量が割安になるなど他社との比較で優劣付け難くなるようになっており、苦心が伺えます。
スマートフォンを何に使うかによって、自分に相応しいMVNO事業者やプランは変わります。
データ量の少ないプランを選ぶと、数本の動画を見ただけで一ヶ月分のデータ量を使いきってしまうことさえあります。スマートフォンで動画をたっぷり見たいなら、データ量無制限で100Mbos程度の下り回線速度の出るプランを選びます。
一方、ダウンロードした後は通信を行わないアプリ系のゲームは、1本数MB程度で、大きなアプリでも50MB程度と少ないため、データ量はあまり必要としません。ブラウザゲームの必要とするデータ量はその中間ほどですが、アニメーションを多用していたり、あまりに頻繁なアクセスを必要としたりするゲームはかなりのデータ量を必要とします。
プレイ中にデータ通信を行うゲームをやりたい場合は、無制限プランに加入した方がよく、ダウンロード以外に通信をしないゲームなら最低限のデータ量で十分でしょう。
20~30分程度の地図表示でも2~30MBほどのデータ量を送っています。毎日外出し、外出中はずっと地図をスクロールさせながら見るような使い方を行うと想定した場合、仮に1時間で60MB通信したなら1日で1.4GBも使ってしまうことになるので、月間3GBのプラン程度では全く足りていないことになります。
迷ったときだけ地図アプリを使うことがたまにある、といった程度なら1GB程度のプランでも十分間に合うでしょう。また、データ量制限の有無は、気軽にネット接続できるかどうかにとても心理的な影響を与えます。容量が気になって仕方がなくなりそうなら、無制限プランの中から選ぶと良いでしょう。
上述のとおり、格安SIMは一概にこれがオススメとは言えません。スマホの使い方はライフスタイルそのもので、各自バラバラだからです。もし、迷うようであれば価格競争力のある事業社をピックアップしましたので参考にしてください。
ケータイやスマートフォンを購入すると、定期券ほどのプラスチックのカードを渡されます。その中に金色の端子が付いたSIMカードが挟まっており、それを外して端末へ挿して使います。SIMカードの形状には「標準SIM」、「microSIM」、「nanoSIM」の3種類があります。この3種類は形状が違うだけで、同一のプランであれば通信速度などに違いはありません。
MNO、いわゆる大手3大キャリアのショップでスマートフォンを購入すると、店員さんが確認のためにチラっとカードを見せてくれます。さらに、端末へのセットもしてくれるので、大手キャリアでスマホを買った人がSIMカードを目にする機会はこの一瞬だけかも知れません。
大手キャリアから入手したSIMカードは、各キャリアが提供しているインターネット回線をフルに利用出来るものです。速度制限はありませんし、データ量による使用制限はありません。ただし、パケット定額サービスに加入していない場合には従量課金制となるため、利用したデータ量に応じて金額も増えていくだけです。
MVNOの格安SIMは、SIMカードの形状こそ大手キャリアと同じですが、データ通信の回線速度には速度制限がかかっており、大手キャリアのものよりも必ず低速になるようになっています。
データ通信で使用できるデータ量についても制限があり、一ヶ月あたりのデータ量か、一日あたりのデータ量上限が決まっており、それを超えると低速通信モードに切り替わります。かつてはデータ量制限を超えると通信できなくなるものもありました。低速モードになった時に高速にしたい場合には、追加で有料を払ってオプションを購入するという契約形態が一般的です。
まとめると、MNOはフルサービスで料金高め、MVNOは制限付きで料金安めということです。こうした違いがあるので、MVNOサービスが始まってからもMNOが存在意義を失うことはないでしょう。
自分でSIMカードを端末に挿して使う、ということも格安SIMの安さに関係しています。MVNOではほとんどのサービスをオンラインで行うため、基本的にはセルフサービスなのです。ショップも無く店員さんもいないため、それらに回す費用が必要ないため、安くできるのです。
格安SIMと言えば、かつてはデータ通信しか出来ない代わりに安いというものでした。通信速度も大手キャリアのSIMカードに較べて遥かに低速に抑えられていました。
現在ではそうした状況は変わりました。通話は普通に行える上にMNPにも対応していて電話番号を引き継ぐことさえ可能となっているプランやサービスも少なくありません。データ通信速度も大手キャリアほどではありませんが、200Mbpsを超えるほどの高速なプランもあります。
格安SIMはもはや「安かろう悪かろう」とは言えなくなってきているのです。もちろん、速度も速く通話もSMSも可能なプランの値段は少しお高めにはなりますが、大手キャリアよりも安いことには変わりはありません。
また、現在でも低速で格安なプランもあります。そうしたプランでは低速な代わりにデータ量制限がなかったり、月額も4~500円程度と極端に安くなっています。メールが出来ればよいというユーザーにとっては必要十分なサービスです。
MVNOの使い勝手は料金プランに現れるスペックだけでは測れない部分もあります。いわゆる「ベストエフォート」というものです。ベストエフォートは回線速度に対して使われる言葉で、「理論上はその速度が出るけど保証はしない」というものです。つまり、実際に出る速度とプランに書かれた回線速度は異なるということです。
MVNOの回線は利用者間でシェアしています。MVNO事業者は回線速度がスペック通りでないと新規加入者が増えなかったり、退会されてしまうのでMNOから帯域を追加購入して速度を維持しようとします。
ですが、加入者の増加ペースが早すぎたり、使用する時間帯が集中すると、極端に速度が落ちることがあります。落ち込み具合はMVNOによって違う上に、スペックとして現れないので口コミなどを見る以外に知るすべはありません。
実際に使ってみて遅く感じたら他のMVNOに乗り換えてしまうのも手です。ただし、多くのMVNOでは2年縛りのようなものは少なくなっている一方で加入時の手数料として3000円程度徴収されるので、毎月のように乗り換えることはできにくい状況です。
格安SIMの安さを活かすためには、必要最低限のプランに加入することが肝になってきます。また、普段からWiFiを使えるかどうかも影響します。スマートフォンでどんな使い方をしたいか、しそうかなどを考えてみるとよいでしょう。現在もスマートフォンを使っているなら、現在の自分の使用状況を参考にすることが出来ます。
たとえデータ量の少ないプランに加入したとしても、追加でデータ量を購入できるMVNOを選んでおけばよく、低速でなら通信は行えるということも忘れずにいると選択肢の幅は広がります。
SIMロック解除義務化や訪日外国人による海外からの持ち込み端末の使用円滑化など政策の後押しもあって、さらに盛り上がりを見せる格安スマホ環境。乱立する事業者を比較して、自分にあった事業者やプランの見つけ方をご紹介します。
目次
格安SIMの背景を知った上で使いこなそう
既存キャリアの囲い込み戦略を覆すことで事業者間の競争を促そうと、総務省主導で進められた自由化によって生まれたスマートフォン接続サービス事業者、それがMVNO(仮想移動体通信事業者)です。MVNOの携帯契約回線シェアに占める割合を2割にまで持っていくという目標をもってSIMロック解除が義務化されることになったことが出発点でした。
まずは SIMロックと呼ばれる縛りを外すことによってキャリアと関係など好きな端末を選ぶことが出来るようになり、格安スマホが現れる素地が作られました。そして、MNO(大手キャリア3社)への電波割当を開放することによって、MVNOが生まれる素地ができました。
そして、大手キャリアは回線をレンタルすることでも利益を上げられるようになったことでMVNOが次々誕生し、MVNO間では価格競争が起こり、待望の格安SIMが生まれることとなりました。
「格安SIM」の格安プラン一覧
それでは、格安SIMカードを提供しているMVNO事業者と最安プランを一挙ご紹介です。
事業者名 | 最安プラン/容量(表記なきものは一ヶ月分) | 下り回線速度 | プランバリエーション | 割安度 |
---|---|---|---|---|
トーン | 1,000円/無制限 | 600Kbps/3Mbps(高速オプション時) | ||
イオンスマホ | 1,341円/1GB | 150Mbps | ||
BIC SIM | 1,341円/1GB | 200Kbps/225Mbps(クーポン適用時) | ||
マイネオ | 700円/500MB | 150Mbps | ||
ビッグローブ | 2,980円/3GB(端末セット) | 150Mbps | ||
U-mobile | 790円/1GB | 150Mbps | ||
Y!mobile | 2,980円/1GB(通話込み) | 112.5Mbps | ||
YAMADA SIM | 790円/1GB | 150Mbps | ||
OCNモバイル ONE | 900円/110MB(1日)/約3.3GB(1月換算) | 150Mbps | ||
b-mobile | 1,980円/無制限 | 300Kbps | ||
o'zzio Phone | 1,000円/無制限 | 128Kbps | ||
So-net | 880円/140MB(1日)/約4.2GB(1月換算) | 150Mbps | ||
楽天モバイル | 525円/無制限 | 200Kbps | ||
NifMo | 640円/1.1GB | 150Mbps | ||
DMMmobile | 440円/無制限 | 200Kbps | ||
スマOFF | 980円/70MB(1日) | 150Mbps | ||
UQmobile | 980円/3GB | 150Mbps | ||
ゲオスマホ | 900円/110MB(1日)/約3.3GB(1月換算) | 150Mbps | ||
gooのスマホ | 1,600円/110MB(1日)/約3.3GB(1月換算) | 150Mbps | ||
IIJmio | 900円/3GB | 225Mbps | ||
事業者名 | 最安プラン/容量(表記なきものは一ヶ月分) | 下り回線速度 | プランバリエーション | 割安度 |
一見して値段も通信速度もバラバラに見えますが、たっぷり使えるデータ量がある、または回線速度が高速なプランの値段は高めで、逆に低速だったりデータ量が少なかったりするプランは安くなっていることが分かります。データ量制限は一ヶ月分ですが、1日単位で制限がある事業者もあるので比較の際は注意が必要です。
各社とも真っ向勝負は避けているようで、データ量は同じでも値段も速度も違ったり、値段が高めな場合はデータ量が割安になるなど他社との比較で優劣付け難くなるようになっており、苦心が伺えます。
自分にとって最適なプランを探すには?
スマートフォンを何に使うかによって、自分に相応しいMVNO事業者やプランは変わります。
動画をよく見る
動画はデータ量、通信速度のいずれも高い水準で必要とします。動画サイトにアップされている動画の解像度は年々上がり、フレーム数も増加の一途をたどっています。データ量の少ないプランを選ぶと、数本の動画を見ただけで一ヶ月分のデータ量を使いきってしまうことさえあります。スマートフォンで動画をたっぷり見たいなら、データ量無制限で100Mbos程度の下り回線速度の出るプランを選びます。
ゲームをする
ゲームを頻繁にプレイする場合には、そのゲームのタイプによって異なります。一緒に狩りにいくような3DRPGゲームなどは、プレイ中ずっと通信を行っているため、大量のデータ通信を必要とします。一方、ダウンロードした後は通信を行わないアプリ系のゲームは、1本数MB程度で、大きなアプリでも50MB程度と少ないため、データ量はあまり必要としません。ブラウザゲームの必要とするデータ量はその中間ほどですが、アニメーションを多用していたり、あまりに頻繁なアクセスを必要としたりするゲームはかなりのデータ量を必要とします。
プレイ中にデータ通信を行うゲームをやりたい場合は、無制限プランに加入した方がよく、ダウンロード以外に通信をしないゲームなら最低限のデータ量で十分でしょう。
ゲームも動画も見ないけど地図ぐらいは使う
Google Mapsなどの地図系アプリはデータ量を多く必要とするゲームです。地図上に表示されているエリアを変えて新しい地図を読み込ませる度に、データ通信を行っています。20~30分程度の地図表示でも2~30MBほどのデータ量を送っています。毎日外出し、外出中はずっと地図をスクロールさせながら見るような使い方を行うと想定した場合、仮に1時間で60MB通信したなら1日で1.4GBも使ってしまうことになるので、月間3GBのプラン程度では全く足りていないことになります。
迷ったときだけ地図アプリを使うことがたまにある、といった程度なら1GB程度のプランでも十分間に合うでしょう。また、データ量制限の有無は、気軽にネット接続できるかどうかにとても心理的な影響を与えます。容量が気になって仕方がなくなりそうなら、無制限プランの中から選ぶと良いでしょう。
格安SIM 比較ランキング
上述のとおり、格安SIMは一概にこれがオススメとは言えません。スマホの使い方はライフスタイルそのもので、各自バラバラだからです。もし、迷うようであれば価格競争力のある事業社をピックアップしましたので参考にしてください。
au 4G LTEスマホにSIMを挿すだけ700円/月〜、端末セットもありmineo(マイネオ)スマホ / ケイ・オプティコム格安スマホ:
au 4G LTEスマホにSIMを挿すだけ700円/月〜
LTE通信で500MB,1GB,3GB,5GB/月からデータ容量を選択可能
通話はオプションで色んな用途に利用可能
最低月額 種類 内容 700円(税抜) 端末SIMセット
SIMのみ格安スマホ 端末代金込み2,280円/月でLTEスマホを持てるBIGLOBEスマホ / ビッグローブ格安スマホ:
データ通信であれば端末代込で月額2,280円(税別)/月
LTEで3GB,6GB,10GB/月からデータ容量を選択可能
データ通信のみ、通話オプション付きを選べる
最低月額 種類 内容 2,280円(税抜)
端末代込端末SIMセット
SIMのみ選択格安スマホ LTEデータ制限なし・通話付きで月額2,730円U-mobile / U-NEXT格安スマホ:
通話付・データ制限なしで月額2,730円でスマホを持てる
業界水準を破壊するLTEでデータ容量制限無し
データ通信のみ、通話オプション付きを選べる
最低月額 種類 内容 790円(税抜)
端末別・通話無端末SIMセット
SIMのみ選択格安スマホ
iPhoneを格安SIMで使いたい
格安スマホと一線を画すAppleのiPhone。このiPhoneを格安SIMで使いたいと思う人は多いはず。結論から言えば、キャリアで購入したiPhoneは、そのままでは格安SIMを使えません。
iPhoneを格安SIMで使うには、端末にかかっているSIMロックを外すか、SIMフリー版iPhoneを購入する方法があります。iPhoneのSIMロックは、キャリアから出荷時に各キャリアのSIMしか使えないようにロックがかかっています。これを外すのが「ファクトリーアンロック」という方法。
特殊なツールや手順を必要とするため、自力では難しいのですが、代行してくれる業者があります。
ファクトリーアンロックの注意点としては、失敗する可能性があることと、キャリアの保証が受けられなくなってしまうことです。但し、Appleの保証は引き続き受けられるようです。
最もシンプルなのが、SIMフリー版のiPhoneを入手することです。但し、SIMフリー版のiPhoneは円安のために値上がりが続いており、格安SIMを使うメリットが減殺されてしまっています。
格安SIMが安い理由はMNOとMVNOのSIMカードの「性能差」にある
ケータイやスマートフォンを購入すると、定期券ほどのプラスチックのカードを渡されます。その中に金色の端子が付いたSIMカードが挟まっており、それを外して端末へ挿して使います。SIMカードの形状には「標準SIM」、「microSIM」、「nanoSIM」の3種類があります。この3種類は形状が違うだけで、同一のプランであれば通信速度などに違いはありません。
MNO、いわゆる大手3大キャリアのショップでスマートフォンを購入すると、店員さんが確認のためにチラっとカードを見せてくれます。さらに、端末へのセットもしてくれるので、大手キャリアでスマホを買った人がSIMカードを目にする機会はこの一瞬だけかも知れません。
大手キャリアから入手したSIMカードは、各キャリアが提供しているインターネット回線をフルに利用出来るものです。速度制限はありませんし、データ量による使用制限はありません。ただし、パケット定額サービスに加入していない場合には従量課金制となるため、利用したデータ量に応じて金額も増えていくだけです。
どうして「格安SIM」は安いのか?
MVNOの格安SIMは、SIMカードの形状こそ大手キャリアと同じですが、データ通信の回線速度には速度制限がかかっており、大手キャリアのものよりも必ず低速になるようになっています。
データ通信で使用できるデータ量についても制限があり、一ヶ月あたりのデータ量か、一日あたりのデータ量上限が決まっており、それを超えると低速通信モードに切り替わります。かつてはデータ量制限を超えると通信できなくなるものもありました。低速モードになった時に高速にしたい場合には、追加で有料を払ってオプションを購入するという契約形態が一般的です。
まとめると、MNOはフルサービスで料金高め、MVNOは制限付きで料金安めということです。こうした違いがあるので、MVNOサービスが始まってからもMNOが存在意義を失うことはないでしょう。
自分でSIMカードを端末に挿して使う、ということも格安SIMの安さに関係しています。MVNOではほとんどのサービスをオンラインで行うため、基本的にはセルフサービスなのです。ショップも無く店員さんもいないため、それらに回す費用が必要ないため、安くできるのです。
バリエーションがどんどん増えている「格安SIM」
格安SIMと言えば、かつてはデータ通信しか出来ない代わりに安いというものでした。通信速度も大手キャリアのSIMカードに較べて遥かに低速に抑えられていました。
現在ではそうした状況は変わりました。通話は普通に行える上にMNPにも対応していて電話番号を引き継ぐことさえ可能となっているプランやサービスも少なくありません。データ通信速度も大手キャリアほどではありませんが、200Mbpsを超えるほどの高速なプランもあります。
格安SIMはもはや「安かろう悪かろう」とは言えなくなってきているのです。もちろん、速度も速く通話もSMSも可能なプランの値段は少しお高めにはなりますが、大手キャリアよりも安いことには変わりはありません。
また、現在でも低速で格安なプランもあります。そうしたプランでは低速な代わりにデータ量制限がなかったり、月額も4~500円程度と極端に安くなっています。メールが出来ればよいというユーザーにとっては必要十分なサービスです。
データ量や回線速度からは見えないMVNOの違い「ベストエフォート」
MVNOの使い勝手は料金プランに現れるスペックだけでは測れない部分もあります。いわゆる「ベストエフォート」というものです。ベストエフォートは回線速度に対して使われる言葉で、「理論上はその速度が出るけど保証はしない」というものです。つまり、実際に出る速度とプランに書かれた回線速度は異なるということです。
MVNOの回線は利用者間でシェアしています。MVNO事業者は回線速度がスペック通りでないと新規加入者が増えなかったり、退会されてしまうのでMNOから帯域を追加購入して速度を維持しようとします。
ですが、加入者の増加ペースが早すぎたり、使用する時間帯が集中すると、極端に速度が落ちることがあります。落ち込み具合はMVNOによって違う上に、スペックとして現れないので口コミなどを見る以外に知るすべはありません。
実際に使ってみて遅く感じたら他のMVNOに乗り換えてしまうのも手です。ただし、多くのMVNOでは2年縛りのようなものは少なくなっている一方で加入時の手数料として3000円程度徴収されるので、毎月のように乗り換えることはできにくい状況です。
格安SIMの選び方 まとめ
格安SIMの安さを活かすためには、必要最低限のプランに加入することが肝になってきます。また、普段からWiFiを使えるかどうかも影響します。スマートフォンでどんな使い方をしたいか、しそうかなどを考えてみるとよいでしょう。現在もスマートフォンを使っているなら、現在の自分の使用状況を参考にすることが出来ます。
たとえデータ量の少ないプランに加入したとしても、追加でデータ量を購入できるMVNOを選んでおけばよく、低速でなら通信は行えるということも忘れずにいると選択肢の幅は広がります。